なんでその曲なのだ?

以下はホームページ Wordrobe of Words の音楽コラム欄に 2002年5月と2007年5月に掲載してその後ちょこちょこ書き足していたものです。ホームページ閉鎖に際して消してしまうのもやや惜しい気がしたので、ここに転載することにしました

なんで「木綿のハンカチーフ」なのだ?

懐メロなどと言うと貧乏くさいですが、年のせいか昔の曲を懐かしむことがあります。

FMで「80年代ポップス特集」とかTVで「懐かしのアイドル秘蔵VTR一挙公開」などの企画をやっていると、思わず聞き入って(見入って)しまうことがあります。

ただ、ラジオやTVでそういう特集をする時って、聴きたい曲は絶対入っていないんですよね。例えば太田裕美と言えば、なんでいつもいつも「木綿のハンカチーフ」なのか?私の聴きたいのは他の曲なんですよね。

マス・メディアはどうしてもNo.1ヒットか、さもなければデビュー曲など、ある意味で話題作を選択してしまいます。

考えてみれば、単純に一番ヒットした作品が当時一番大衆に支持された作品であって、そこから推論すると、多分今でも一番皆が聞きたがっている歌のはずだから、局側がその作品を選んでしまうのは仕方のないことなのです。

もし、No.1ヒットを外して選曲したりすると、間違いなく「何故あの曲をかけないのか」という激しい抗議が多数寄せられることになります。もちろん意表を突いた選曲に対して、「よくこの曲を選んでくれた」という感謝の便りも寄せられるのですが、数においても激しさにおいても抗議電話の比ではありません。

どうしても少しひねった選曲をしたければ、番組の冒頭で言い訳がましく「今日はNo.1ヒットはかけません」と宣言した上で、途中いちいち「誰々と言えば○○ですが、今日は××をお送りします」と説明するか、あるいは初めからマニアしか見ないだろうという相当深い時間(ド深夜)に放送するしかありません(ド深夜にやったって苦情は来るんですけどね。とりあえず数は減ります)。

一番売れた曲や話題になった歌を安易に選んでしまうのは、視聴率競争に駆り立てられている企業の側が陥りやすい悪癖なのですが、観る(聴く)側にもそれを当然のこととする慢心が染みついているようでもあり、困ったことです。

1984年に発行された「ザ・シングル盤50's-80's」(群雄社出版)という本に高護(こう・まもる)氏が自選のベストテンを掲載していて、全部は引用しませんが、第1位は平山三紀の「真夏の出来事」、第3位に郷ひろみの「花のように鳥のように」、第5位には小川みきの「マイ・ロスト・ラブ」、第9位は和田アキ子の「あの鐘を鳴らすのはあなた」が入っているなど、ヒットしたか否かに関わらず非常にセンスの良い選曲をしていて、ただただ感動してしまいます。

こういうマニア向け・通好みの選曲というのは所詮マス向けの媒体には不可能なのでしょうか。

ということで、今回は局が選びがちな曲と私が聴きたい曲の対比表を作ってみました。全ジャンルでやると膨大になってしまうので、60年代末から80年代一杯にかけての女性歌手(アイドルとは限らない)に限定してみました。以下、「歌手(グループ)名」、「ありがちな選曲 ⇒ 私ならこの曲を選ぶ」、「その理由と解説」。

さて、あなたの趣味とはどれくらいズレているでしょうか?

