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Wednesday, January 28, 2026

『三頭の蝶の道』山田詠美(書評)

【1月28日 記】 最初の感想としては、ちょっとアウトローっぽい作家だと思っていた山田詠美がこんな堂々たる、オーソドックスな小説を書くのか!という驚きだった。

いや、描かれている人物たちは、いずれも確かに堂々たる「女流作家」や編集者たちなのだが、常に「女流」という桎梏に縛られて、決してその時代のオーソドックスにはなれなかった存在だ。

Amazon の宣伝文句にはこうある:

「男とか女とかじゃないのよ、文学に魅入られているか、いないか、なのよ」。女性作家が「女流」と呼ばれた時代、文学に身を捧げた女たちの創作の業を描く、著者40周年記念作。

確かに、女流作家の業(ごう)みたいなものが、章ごとに語られる対象と語る主体を変えながら、怒涛のように描かれている。そして、ここで語られた作家たちは、この作品の中で順番に死んで行くのである。なんとも言えない構成ではないか。

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Monday, January 26, 2026

オノマトペ比較

【1月26日 記】  日本語は擬音語・擬声語・擬態語が豊富な言語だと言われるが、もちろん、日本語ほどではないにしても、英語にもたくさんのオノマトペがある。そして、それらは日本語のそれと大きく異なっていたりもする。

小学校ぐらいのときにテレビでバットマンを見て、「へえ、物を叩いたり物がぶつかったりするときは Bang って言うのか」と驚いた記憶がある。

僕らが「ドカン!」とか「ドッカーン!」とか言うところでに、アメリカ人は Boom! などと言う。

動物の鳴き声などはかなり違っているが、猫が meow と鳴くとか、馬が neigh といななくとか、雄鶏が cock-a-doodle-doo と鳴くなどと言われると、なるほど、そんな風にも聞こえるかな、という気はする。

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Friday, January 23, 2026

映画『恋愛裁判』

【1月23日 記】  映画『恋愛裁判』を観てきた。

恋愛を禁止されているアイドルが恋に落ち、グループを抜けて出奔してしまい、所属していた事務所に損害賠償訴訟を起こされる話。

僕は今まで深田晃司監督の作品は1本しか観ていない。なんとなく芸術家っぽい映画を撮る人だという印象があって、割と避けてきた気がする。

それが今回のような下世話な話に指を突っ込んできたのはなんか良いなあと思って観に行ったのだが、実際にはそんなに分かりやすい話ではなく、哲学的とまでは言わないにしても、かなり深い映画になっていた。

それは至極当然のことである。

監督は 10年前に所属事務所に訴えられた女性アイドルの記事を読んでこの企画を立て、当初は搾取の構造とか人権問題とかいう視点で脚本を書き始めていたらしいのだが、取材しているうちに変わってきたと言う。

監督自身がこんな風に言っている:

アイドル業界ってひどいよね。恋愛禁止って人権問題だよね、という側面だけを描くならもっとわかりやすい話にできたと思いますが、現実を知れば知るほどそう簡単には描けないなと実感していきました。(中略)最終的には(中略)複雑なものは複雑なままで、構造的な問題を描こうと方向性が決まっていきました。

そういうことも含めて、却々よく書けた脚本だなと思った(脚本:深田晃司、共同脚本:三谷伸太朗)。

後半は裁判が中心の話になるのだが、前半で描かれていたその裁判に至るまでの、と言うか、恋愛に至るまでの経緯に説得力があった。

映画は主人公でアイドルグループ“ハッピー・ファンファーレ”のセンターを務める真衣(齊藤京子)と、彼女の中学の同級生で今は大道芸人をやっている敬(倉悠貴)の恋愛から始めるのではなく、まずは他のメンバーである菜々香(仲村悠菜)の恋人とのショット写真が流出して騒ぎになるところから始める。

メンバーとして菜々香を気遣い、庇っていた自分が、次はその立場になるという構造である。

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Tuesday, January 20, 2026

二度見の醍醐味

【1月20日 追記】 一昨日書いた記事の続き ── さすがに2回目の視聴になると、前は気づいていなかったことにかなり気づく。

「ああ、これが布石だったのか」とか、「この設定にはこういう意味が込められていたんだな」とか、「画面の隅のほうにこんなものが映っていたのか」とか、あるいは前は聞き取れなかった英語がはっきり聞き取れたりするようなこともある。

