笠置シヅ子と服部良一
【2月29日 記】 僕は NHK の朝の連続ドラマはもう何年も見ていなくて、『ブギウギ』についても全く見ていないのですが、笠置シヅ子は大好きな歌手で、もう何十年も前ですが、ベスト版のカセットテープを買ったほどです。そして、服部良一は昭和歌謡の基礎を築いた偉大な作曲家として心から尊敬しています。
ブギウギとは、めちゃくちゃ乱暴に言ってしまうと、シャッフルのエイトビートに乗せたブルースです(いや、本当はもうちょっと広くて、ブルースと言うよりはスウィング・ジャズと言ったほうがよいのかもしれませんがw)。
僕が本当のブルースとは何かを知ったのはいつだったでしょう。それを理解するには多少の音楽知識が必要になるので、間違いなくギターを買ってもらった中1以降のことです。
それまでにもブルースと名の付いた歌はいくつか聞いてきました。中井昭・高橋勝とコロラティーノの『思案橋ブルース』とか、森進一の『港町ブルース』とか…。
しかし、それらの和製ブルースは 12小節のブルース・コード進行にも則っていないし、ブルーノート・スケールも使っていません。
それを知って、これらの流行歌のどこがブルースやねんっ!と激しく憤りました。
懐メロ番組で聞いた淡谷のり子の『別れのブルース』や『雨のブルース』(いずれも服部良一作曲)は、『思案橋ブルース』や『港町ブルース』と違って、確かにブルースっぽい雰囲気はよく掴んでいるけど、やっぱり偽物のブルースだと思いました。だから、その時点では服部良一に対する尊敬の念もなかったのです。
ところが、何かの折に笠置シヅ子の歌を聞いて、ひっくり返るほど驚きました。







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