中間尿
【4月29日 記】 昨日、人間ドックで採尿して、ふと思い出した。あれは4年前かな。尿路結石で泌尿器科を訪れたときのことだった。
どこの泌尿器科でもそうだと思うのだが、受付を済ませるとまず尿検査がある。そして、その際必ず言われるのが「中間尿を取れ」ということである。
その病院は年配の患者が多いので、案内は親切で、ただ「中間尿を取れ」と言われるのではなく、「尿の出始めと終わりを避けて中間の尿を取ってください」などと説明されるのである。
しかし、そのとき、その説明を聞いた年配の患者がこう言ったのである:
そんな難しいことできるかっ!
僕は吹き出しそうになった。
このお爺さんがどういう観点で「難しい」と言ったのかは知らないが、僕の考えでは尿を採取すること自体はそれほど難しいことではない。難しいのはどこからどこまでが「中間」なのかという判断である。
「最初の◯秒は取らないで」みたいに言ってくれれば分かりやすいのだが、しかし、チョロチョロとしか出ていないときとジャーッと勢いよく出ているときとでは1秒あたりの放尿量も違うだろうから、その言い方はできないだろう。
安全のため最初のほうはできるだけ取らずにおこうかとも思うのだが、そうするとうっかり検査に必要な量に達しないうちに終わってしまうかもしれない。あまりに量が少ないと「この線まで」と言われたラインに達せず、結局最後の一滴まで取らざるを得なくなるかもしれない。
── などと考え始めると途端に不安になるのである。
大体において、もう漏れそうな場合を除いて、今トイレに行くとどのくらいの量が出るのかは前もって予想しがたいということもある。
時々見誤って少ししか取れず、「この量では正確な検査ができません!」などと叱られるのではないかとドキドキしながら提出するのだが、量の少なさで怒られたことは未だかつてない。
そんなに一つひとつの指示を厳密に守る必要はないのかな?
出始めや終わりの尿が交じるとどんな支障があるんだろう?
そもそも、なんで中間尿でなければならないんだろう?
疑問は尽きない。あのお爺さんが「難しい」と称した気持ちも分からないではない。


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