ま、そりゃ、当たり前である。当たり前ではあるが、あまり再読や再鑑賞をしない僕からすると、「なるほど、これが再読/再鑑賞の醍醐味なのか」などとも思ってしまう。

個別の例については、またいずれ、機会があれば書いてみたい(書かないかもしれない)。

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Sunday, January 18, 2026

二度見

【1月18日 記】  僕はどんなに素晴らしい小説であっても映画であっても、それを繰り返し読んだり観たりすることは滅多にない。それよりもとにかく新しいものを読みたい/観たいのである。

その僕が今、アニメ『葬送のフリーレン』の「第2期スタート直前!第1期ピックアップ放送」(全28話中20話)を一つひとつ振り返りながら再鑑賞し、全41エピソードで完結した NETFLIX の『ストレンジャー・シングス』をもう一度、今度は妻と一緒に season 1 の episode 1 から見直し始めた。

こんなことは非常に珍しい。

つまり、これは、今まではそこまで素晴らしい作品に出会っていなかったということかなあ、とも思ったのだが、いや、「素晴らしい作品に出会っていなかった」などと言うのは不遜だろう。素晴らしいかどうかは読者/観客の評価の総体で決まってくるものなのだから。

言うとしたらむしろ、僕の琴線に触れるような、僕好みの、僕に向いた作品に出会っていなかったということなんだろう。こんなに熱中したのはアニメとしては『交響詩篇エウレカセブン』以来かな。

しかし、SF とか超能力、あるいは魔法ものなどというジャンルが僕の好きなジャンルかと言えば決してそんなことはない。ただ、いろんな能力の持ち主が結集して敵を倒したり、何かを解決するというパタンがとても好きなのは確かである。

とりわけ、僕の座右の銘が「鶏鳴狗盗」であるところからも分かるように、それほど優れた能力もないように見える奴らが予想外のところで意外な能力を発揮して活躍する話が好きだ。

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Saturday, January 17, 2026

Engrish in Japan への投稿

【1月17日 記】  以前このブログにも書いたことがあったかもしれないが、僕は Engrish in Japan という Facebook の公開グループが好きでよく見ている。

これは日本中に溢れている変な英語を収集したサイトだ。ちなみに English の綴はわざと間違えてある。

このサイトで今までで一番面白かったのは、果物屋の店先の張り紙で、「桃に触らないで」という日本語に(多分外国人の客も多いのだろう)それを英訳した文章が添えてあるのだが、「桃」が peaches ではなく thigh になっていたやつだ。

(笑えなかった人のために書いておくと、thigh は「もも」は「もも」でも「ふともも」である。多分「もも」を和英辞典で引いて、そのまま書き写したのだろうw)

で、そういう分かりやすいのもたくさんあるのだが、中には、「ん? これはどこがおかしいんだ?」と、写真の隅々まで目を凝らしてみたり、暫し考えたりしなければならないものもある。

最後まで分からないということはないのだが、よくよく考えてみて、「あ、そうか、ここがおかしいんだ」と気づくものもあるのだ。そして、そういうのに出会うのも非常に楽しい。

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Tuesday, January 13, 2026

【note】林立夫の『Non Vintage』を聴いて、アルバムで聴くことの愉しみを再認識する

【1月13日 埋】僕はたまにこのブログに個別の音楽CD評なども載せていて、そういう意味ではこの記事は本来ここに挙げるべきものなのですが、その記事の冒頭にも書いたように、ちょっといきさつがあって先に note に挙げました。

今回は後追いでリンクを貼っておこうと思います。

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Monday, January 12, 2026

『成瀬は都を駆け抜ける』宮島未奈(書評)

【1月12日 記】『成瀬は天下を取りにいく』『成瀬は信じた道をいく』に続く第3弾。

「200歳まで生きる」と宣言している成瀬あかりなので、せめて彼女が 100歳の大台に乗るくらいまでは書き続けてほしいと思うのだが、残念ながら帯には「成瀬シリーズ堂々完結!」と書いてある。まことに残念。

成瀬あかりはそれほど魅力的なキャラクターだった。一見ただの変人に思えるけれど、その素直さ、固定観念に対する囚われのなさ、確信に満ちた行動力などを以て、彼女は人を魅了する。

