Thursday, May 14, 2026

映画『SAKAMOTO DAYS』

【5月14日 記】  映画『SAKAMOTO DAYS』を観てきた。

Sakamotodays

テレビアニメが始まるときに、原作漫画がすごい人気だと聞いたので、観る候補に入れて少し検討もしたのだが、その期は他に観たいアニメが多かったので結局外してしまった。

しかし、あの超肥満の主人公を特殊メイクと特撮で実写化しようとは、そして、それをとんでもなくイメージのかけ離れた目黒蓮に演じさせようとは、一体どういう企画だ!?と驚いたのも確か。

そういうわけで、まあ、とにかく観ておこうか、くらいの感覚で、それほど期待もせずに観に行ったのだが、何この面白いの!

原作漫画もアニメもこんなテーストなんだろうか? もうどこから見ても完璧な福田雄一ワールドだった。

凄腕の殺し屋だった坂本太郎(目黒蓮)は恋をしてしまったことで足を洗って葵(上戸彩)と結婚し、一女を設け、食料品店の店主となり、そして幸せに溺れて激太りしてしまう。

その坂本に対して、最初は掟を破って組織を抜けたのが理由で、次には 100億円の懸賞金がかけられたことによって、次々に殺し屋が襲ってくる。

坂本は「もう人は殺さない」と葵に約束させられているので、殺さずに相手を倒して行く。

そして、そういうシーンでは怒涛のアクションが展開されるのであるが、その一方で坂本の恐妻家ぶりをお決まりのギャグとして、その合間に如何にも福田雄一らしいボケがてんこ盛りに挿入される。

正面から撃ってくるたくさんの弾を避けながら相手に突進して敵を倒すとか、カロリーを消費したらすぐに昔の痩身に戻るとか、防弾メガネとか、サンダルで弾を弾くとか、もう笑けてくるほどありえないシーン続出なのだが、その一方でバトルはガチである。

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Wednesday, May 13, 2026

映画『未来』

【5月13日 記】 映画『未来』を観てきた。

湊かなえは僕が全く読む気にならない作家のひとりである。1作だけ読んだが、二度と読もうとは思わない。

そもそもテレビのインタビューで「何をどう書いたら読者が嫌な気分になるかをずっと考えている」みたいなことを言っているのを見たのがよくなかったか。

そういう作家だから、表現が一面的になるのは当たり前である。何しろ人の悪いところばかりを抜き出して、それでストーリーを埋め尽くしているのだから。

だから、例えば、最愛の夫(松坂桃李)を失ってどん底状態にあった文乃(北川景子)が、何故早坂(玉置玲央)のような粗野な男と再婚したのかという辺りに、微塵も説得力が生まれてこない。早坂の魅力や良心を一切描かないのだから、そりゃあ当たり前である。

ただ、そんな作家の原作であっても、映画になったら良かった、みたいなことはままあることである。今回も瀬々敬久監督だということで観に行った。

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Monday, May 11, 2026

MANGALOGUE:火の鳥

【5月11日 記】JR高輪ゲートウェイ駅直結のところにできた新しい施設 MoN Takanawa に『MANGALOGUE:火の鳥』を観に行って来た。Img_3165

入場券はかなり早くから予約購入していたのだが、僕より先に観に行った人たちがみんなネット上で褒めていたので、期待感が高まった。

容易に想像がつくように MANGALOGUE というのは MANGA と DIALOGUE の合成語である。

ひとりで漫画本を開いて読むのではなく、ステージ上の人たちの対話を聞きながら漫画を読む、あるいは、対話こそしないが、ステージ上の人たちと何らかのコミュニケーションを取りながらみんなで一緒に漫画を鑑賞するという試みである。

漫画はステージ上の大スクリーンに投映される。1ページ全体であったり、1コマのアップであったり、コマごとの連続表示であったり合成であったり、たまに短い動画になっていたりもする。

題材は手塚治虫の『火の鳥』(僕は未読)。もちろん 12巻に及ぶ大作なので、今日取り上げたのは第2巻の一部でしかないのだが。

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Sunday, May 10, 2026

映画『幕末ヒポクラテスたち』

【5月10日 記】  映画『幕末ヒポクラテスたち』を観てきた。

何の予備知識もなかったが、監督が緒方明だと知った途端に、もう観ると決めていた。監督にとっては 12年ぶりの劇場用映画であり、僕にとっては『のんちゃんのり弁』以来、なんと 17年ぶりに観る緒方作品である。

