Wednesday, October 18, 2017

想像力の限界

【10月18日特記】 思い至らないこと、考え及ばないことってたくさんある。

例えば、それまで新幹線の駅ぐらいでしか見かけなかったホームドアが、在来線や私鉄の駅に次々に導入され始めた時に、そんなことをしたら却って危ないのではないかと僕は大いに心配したのである。

ただでさえ電車のドアに挟まれる人がいるのに、そこにホームドアなどを設けると、今度はホームドアに挟まれる人、加えて電車のドアとホームドアとの隙間に挟まれる人が出てきて、危険度は3倍になるのではないかと考えた。

僕にはそもそも何のためにホームドアを設置するのかが分からなかった。そんなに人は転落するものだろうか? 落ちるとしたら酔っぱらいぐらいしか思いつかなかった。

でも、目の不自由な人が落ちると聞いて、あ、それは想像がつかなかった、と思った。自分が目が不自由でないから仕方がないと言えばそれまでだが、ホームドアに挟まれる人のことは考えついたのに、目が見えなくて転落する人のことを考えられないのは、つまり、そこが僕の想像力の限界なのである。

とりわけ目の不自由な人が車両連結部の隙間とホームの間に転落しやすいという話を聞いて、そこが自分の思い至らない、考え及ばないところだと痛感した。

ホームドアができてその危険性は減ったのだろう。そして、逆にホームドアに挟まれたとか、電車のドアとホームドアとの隙間に挟まれたなんて話はいまだに聞いた覚えがない(実際には少しはあったのかもしれないが)。

恐らくいろんな仕組みでいろんなことを防いでいるのだ。

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Wednesday, September 27, 2017

紙がない

【9月27日特記】 紙がないのである。いや、僕がよくここに書いている「果てしないトイレ談義」シリーズの新作ではなく、PC のプリンタの紙の話である。

世の中には、年に一回だけ年賀状を刷る時しかプリンタの電源を入れないという人もいると聞いてマジで驚いたが、我が家の場合は妻が仕事で多用することもあって、かなりの時間稼働し、時期を問わずかなりの紙とインクを消費している。

で、僕はもう何年にも渡って、紙もインクもプリンタのメーカー純正のもの(つまりウチならキャノンのプリンタなのでキヤノン製の紙とインク)しか買ったことがない。

前世紀の終わり、PC とプリンタを使い始めた時に、安い紙を使うとよく紙詰まりを起こして、挙句の果てに(多分それが遠因となって)ぶっ壊れるという目に二度ほど遭ったのである。

それ以来、やはりメーカーはメーカー純正の紙とインクを前提としているはずだから、それを買うのが良いのだろうと思ったのがきっかけだ。

ところが、先日から何故だかキヤノン純正の普通紙がお店に置いていないのである。

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Saturday, September 23, 2017

仕事

【9月23日特記】 僕が会社員になって最初に変だなと思ったのは、先輩社員たちのほとんどが自分は仕事ができると思っていることだった。いや、僕が勝手にそう感じただけかもしれない。ただ僕はこれを異様な世界だなと思った。

これが学校であれば、できる生徒もいるしできない生徒もいる。できない生徒ができると思っていることは少ない。

また、英語はできても数学はどうも苦手とか、音楽は好きなんだけど体育は憂鬱とか、それぞれに自分のダメなところが見えていたのではないだろうか。

でも、会社に入ってみると、自分は仕事ができないと悩んでいる人がいない気がした(何度も言うが、僕が勝手にそう感じただけかもしれないが)。

2年本社にいたあと東京に転勤し、僕は長らく外回りの営業マンをやらされたが、その時、周りは「手練」とか「やり手」とか言うべきベテランばかりだったので、僕自身は仕事ができるなんて思ったことは一度もなかった。