そして、彼女は仲間を増やす。そう、前2作では彼女が人を魅了するさまが中心に描かれていたのだが、今作では彼女が人を魅了することによってどんどん仲間が増えて行くさまが際立って描かれている。

今回の彼女は京都大学理学部1回生。今回も6つの話が、彼女を取り巻く6人の視点で描かれる。

相変わらずやることが突飛だ。

街のパトロールと琵琶湖観光大使はたゆまず続けている。達磨研究会に入る。京都のガイドブックを制覇することにする。YouTuber のビデオに頻繁に出演して人気を博す。簿記の試験を受ける。大階段駈け上がり大会に出る。献血をする。麻雀大会での優勝を目指す。手話を勉強する。びわこ放送のローカル・ワイド番組に取材される、等々。

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Saturday, January 10, 2026

映画『架空の犬と嘘をつく猫』

【1月10日 記】  映画『架空の犬と嘘をつく猫』を観てきた。森ガキ侑大監督。とても良い話、とても良い映画だった。

初めのほうは登場人物の設定と人間関係が分かりにくいのだが、それがゆっくりゆっくり見えてくる。

羽猫山吹(はねこ・やまぶき。年代順に立花利仁、堀口壱吹、高杉真宙)は3世帯同居の家で育った。

じいちゃんの正吾(柄本明)はいくつかの食べ物屋をやって失敗したあと、遊園地を作るなどと夢みたいなことばかり考えている。

ばあちゃんの澄江(余貴美子)なんだか詐欺まがいの怪しげな商売に手を染めている。

父親の淳吾(安田顕)はスナックの女とできちゃっている。

母親の雪乃(安藤裕子)は明らかに心を病んでいる。どうも山吹の下にもう1人・青磁という男の子がいたらしいのだが何かの事故で死んでしまっていて、でも、雪乃はそれが受け入れられず、青磁はどこかで生きているものとして毎日を送っている。

事実彼女の許には時々青磁からの手紙が届くが、これはもちろん本人からのものではない。誰が書いているのかは終盤まで明かされないが、映画を観ていると自然に想像がつく。

山吹の姉の紅(べに。年代順に藤中璃子、向里祐香)はしっかり者だが、そんな家族にほとほと嫌気が差して、早くに家を出ることばかり考えている。

映画は 1988年から始まって、きっちり5年毎に 2008年まで時計を進めて行く。

ものすごくゆっくりとした、ゆったりとしたリズムで映画は語られる。

カット変わりが遅い。特に各シーンの最後のカットは随分と引っ張ってから漸く次のシーンに移る。風景などのインサートも、多分他の監督ならこの半分の秒数で切るだろうと思うくらい長い。

成長する過程で山吹には2人の女の子が絡んでくる。山吹が通っていた塾の先生の姪で、事情があって先生の家に同居していた1学年上のかな子と、近所に住む幼馴染の(と言っても、とてもシャイで山吹とほとんど喋ったこともない)頼(より)である。それぞれの成長後を深川麻衣と伊藤万理華が演じている。

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Thursday, January 08, 2026

回顧:2025年鑑賞邦画(変更)

【1月7日 記】  昨日、行定勲監督の『楓』を観てとても良かったので、何が何でもこれを恒例の

『キネマ旬報ベストテン』の 20位以内に入ってほしい邦画 10本

に選んでおきたくなった。

一応自分で勝手に設定しているルールは、「年内に観た初公開の映画」ということなので、今年になってから観たこの映画を去年の選考対象に含めるわけには行かない。

ちなみに、このルールは「今年初公開された映画」ではないので、つまり「前年に劇場公開され、年が明けてから観た映画」でも良いわけだから、そんなに気に入ったのであれば 2026年度の 10本のうちのひとつに選べば良いだけのことである。

しかし、前年に公開され、前年のキネ旬の投票結果もすでに出ているわけだから、この映画を選んでももうキネ旬ベストテンの 20位以内に入る可能性はゼロ、つまり選ぶ意味が全くないのである。

であれば、どうせ自分で勝手に設けているルールでしかないわけだし、まだキネ旬の結果も発表される前だから、ここはちょっとインチキして、この『楓』を選び直しておこうと思う。

