『ゲンセンカン主人』
【11月11日 記】 映画『旅と日々』を観たら、急に気になって、WOWOW から録画したっきりになっていた『ゲンセンカン主人』を観た。石井輝男監督、1993年。
驚いたのはここにも「企画」として、SEDIC の中沢さんがクレジットされていたこと。『無能の人』にも『雨の中の慾情』にも、昨日観た『旅と日々』にも全て中沢敏明の名前が記されている。
中沢さん、つげ義春にはよっぽどの思い入れがあるんだろうなと思う。
そして、『旅と日々』にも出ていた佐野史郎が、ここでは(つげ義春の作品の中に出てくる、彼自身の分身である)漫画家・津部(つべ)を演じている。
他の映画でもそうだったが、つげの原作は映画にするにはやや短いので、何作かを織り込んで1本の映画にすることになる。
ここでは津部が自らの作品を語ったり、編集部の人間が彼の作品を読んだりする形で4つの話が扱われているのだが、最後に本人役で本物のつげ義春が出てきて、これまた驚いた。
ここで取り上げられたのは、『李さん一家』、『紅い花』、『ゲンセンカン主人』、『池袋百点会』の4つ。
そのうちの『池袋百点会』は映画『雨の中の慾情』でも扱われていた。そして、僕が持っている新潮文庫版の作品集『無能の人・日の戯れ』にも収められている。









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