青江三奈
「伊勢佐木町ブルース」 ⇒ 「恍惚のブルース」
そりゃあ「伊勢佐木町ブルース」は希代の名曲ですよ。でも、このデビュー曲もインパクトがある。ともに作詞は川内康範。そして、こちらは浜口庫之助メロディ。
アグネス・チャン
「ひなげしの花」「草原の輝き」 ⇒ 「ポケットいっぱいの秘密」
松本隆・穂口雄右による本当に良質なポップスです。穂口にとっては「年下の男の子」と並ぶ代表曲。アレンジは東海林修とキャラメルママがやりました。
浅田美代子
「赤い風船」 ⇒ 「ひとりっ子甘えっ子」
歌が言語道断に下手なので、もうどの曲も決して聴きたくないのだが、作品としてはこの歌なんかとても可愛くて棄ててしまうのは惜しい気がする。これも京平さん。
天地真理
「ひとりじゃないの」 ⇒ 「ちいさな恋」
一番埋もれがちなデビュー第2作。それでも54万枚の大ヒット。転調でメリハリつけながら、覚えやすく歌いやすい浜口庫之助の名曲。
杏里
「CAT'S EYE」「悲しみがとまらない」 ⇒ 「SUMMER CANDLES」
小田裕一郎の「CAT'S EYE」、林哲司の「悲しみがとまらない」も良いけど、ANRI本人が作曲した「SUMMER CANDLES」こそがアーティストとしての代表作でしょ。
いしだあゆみ
「ブルー・ライト・ヨコハマ」 ⇒ 「さすらいの天使」
いずれも橋本淳・筒美京平コンビですが、和製ポップスの歴史でひときわ光るのはウェットなマイナー歌謡曲の前者よりもライトなメジャー・ポップスの後者でしょう。
五輪真弓
「恋人よ」 ⇒ 「煙草のけむり」
売れ出してからのヨーロッパっぽい五輪真弓の普通さと比べて、デビュー曲の「少女」とかこの曲とかのアメリカっぽい五輪真弓の個性のほうが圧倒的に光ってます。
伊藤咲子
「ひまわり娘」「木枯しの二人」 ⇒ 「乙女のワルツ」
伊藤咲子のシングルの大半を占める阿久悠・三木たかしコンビの名作。せつない感じが良く出ているし、伊藤咲子の熱唱ぶりも忘れられない。
岩崎宏美
「聖母たちのララバイ」 ⇒ 「熱帯魚」
筒美京平作曲が多い中でポツンと1曲混じった川口真の作品。数多くのヒット曲に埋もれてしまいがちだが、捨てたもんじゃない1曲。
岩崎良美
「タッチ」 ⇒ 「恋ほど素敵なショーはない」
私は岩崎宏美より断然岩崎良美が好き。ヒットは少ないが名曲に恵まれ、歌唱力にも富んだアイドルだった。良い曲が多くて1曲選ぶのに困る。当代一のキザ男・売野雅勇が詞を書いて、梅垣達志が流れるようなメロディをつけた。編曲は大村雅朗。
Wink
「愛が止まらない」 ⇒ 「DING DING」
この曲は知らなくても仕方ないです。「愛が止まらない」のC/Wなんです。いやあ「B面」にしとくには惜しい! ストック/エイトケン/ウォーターマンじゃないけどこれも外国曲。
欧陽菲菲
「雨の御堂筋」 ⇒ 「恋の十字路」
「橋本淳・筒美京平の最高傑作」と言う人もいるほど。もう何も言うまい。フィフィの片言の日本語の歌詞が痛々しく胸に響く。
太田裕美
「木綿のハンカチーフ」 ⇒ 「しあわせ未満」
松本隆・筒美京平。京平さんらしいギクシャクした特徴のあるメロディにこの歌詞。何度聴いても泣けてくる。せつない青春物語。
小川知子
「ゆうべの秘密」「初恋のひと」 ⇒ 「別れてよかった」
左の2曲が売れすぎた。でも、そういうムード歌謡的な作品ばかりではなく、この曲のような良質のポップスもある。なかにし礼・川口真コンビ。
奥村チヨ
「恋の奴隷」「終着駅」 ⇒ 「嘘でもいいから」
違うんだよねえ。奥村チヨの魅力を最大限に発揮するのはマイナーの曲じゃなくて、こういうメジャーの曲なんですよ。川内康範・筒美京平による珠玉のポップス。
キャンディーズ
「春一番」 ⇒ 「哀愁のシンフォニー」
小細工好きな三木たかしが「ちょっと転調してみました」みたいな感じで、あざといところが却って捨てきれない魅力になっている。
工藤静香
「恋一夜」 ⇒ 「抱いてくれたらいいのに」
一連の後藤次利作品の中ではセールス的にはぱっとしなかったほう(20万枚に届かず)。でも、あの転調は何度聴いても飽きない。シングルでよくここまで冒険したと思う。
小泉今日子