『ヒポクラテスたち』と言えば、1981年の大森一樹監督の誉高いデビュー作である。僕も劇場で観ているが、古尾谷雅人主演の医学生たちの群像劇という程度のことしか憶えていない。

でも、この『幕末ヒポクラテスたち』が『ヒポクラテスたち』を意識している、と言うか恐らくそのオマージュになっていることは疑いない。

── 何の予備知識もなくても、その辺りまでは想像がつく。

だが、冒頭にクレジットが出るまで、これが京都府立医大創立150周年記念事業企画だったとは知らず、ああ、そういう流れだったのか、と思った。ご存じない方のために書いておくと、大森一樹は京都府立医大の卒業生である。そんな彼が『ヒポクラテスたち』を撮ったことが、当時とても話題になった。

そして、この映画では「製作総指揮:大森一樹」とクレジットされているのである。そうか、大森一樹か最初から噛んでいたのか、と。

しかし、家に帰ってパンフレットを読んでみたら、それだけではないことも分かった。

緒方明は大森一樹の下で助監督を務めていたのだそうだ。そして、忘れてしまっていたが、当時自主映画で名前が売れ始めていた内藤剛志も『ヒポクラテスたち』に出演していたのだそうである。

さらに、ナレーターを務めた室井滋(この声は聞き覚えがある。誰だったか?とずっと考えていたのだが)のデビュー作は大森一樹監督の『風の歌を聴け』だった。彼女がどんな役で出ていたかははっきりと憶えているのだが、あの映画が大森一樹監督だということを忘れていた。

前置きがめちゃくちゃ長くなった。設定とストーリーを書いておこう。

主人公は幕末の京都の田舎に住む蘭方医・大倉太吉(佐々木蔵之介)。同じ村で太吉と対立しているのが、どんな病にも葛根湯を処方して馬鹿笑いする漢方のヤブ医者・荒川玄斎(内藤剛志)。

病弱の妹を診てもらおうと太吉を尋ねたのが、実は呉服屋の若旦那なのだが、博打に入れあげていて、どこから見てもやくざ者にしか見えず、礼儀も何もあったものではない新佐(藤原季節)。

冒頭は太吉と玄斎のディスり合いから始めて、やがて、賭場で金を盗もうとして刺された新佐を太吉が生まれて初めて手術するエピソードがあり、そして、摘出された自分の腎臓を見ているうちに新佐が感じるところがあって、心を入れ替えて蘭方医を目指すという展開になる。

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Friday, May 08, 2026

『イン・ザ・メガチャーチ』朝井リョウ(書評)

【5月8日 記】 今年の本屋大賞受賞作。

3人の人物の物語が章ごとに別々に(と言っても、そのうち2人は父と娘だが)展開され、その3つがいつどこでどんな風に繋がるのか、最初は予断を許さないのだが、最後には「ああ、そこでそう繋がるのか」という感じで、この辺りの展開はとても巧い。

僕は、彼の小説を原作とする映画は何本か観ているが、小説を読むのは『何者』に次いでこれが2作目だ。

『何者』はソーシャル・メディア(twitter)を、『イン・ザ・メガチャーチ』は推し活を扱った小説であり、そういう視点で言うと、彼は常に現代的な素材を扱い、実際それを得意とする現代的な作家である。

しかし、それにしても、この小説は、読みようによっては、かなり悲惨な物語である。

(今回は少しネタバレに踏み込んで書くので、知りたくない人はここで読むのをやめてください)

  • 会社員生活と家庭生活の両方に、ある意味で失敗してしまった中年男が、推し活の罠に落ちてしまう話
  • Z世代の女の子が、大学生活の違和感から推し活の沼に嵌り、親に嘘をついてまでアイドルに貢ぎ始める話
  • 日常生活の憂さから逃れて推し活に精を出していた女性が、いつの間にか怪しげな陰謀論者に絡め取られて行く話

しかし、これらは必ずしも悲惨一色に塗りつぶされたストーリーではない。そんな悲惨な過程の中で、彼らが輝く瞬間がしっかりと描かれているから。

そして、そんな彼らの背景として、自殺するアイドルと、適応障害になるアイドルの姿も描かれる。

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Thursday, May 07, 2026

地獄に堕ちる前にやめた

【5月7日 記】 先日、評判になっている Netflix の『地獄に堕ちるわよ』の初回を観た。そして、僕と妻の意見が一致して、2話以降を観るのをやめた。

そもそも細木数子という人に興味が湧かない。そして、戸田恵梨香が僕らの知っている細木数子のイメージと程遠いということもある。しかし、何よりも、何であれ、あまり面白く感じなかったというのが端的な理由だ。

