YouTube『last scene』
【5月28日 記】 是枝裕和監督が iPhone 16 Pro で撮影した『last scene』を YouTube で観た。
驚いた。iPhone (といくつかの追加機材)だけでこれだけ豊かな映像表現ができるのか、と。
27分余りの短編なので、そんなに複雑な筋運びはできない中で、「下手な脚本を書いてしまったことで未来の社会ではテレビドラマががなくなってしまっている」というジャスト・ワン・アイデアの下に非常によく練られたストーリーだった。
テレビや映画で仕事をしてきた是枝監督が考えた、未来ではテレビドラマがなくなっているという設定が何とも言えず皮肉が効いていて面白く、タイムマシンもののドラマとしてありがちなところには全く行かずにうまくまとめたもんだと、観ているほうまで嬉しい気持ちになった。
しかし、そういう設定やストーリーの面白さもさることながら、iPhone だけで、カメラと役者の距離、その角度、役者と役者の距離、役者と事物や背景との距離、そして役者の動き/移動とカメラの動きを組合せて行くとこんな画が撮れるんだと感心してしまった。





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