「なんてったってアイドル」 ⇒ 「夜明けのMEW」
上の2曲を並べると、同じ秋元康作品でも表と裏のような感がある。曲は筒美京平。15万枚という小ヒットだがなかなかの名作。
小柳ルミ子
「わたしの城下町」「瀬戸の花嫁」 ⇒ 「お祭りの夜」
デビューからのディスカバー・ジャパン路線の2曲目。安井かずみ・平尾昌晃。このシリーズの中では一番しっとりとして情緒溢れる佳作ではないかな?
佐良直美
「世界は二人のために」 ⇒ 「私の好きなもの」
佐良直美でもう一度聴きたいのはこの曲だけ。「ボサノバのリズム」で始まる詞の通りボサノバの曲。詞は永六輔、曲は(言うまでもないが)いずみたく。
ジュディ・オング
「魅せられて」 ⇒ 「リクエスト」
そりゃあ「魅せられて」は大作ですよ。でも、エーゲ海だなんてちょっと浮世離れしすぎ。「リクエスト」は小品ながら切なく奥深い。詞・曲とも中村泰士。
チェリッシュ
「てんとう虫のサンバ」 ⇒ 「だからわたしは北国へ」
まだメンバーが4、5人いた頃のチェリッシュ。デビュー曲「なのにあなたは京都へゆくの」に続く同工異曲だが・・・。これも筒美京平。
中山美穂
「WAKU WAKU させて」 ⇒ 「人魚姫」
楽曲の出来の良さ、編曲の素晴らしさ。歌謡曲というフィールドでこのタイトでソリッドな作品に出会えたのはまさに奇跡!と言える。
早見優
「夏色のナンシー」 ⇒ 「渚のライオン」
これも筒美京平によるギクシャク・メロディ。ライオンが渚をあっち行ったりこっち行ったりしている感じで楽しい曲。詞は三浦徳子。
弘田三枝子
「人形の家」 ⇒ 「渚のうわさ」
初期の洋楽カバーのオールディーズ? それとも華々しい復活を飾った「人形の家」? いやいや、筒美京平の初ヒット作品として名高い、この格調高い和製ポップスでしょう。三枝子特有のうなりもあり。
ピンキーとキラーズ
「恋の季節」 ⇒ 「涙の季節」
「恋の季節」が売れすぎた(200万枚突破)というだけ。「涙の季節」だって50万枚超の大ヒット。同じ岩谷時子+いずみたく。ライン・クリシェが美しい。
藤圭子
「圭子の夢は夜ひらく」 ⇒ 「新宿の女」
「夢は夜ひらく」は園まりのヒットを藤圭子用のイメージで作り直した感が強い。「新宿の女」のメロディの自然さと歌詞の乾いた哀しみをを見よ。
プリンセス・プリンセス
「Diamonds」 ⇒ 「ジュリアン」
「Diamonds」も「世界でいちばん熱い夏」も確かに名曲ですよ。でも、奥居香の才能をひときわ感じさせるのがこのバラード。そう思いません?
松本伊代
「センチメンタル・ジャーニー」 ⇒ 「信じかたを教えて」
川村真澄・林哲司コンビによる3部作の第1弾。「伊代はまだ16だから」と歌っていたのにいつの間にかこんなに大人になった。
南沙織
「17歳」 ⇒ 「ひとかけらの純情」
南沙織にも名曲が多くて困ってしまうが、この曲は南沙織の大半のシングルに詞を提供している有馬三恵子の最高傑作。曲は筒美京平。
森昌子
「せんせい」「越冬つばめ」 ⇒ 「中学三年生」
デビュー曲のあの歌でもなく、円熟してからのあの歌でもなく、デビュー3曲目のこの歌。遠藤実のなんという素直なメロディ運びか!
由紀さおり
「夜明けのスキャット」 ⇒ 「初恋の丘」
由紀さおりも良い曲が多くて困ってしまうのだが、いずみたくによるスキャットなんかより、渋谷毅作曲のこの曲や「生きがい」のほうがはるかに名曲。
レベッカ
「フレンズ」 ⇒ 「ラブ イズ Cash」
ヒットが出る前のこのデビュー曲に私は注目した。ちょっとマドンナの「ライク・ア・ヴァージン」を連想させる[註]。この後ギタリストが交代して土橋安騎夫色が強まった。
渡辺美奈代
「瞳に約束」 ⇒ 「抱いてあげる」
渡辺美奈代はデビュー曲から順に売り上げが落ちて行った訳だが、8曲目から5曲連続で鈴木慶一・渚十吾が手掛けたうちの第2弾。私は非常に正しいポップスだと思う。
和田アキ子
「笑って許して」 ⇒ 「あの鐘をならすのはあなた」
いろんな人がカバーしてすっかり再評価された感があるけど、やっぱり名曲。4万枚しか売れなかったのにレコード大賞最優秀歌唱賞も獲ったしね。森田公一作曲とは信じられない。