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Wednesday, August 30, 2017

電子書籍とストリーミング

【8月30日特記】 久しぶりに紙の本を読んでいる。いや、「やっぱり紙の本は良い」などという話ではない。むしろ電子書籍しか読めなくなってきた。

紙の本は重いし嵩張る。持ち重りのする、手触り感のある紙の本のほうが好きだという人もいるのだろうが、僕は全然そんなことはない。

電子書籍は便利だ。唯一の難点は引用した時にページ数が書けないことかな。

そして、音楽の世界でも同じような構図がある。でも、それは紙の本と電子書籍の対比とは少し違う。

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Monday, August 28, 2017

東京の街で

【8月28日特記】 自分たちと同じようなアジア系の顔をしていて、見分けがつかなくても何の不思議もないはずなのに、ひと目見た途端に、「ああ、この人はずっと日本に住んでいる人ではなく、観光とか留学とかで最近日本に入ってきた人だな」と思うことがある。

彼ら彼女らが喋るのを耳にしたわけでもなく、挙動をずっと見ていたわけでもない。それでも大体は言い当ててしまう。彼ら彼女らが喋りだすのを以て、ほぼそれは証明される。

自分で当てておきながら、一体どこが違うのだろうと不思議に思う。どこかにその証拠を掴んで、というのではなく、なんとなく全体としてのイメージなのだ。

もちろん、「全体」と言いながら、その「全体」を構成する要素にはファッションとかメイクとかいったものがある。彼ら彼女らのファッションやメイクは、どことなく日本人たちのそれとは違うのである。

しかし、僕はファッションに自信があるわけでもなく、メイクに知見があるわけでもない。それにも拘らず一発で見分けてしまうのが我ながら不思議なのである。そして、それこそが恐らく文化というもの、あるいは文化の違いというものなのだろうと思う。

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Friday, August 25, 2017

読み方

【8月25日特記】 なーんか日本人の(あるいは、これは日本だけの現象ではなくて現代人共通のことなのかもしれないですが)文章の読み方が少しおかしくなっているような気がしてならないのです。

ここ何年かそんな風に感じることは折に触れてあったのですが、最近また決定的な事例に出くわしました。それは稲垣えみ子さんの記事の炎上です。

そう、あの電気を使わずに生活している元朝日新聞記者のアフロヘアの女性。その人が AERA に書いた記事が大炎上してしまいました。

少なからぬ人がご存知かと思うのですが、一応 URL を書いておきますので、ご存じない方はそちらを先に読んでください(このページが永遠に存在するのかどうかは知りませんが)。

https://dot.asahi.com/aera/2017081500062.html

んで、すぐに想像がつくように、批判を浴びたのは前半部分。てっきり自分の本を買ってくれたのかと思ったら図書館から借りた本だったので「傷ついた」というくだりです。

この部分が反感を買うのは分かります。僕だって彼女の感じ方は少し歪んでいると思います。

しかし、この文章は「図書館で借りてタダで読むやつはけしからん。ちゃんと買って読め」という主旨の文章ではないのです。なのに何故その部分だけが取り上げられて叩かれるのかが僕には分かりません。日本人の文章の読み方がおかしくなってしまったのかな、と思う次第です。

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Wednesday, July 12, 2017

暑い!

【7月12日特記】 昨日、一昨日と出張で大阪に行っていたのだが、外をちょっと歩いただけで息も絶え絶えになりそうな暑さにへとへとになった。

もちろん、それだけのことで「大阪は暑い」とは言えない。たまたま暑い日に大阪にいただけかもしれない。

しかし、ふと思い出したのである。

僕は去年の7月に大阪から東京に転居した。ちょうど今ごろである。そして、「ああ、東京の夏は大阪に比べてなんと過ごしやすいのか!」と痛感したのだった。

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Thursday, July 06, 2017

割れた画面

【7月6日特記】 最近気がついたのだが、電車の中で見ていると、スマホの画面にヒビが入っている人が結構多い。それもヒビが入っているというレベルではなく、バキバキに割れている人が、特に若い層に多く見られる。

大阪にいる時はそれほど目に入らなかった気がするのだが、東京に来たらしょっちゅう目にするようになったという実感がある。

で、なんでその状態を放置しているのだろう?