見続ければ面白くなってくるのかもしれない。事実、「後半は描く視点が変わって、めちゃくちゃ面白い!」と激賞していた知り合いもいる。

でも、僕らは観るのをやめた。

仮に見続けたらかなりの確率で面白くなるのだとしても、そんなことを言い出したら、全てのドラマを最後まで見なければならない。

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Wednesday, May 06, 2026

映画.com へのリンク断念

【5月6日 記】 昨日、このブログに書いた少し前の映画評の記事を見てみたら、リンク画像が非表示になって、小さな四角いマークが表示されていた。

リンクが切れているとこういう現象が起きるが、リンクは切れていない。ただ、映画.com 内の画像アドレスを指定して表示していた画像が表示されないのである。

ああ、これもダメなのか、とげっそりした。

僕は 2025年1月からこの方式で自分のブログ内に映画.com のページから画像を参照し始めたのだが、何故こんなことを始めたかと言えば、著作権を侵害しないで映画のスチル写真を表示したいからだ。

映画関係のページから画像を無断でダウンロードして、それをアップロードして自分のブログに表示するのは明らかに著作権侵害である。

それを避けるために、僕は画像をダウンロードすることなく、画像のアドレスを参照することによって映画.com のページの画像を僕のブログ内に表示する形(所謂「直リンク」である)を採っていたのだ。

それがどうやら阻止されているようだ。これは映画.com 側の機能なのだろうか、それともココログ側の操作なんだろうか?

いずれにしてもそこに見えるのは、どんな形であれ著作物の映像を他のサイトでは表示させないぞという意志の現れである。

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Monday, May 04, 2026

映画『ラプソディ・ラプソディ』

【5月4日 記】  映画『ラプソディ・ラプソディ』を観てきた。びっくりするくらい良い映画だった。

利重剛は、俳優としては 1981年の TBS金ドラ『父母の誤算』を見てぶっ飛んで、それ以降ずっと好きな役者なのだが、監督としてもわりと好きで、1996年の『BeRLiN』と 2013年の『さよならドビュッシー』を見ている。その『さよならドビュッシー』以来 13年ぶりの監督作なのだそうだ。

夏野幹夫(高橋一生)はパスポート更新のために戸籍謄本(実は 2023年以降は不要になっているはずなのだが、この映画ではそうなっていた)を取り寄せたところ、自分が、知らない間に知らない女性「夏野繁子」(呉城久美)と結婚していることになっていることを知る。

役所に聞くと、婚姻届は手続き通りなされているとのことで、結婚ってそんなに簡単に届け出が可能なのかと驚くが、役所としても本人確認さえできれば疑う余地はないと言われ、なるほどと思う。

何かと幹夫の世話を焼いている叔父で歯医者の大介(利重剛)には、警察に届けるように言われるが、幹夫は「どういう事情か分からないのに、いきなり刑事事件にしたくない」と言い、まず話を聞くために繁子を探し始める。

そう、幹夫はありえないくらい「いい人」で、自分のことよりもまず周りの人たちの意向を気にし、そして、何があっても怒らない男なのだ。

とは言え、そう簡単に見つかるはずもなく、諦めかけていたとき、ふと近所の花屋の前を通りかかると、店員のゲイチ(芹澤興人)が「夏野さん、シーちゃん」と呼びかけているのが聞こえ、まさかと思って確かめたら、そこにいたのが本物の繁子だったのだが、驚く暇もなく、繁子は脱兎のごとく逃げ出す。

それを幹夫は息を切らしながら走って追っかけるが、逃げ足が速くて捕まらない。

しかし、花屋に戻ると、ゲイチが、繁子は実は自分の家に居候していると教えてくれて、やっと捕まえることができた。

幹夫と対照的に、繁子はわがままでへそ曲がりで繊細、かつ激情型の女性で、幹夫が何を尋ねてもろくに答えないし、時には悪意に満ちた反応をすることも。しかし、ゲイチと大介はなんとかふたりの関係を取り持とうとする。

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Sunday, May 03, 2026

中国人カップル(多分)の謎

【5月3日 記】 美醜の基準は人それぞれ違うだろうから、それを咎める気は全くないのだけれど、そこには国民的/民族的に明らかに違う傾向があるんじゃないかなと、最近強く思う。

それは日本を訪れているアジアからの観光客、とりわけ中国から来たと思われる若いカップルを見ていて強く感じるところなのだ。

顔もスタイルも、あんなにとびっきり可愛い女の子が、なんでこんな体型もファッションもダサい、小太りの男を連れているんだろ?