[註]知人の読者から「『ライク・ア・ヴァージン』を連想させる」というのは『マテリアル・ガール』の間違いではないか?」とのメールをもらいました。私自身はあくまで「ライク・ア・ヴァージン」のつもりで書いたので、書き間違いでも勘違いでもないのですが、言われてみれば確かに「マテリアル・ガール」のほうが似てるかもしれません。かなりの部分でコード進行が同じですもんね。

なんで「学生街の喫茶店」なのだ?

先日「なんで『木綿のハンカチーフ』なのだ?」という文章に付けた表を拡充しましたところ、思いもかけずメールを頂戴し、「これの男性版はないのか?」とのお尋ねをいただきました。

前の文章をお読みいただいていない方には何のことやら解らないでしょうが、そのタイトルの意味するところは、

ラジオやTVで昔の曲の特集をする時って、聴きたい曲は絶対入っていなくて、例えば太田裕美と言えば、なんでいつもいつも「木綿のハンカチーフ」なのか? 私の聴きたいのは他の曲なのに

ということでした。

で、以前に作った表は確かに女性に限定しており、男性版がないのは非常に不自然です。本来なら「女性編」「男性編」「グループ編」の3分類を設けるべきなのかもしれませんが、すでに「女性編」にグループが含まれてしまっているので、リード・ボーカルの性別で2つに割ることにして、新しい表を作ってみました。

こちらも年代は概ね60年代末から80年代一杯ということにしてみました。女性版と同じくまた思いつくたびに更新して行こうと思います。

さて、あなたの趣味とはどれくらいズレているでしょうか?