考えられるケースは3つかな。

  1. 修理するお金がない(あるいはお金が惜しい)
  2. 割れていても気にならない
  3. 修理してもどうせすぐにまた割ってしまうから。

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Saturday, July 01, 2017

発見

【7月1日特記】 引っ越しを控えていろんなことを決めて行かなかければならない中、我々夫婦の間でうまく調整のつかないことがここに来て増えてきた。それは我々がものを考えるプロセスが全く違うからだ。

今ごろになってそのことがよく分かってきた。

例えば、(これは以前どこかに書いたような気がするが)物を買うときのやり方が、我々は全然違う。

僕は今目の前にある商品を買うか買わないかを判断しているだけだ。仮にカジュアルなジャケットが1着ほしいなと思って買いに行き、最初に入った店で最初に手に取った商品が気に入ったら、そこでそれを買って買い物は終了である。

他にもっと良い商品があるかもしれないなんて全く考えない。

もちろん、気に入ったら片っ端から何でも買うというわけではない。これはすごく良いけど、さすがにちょっと高いな、と思ってやめることもある。概ね気に入っていてもどこか一点が気に入らなくて買わないこともある。

しかし、いずれにしても僕は目の前の商品に○✕をつけて、買うか買わないかを決めているだけのことだ。買う商品が決定するまで、様々な商品について、あるいはあちこちの店舗で同じことを繰り返すだけのことだ。

ところが、妻はそうではない。妻は1軒目の店で買うことはない。何故なら彼女は個々の商品について採点をしており、最後に一番高得点の商品について買うかどうかを判断するからだ。

彼女がものを買う時に僕と決定的に違うのは、僕が「カジュアルなジャケット」みたいな曖昧なキーワードだけを持って買いに行くのに対して、彼女は最初から商品についてのかなり具体的なイメージがあるということだ。

色はこうで形はこうで、ここにこんなボタンがついていて、ここにスリットがあったらなお良くて、背ベルトがついているのは絶対に嫌、等々。

で、彼女は点数をつける。デザインはすごく良いけど色がちょっと暗いから82点。ボタンが大きすぎるのと形が嫌だから68点。値段が高すぎるから75点、等々。それを幾つか重ねた上で、最終的に最高得点のものを買うかどうかを決める。

別に彼女がそうやって買うことを僕は嫌っていない。必然的に買い物に時間がかかるが、それにつきあうことも別段嫌ではない。

というわけで、買い物については夫婦の間でそれほど調整がつかないことはなかったのである。

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Thursday, June 29, 2017

私たちをくくらないで

【6月29日特記】 昨夜、とある勉強会で女子大生のプレゼンを聴いた。「女子大生の生活を観察すれば未来が見える」とのタイトルがついたもので、学会で発表して賞までもらったものの一部だ。

説明した某大学4年生の女子が言うには、

  • 私たちを「○○系女子」と呼ばないでほしい。そんな風にくくられたくない。自分たちは時と場合と気分によって、ある時は「お嬢様系」であり、ある日は「スポーツ系」になり、ある瞬間は「ゆる系」だったりする。
  • 親世代たちは何かを登りつめて頂点に立つことを目標にしている。自分たちはそんな風に縦に上がって行くことは考えていない。ただ、自分の世界が横に広がって自分が成長するのが楽しい。親世代の幸せはウェディングケーキ、私たちの幸せはバースデーケーキ。
  • 私たちの幸せは追求するものではなく、選択するものだと思っている。目指すカリスマ・スターもほしいブランドもない。身の周りから自分が満足できるものを選びたい。 
  • 私たちはむやみにググって探したりしない。情報は Google で検索するのではなく、インスタグラムで「待つの」。

等々。

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