と思うことがたびたびあるのである。

これは多分中国で女性が男性に求めるものが日本の価値観と違うのだと思う。

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Thursday, April 30, 2026

Amazonアソシエイト売上報告

【4月30日 記】 僕はこのブログに Amazonアソシエイトという仕組みを導入している。Amazon のアフィリエイト広告である。

誰かが僕のサイトのバナーをクリックして Amazon のページに飛び、そこで何かを購入してくれると、僕に一定割合(僕の場合は 3% である)の金額が配分されるという仕組みだ。

ただ、このシステムを導入すると決めたとき以来何度か書いているように、これは商品の画像を著作権を侵すことなく表示するためにやっているだけのことで、収入狙いでもなければ、実際に収入というほどのものは得られていない(多分、小学生のお小遣いだとしても「馬鹿にするな」と怒られそうな額だ)。

特にここ数年は、ブログというものに昔ほどの勢いがないためか、あるいは広告からリンクしてものを買うという習慣が失われてきたのか、あるいは単に僕の記事がつまらないから読まれなくなったのか、ひょっとしたらその全部かもしれないのだが、本当にまれにしか売上が立たなくなってきた。

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Sunday, April 26, 2026

『英米文学のわからない言葉』金原瑞人(書評)

【4月26日 記】 金原瑞人が翻訳したものだと J.D.サリンジャーの『このサンドイッチ、マヨネーズ忘れてる/ハプワース16、1924年』を読んだ。

だが、その流れでこの本を買ったのではない。タイトルにつられたのである。と言うか、タイトルと宣伝文を見て飛びついてしまった。

英米文学を読んでいると、確かにその日本語訳中によく分からない言葉が出てくる。

訳がまずいわけではない。その物が日本人に馴染みがないから分からないのだ。

訳者が親切に註記をつけてくれている場合もあるが、それでもそれが具体的にどんなものなのか掴めないことも少なくない。

僕にとって最たるものは「ファサード」と「マニラ封筒」(あるいは「マニラ紙の封筒」)だ。残念ながらそのいずれもこの本には掲載されていなかったが…。

しかし、この本を読んでなるほどと分かったことも多かったし、驚いたことも多かった。

例えば「あだ名」の章で、ベス、ベッシー、リズ、リジーが全てエリザベスの別称であることは知っていたが、ベティやベッツィも同じくエリザベスの別称だったとは! そして、他にもエルスペス、イライザ、イリースなどという呼び方があったとは知らなかった。

とりわけ驚いたのはイライザで、確かに Elizabeth の最初から5文字を取ってくると Eliza になる。

うーん、池田エライザはエリザベスだったのか!と。

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Friday, April 24, 2026

映画『月の犬』

【4月24日 記】  映画『月の犬』を観てきた。

冒頭は主演の萩原聖人のアップ。だが、画はボケている。それがだんだんと焦点が合ってくると、お墓の前で手を合わせていたことが分かる。最愛の妻を亡くしたという設定である。

東島(萩原)は生きることに絶望して、ヤクザの世界から足を洗い、経営していた店を手下(やべきょうすけ)に譲り、妻の実家から写真1枚だけもらって知らない街に行く。

その街で沙織(黒谷友香)がママをしているバーにふらりと入ったら、そこはぼったくりの店で1時間で 30万円を請求されるが、文句も言わず現金で払って帰った上に、帰り際にママに「また来てね」と言われたからと言って、翌日もその店を訪れて、逆にママと従業員をたじろがせる。

その態度に何かを感じた沙織に「ウチの店で働かないか」と言われて、東島はそこで働き始める。店の仕事だけではなく、何をやっているのか分からないまま、沙織の悪事にも加担する。

奥行きの深い構図で、被写界深度を浅くして手前の人物だけをくっきりと捉えた画が何度も出てくる。そういうのが好きな監督なんだなあと思った。

それから、台詞と台詞の間が長い。カット変わりが遅いような気がする。そのためか、若干芝居が固いようにも思える。

アコースティック・ギターとフルートだけによる BGM の哀調を帯びたフレーズが何度も繰り返される。全体のトーンはしっかりコントロールできている。どういうトーンかと言えば、絶望感である。

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«聴力検査の恐怖