あがた森魚
「赤色エレジー」 ⇒ 「最后のダンス・ステップ」
あがた森魚と言えば「赤色エレジー」しか知らんのか?(多分そうでしょうね)良い歌いっぱいあるんですけどね。例えばこの大正浪漫 featuring 緑魔子。
安全地帯
「ワインレッドの心」 ⇒ 「じれったい」
玉置浩二という人は天才ですから1曲選ぶのは難しいのですが、例えばこの曲。松井五郎の詞が怒ってるのが良いし、メロディも焦れた感じがよく出ている。
泉谷しげる
「春夏秋冬」 ⇒ 「春のからっ風」
泉谷しげるも名曲の宝庫なんだけど、哀しいかな多少とも売れたのは「春夏秋冬」だけなんだよね。フォーク系の作品では例えばこの歌なんか捨てがたい。
稲垣潤一
「ドラマティック・レイン」 ⇒ 「夏のクラクション」
前者はベトッと湿った曲、後者はカラッと乾いた曲。でも、「夏のクラクション 鳴らしてくれ」なんて、恋の終わりに胸が痛い。
内山田洋とクールファイブ
「長崎は今日も雨だった」 ⇒ 「愛の旅路を」
彩木雅夫や猪俣公章によるヒット曲にポツンと混じる藤本卓也作曲。山口あかりの詞も良くて何度もカラオケで歌っちゃってます。
尾崎紀世彦
「また逢う日まで」 ⇒ 「さよならをもう一度」
売上枚数では筒美京平作曲の「また逢う日まで」の約半分なのですが、曲の出来は劣りません。こちらは川口真作曲。このコード進行はなかなかのもんですよ。
オフコース
「さよなら」 ⇒ 「こころは気紛れ」
セールス的には失敗作なのだけれど、女性から離れて行く自分の心情を歌ったという点で画期的な詞だと思う。強烈な印象を受けた。曲も大好き。
甲斐バンド
「HERO」「安奈」 ⇒ 「かりそめのスウィング」
甲斐バンド結構好きだったんですよ。名曲ゾロゾロ。3rd シングルのこの曲は今で言うアンプラグド・ナンバー。フィドルが美しく、泣けてくるクリスマス・ソング。
ガロ
「学生街の喫茶店」「君の誕生日」 ⇒ 「一枚の楽譜」
すぎやまこういちが2曲書いた後の村井邦彦作品。前2曲と違って1位にはならなかったけど、ライン・クリシェを織り込んだ名曲。
米米クラブ
「浪漫飛行」「君がいるだけで」 ⇒ 「FUNK FUJIYAMA」
米米は何と言ってもこの曲っしょ! 日本のファンクの歴史に燦然と輝く名曲中の名曲だと思いますよ。ジェームス小野田がちゃんと活きてます。
近藤真彦
「ギンギラギンにさりげなく」 ⇒ 「情熱・熱風・せれなーで」
筒美京平が近藤真彦に提供した曲の中でもピカイチのセンスだと思う。リズムが良いよね。ちなみにそれまでの4曲は馬飼野康二編曲。これは大谷和夫編曲。
郷ひろみ
「男の子女の子」 ⇒ 「小さな体験」
「よろしく哀愁」という歴史に残る名曲がありながらインパクトの強さから「男の子女の子」が選ばれることが多いのだけれど、まあ初期の曲ならこれか「裸のビーナス」か。
ザ・ゴールデン・カップス
「長い髪の少女」 ⇒ 「いとしのジザベル」
どちらもベタな曲であることに変わりはないのだが、違いはルイズルイス加部の見せ場があるかどうか。詳しくはここを読まれたし。
西城秀樹
「傷だらけのローラ」 ⇒ 「ラストシーン」
初期の鈴木邦彦や馬飼野康二の作品から離れて、もう如何にも三木たかし!って感じの転調、堪りません。年上の女性との恋愛を歌ったあざとい詞は阿久悠。
沢田研二
「危険なふたり」「勝手にしやがれ」 ⇒ 「君をのせて」
ソロ・デビュー曲。セールス的にはパッとしなかったけど、僕は宮川泰の作品の中でも最高傑作ではないかと思っている。岩谷時子の詞も素晴らしい。
シブがき隊
「NAI・NAI16」 ⇒ 「恋するような友情を」
このデビュー曲ではなく、こっちの解散直前に出したナンバー。中森明菜の「SAND BEIGE」などで有名な都志見隆による名曲。阿久悠の詞も素敵。
田原俊彦
「哀愁でいと」 ⇒ 「ハッとして!Good」
この人の歌はもう2度と聞きたくはないけど、宮下智って作家は好きなんですよね。他にも「ブギ浮ぎI LOVE YOU」とか「NINJIN娘」とか「チャールストンにはまだ早い」とか。
チェッカーズ
「涙のリクエスト」 ⇒ 「素直にI'm Sorry」
デビュー以来10曲以上芹澤廣明の作品でヒットが続いたが、メンバーの藤井尚之によるこれなんかいかにもチェッカーズらしい佳作だと思うよ。
豊川誕
「汚れなき悪戯」 ⇒ 「愛しあうには若すぎて」
安井かずみ・筒美京平の「汚れなき悪戯」も中村泰士作詞作曲の「愛しあうには若すぎて」もいずれも名曲。そしていずれも絶望的に暗くて惨め。心に沁みる。
にしきのあきら
「空に太陽がある限り」 ⇒ 「熱い涙」
デビュー曲の「もう恋なのか」を含め3曲とも浜口庫之助作詞作曲で全部良いのだけれど、これが一番キャッチーかな。誰も憶えてないかもしれないけど、スターにしきのの踊りがまたナイスだった。
フォーリーブス
「地球はひとつ」「ブルドッグ」 ⇒ 「あなたの前に僕がいた」
都倉俊一です。いかにも都倉俊一らしいナンバー。そして時間と空間をうまく合わせた北公次の詞にも当時感心した記憶がある。
柳ジョージ&レイニーウッド
「雨に泣いてる…」「微笑の法則」 ⇒ 「青い瞳のステラ、1962年夏…」
オリコン最高位73位の作品だけど、これは昭和歌謡史に残る名曲ですよ。柳ジョージではなくキーボードの上綱克彦の作曲。

両作とも「80年代一杯に絞って」と書いていますが、そこはあまり厳格に捉えずに、今後とも思いついたら書き足していきたいと思います。