となると、すでに選んだ 10本からどれを外すかということになるが、そもそも『楓』で一番印象的だったのは髙橋泉の脚本だったわけだから、そうだ、同じ髙橋泉脚本の『大きな玉ねぎの下で』を外そうと思ったのだが、よく考えてみたらこれは 10本を選ぶ際に迷った末に外した作品だった。

そうなると、やっぱりこれは主に新進/若手の監督を応援する意味を込めて選んでいるので、確固たる実績のある石川慶監督に白羽の矢を立てて『遠い山なみの光』を外そうかと思ったが、これは僕の昨年一推しの映画なのでやっぱり外しきれず、随分悩んだ挙げ句、同じ「死」をテーマにした『君の忘れ方』を外すことにした。

作道雄監督は知人の息子さんであるが、こればっかりは仕方がない。

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Wednesday, January 07, 2026

映画『楓』

【1月7日 記】 旧年中に観るつもりだったのに観に行けなかった映画『楓』を観てきた。目当ては行定勲監督。

近年スピッツが海外で大人気だという話を聞くが、この映画は彼らのヒット曲『楓』を原作とした、と言うか、その歌に着想を得て新たに作られたストーリーである。

主演は、最近は昔ほど姿を見かけなくなった感のある福士蒼汰と、NHK『べらぼう』の花魁・誰袖の役で、「ああ、ついにこんなに達者な役者になったのか」と感心してしまった福原遥である。

恋人・恵(福士蒼汰)とのニュージーランド旅行中に交通事故に遭い、自分だけが生き残ってしまい失意のどん底にあった亜子(福原遥)を訪ねたときに、取り乱した亜子に恵と間違えられ、仕方なくそれ以来恵のフリをして同居している双子の兄・涼(福士蒼汰、2役)の話だということは、宣伝用に流れていた予告編の中で明らかにしていたので、この映画のポイントはそこではない。

つまり、恵ではなく涼なのだということを観客に隠したまま進むわけではないのだ。

物語の冒頭もニュージーランドで事故に遭う瞬間までの2人を描いている。しかし、その結果2人はどうなったのかはそこでは描かれない。

話の焦点は、果たして亜子は本当に恵だと思いこんでいるのか、あるいは気づいているのか? 気づいているとしたらいつ気づいたのか?ということである。でも、それだけではストーリー展開としての山場がないので、それとは違うところで観客には知らせない仕掛けを作ってある。

素晴らしい出来だった。設定も筋運びも、構成も、画作りも、そして台詞回しも役者の演技も、もうどこを取っても一分の隙もない見事な恋愛映画だった。

例えば、涼と亜子が亜子の母校の高校を訪れたシーンでは、廊下で振り返った2人の視線の先に、横切っていく高校時代の亜子と恵の姿があり、階段の踊り場に据えた固定カメラが、若い2人が階段を登って踊り場で折り返してまた登り、屋上を目指して上がって行くところを映し、少し間をおいて現在の亜子と涼がそれを追いかけるところを同じ構図で切り取っている。

そのカットから屋上でのシーンへと続く辺りのなんと美しいことか!

ごく早い段階で出てくる「バターが溶けて流れ込んでく」という台詞の謎も、小出しにしながら良きところで種明かししている。その部分だけではなく、どこでカットバックを入れて過去の事実をどの程度明かしていくかという全体構成の塩梅が絶妙なのだ。

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Monday, January 05, 2026

『筒美京平の記憶』(MUSIC MAGAZINE増刊)監修・馬飼野元宏(書評)

【1月5日 記】 これはもう歌謡曲研究の世界にあっては国宝級の資料だ。

ポップス系の音楽評論にあっては、読者にとってとっつきが悪いと思われがちな(あるいは、悲しいかな、著者自身もその知識がない)音楽理論や専門用語の使用を避けて、結局は印象論に終始してしまうという失態に陥っている本が多い。

しかし、この本はそんなことはない。

生前の筒美京平に加えて、彼と交流のあった、歌手はもちろんのこと、ミュージシャン、作詞家、編曲家、プロデューサー、ディレクター、レコーディング・エンジニア、音楽評論家ら 37人へのインタビューと9編のコラム、そして 216 の名曲ガイドを収録した大著である。

そこに登場するのは、筒美京平とのコラボでまさに一時代を築いた錚々たるプロフェッショナルたちである。彼らは専門用語の使用を控えたりはしないし、音楽理論に踏み込むのを躊躇したりはしない。どこまでも深く筒美京平とその作品を理論的に分析し、筒美京平が如何に優れた作曲家であったかを如実に語っている。

そこまでやらないと筒美京平が語れるはずがない。彼らの言うことが難しすぎて解らないのであれば、調べれば良い。勉強すれば良い。── その努力を怠って筒美京平の凄さを知ることはできないのである。

だから、これは筒美京平の作品に魅せられて、どうしてこんなに素晴らしいのかを究明したくてうずうずしている人のための本であって、ただ単に筒美京平作品が好きで聴いていたいというだけの人が読む本ではない。

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Sunday, January 04, 2026

Netflix & Amazon Prime 鑑賞記録

【1月4日 記】 配信開始されたばかりの NETFLIX 『ストレンジャー・シングス』の最終話を見終わったので、久しぶりに鑑賞記録のリストを上げておこうと思います。

『ストレンジャー・シングス』は、いやぁ、ほんとに面白かったですね。シーズン1 の エピソード1 からもう1回全部見直そうかなと思うくらい。

5シーズン、41エピソードもある長編なので、一口に語ることはできませんが、とにかく展開が大きくて、視聴者をあっちこっちに引きずり回してくれるところがすごい。

そして、単なる SF ではなく、仲間とか絆とか言ったものをテーマにして進めたのは、手法としてありきたりであると言えばそうですが、しっかりと感動を産んでくれました。

もっとも、この裏側の世界の成り立ちに関しての SF的な説明は僕にはよく分かりませんでした。でも、最初からそういうものにあまり興味もないので、中途半端に SF的な解釈にのめり込まなかったのが却って良かったみたいで、枝葉末節に囚われずにストーリーに集中できました。

最初のシーズンではまさに「子供たち」という感じだった主演陣の少年少女が大人になって行くさまを、同じ年月をかけて、そのままドラマに取り込んで行ったのも良かったです。

ただ、僕は全員同じ俳優を使い続けたのだと思い込んでいたのですが、第5シーズンで大活躍したホリーだけは、このシーズンだけ別の女優を充てたのだそうです(考えてみれば、そりゃそうですよね。第1シーズンではホリーはまだ幼児でしたから)。これがまた可憐な少女で、大正解でしたね。

今回も Amazon のリストと併記して上げておきます。

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Friday, January 02, 2026

NHK『火星の女王』

【1月2日 記】 12月に放送された NHKの放送100年特集ドラマ『火星の女王』全3話(各90分)を録画しておいて年末年始に観た。

僕は SF には全く詳しくないが、原作者の小川哲という作家はこの世界では名の通った人らしい。

2125年、人類の火星移住から 40年が経過した火星と地球を舞台に、地球帰還計画を進める ISDA(イズダ/惑星間宇宙開発機構)と、ISDA と対立する「コロニー」の住民たちが描かれる。

一方で、22年前にカワナベ博士(吉岡秀隆)が発見した謎の黒い球形の物体の話がある。

その物体は記者発表直前に共同研究者の白石博士(松尾スズキ)とともに消えてしまったが、カワナベは必ずまだ他所にもあると信じて、今は火星で探索を続け、ついに同じ物体を発見する。その物体を巡る争いがメインのストーリーとなる。

それに加えて、火星から地球に移住しようとしてる盲目のリリ(スン・リン)やその母である ISDA地球支局長のタキマ・スズキ(宮沢りえ)、その部下であり、白石博士の息子であり、リリの恋人でもあるアオト(菅田将暉)らが絡み、多国籍多言語の多くの人物/出演者が登場する。

確かに壮大な SF なのだけれど、こうやってドラマで観ると随所に綻びがあるのはやっぱり原作の責任なのか、それともドラマ化する中で無理が出たのか、その辺のところは僕には分からない。

いずれにせよ、謎の物体の正体が今イチぼやけたままである(そこが余韻なのかもしれないけれど)ということだけでなく、設定の甘さと進行の杜撰さがポロポロ顔を出し、ツッコミどころは結構たくさんあった。

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