Tuesday, April 10, 2018

読書を巡るあれこれ

【4月10日 記】 近年、本を読む量がめっきり減った。読書のスピードが落ちたのではない。読む時間が減ったから読む量が減ったという当たり前の現象である。

僕はもう何年も通勤電車の中でしか本を読まない(本と言っても基本は Kindle なのだが)。それも帰りの電車だけである。行きは新聞を読んでいる(新聞と言っても電子版なのだが)。

で、今の家に変わってから電車に乗っている時間が短くなった。読める時間は1日約20分である。

とは言え、今までに住んでいた家と比べて激減したわけではないし、今の家に変わってから一気に読む量が減ったわけでもない。読もうと思えば他で読む時間を作れないわけでもないわけだし。

でも、他人事みたいに言うと、要するに読むがなくなったのだな、とも思う。でも、全く読まなくなったわけではなく、読むという行為は不断に続けているので、結局のところ読みたい本が減ったのかな、とも思う。

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Thursday, April 05, 2018

名にし負はば

【4月5日 記】 妻が長命寺の桜餅を買ってきたのだが、その包の中にあった解説を読んでいてはたと気づいた。

そうか、言問橋、業平橋という名前を何度も聞きながら、僕の頭の中では今の今まで「名にし負はばいざこと問はむ都鳥わが思ふ人はありやなしやと」という歌と、作者である「在原業平」という名前に結びついていなかったのだ。

これは古典文学の中でも僕が大好きな『伊勢物語』に出てくる歌で、もちろん歌も暗記しているし話の内容も憶えている。それでも「言問」が「いざ言問はむ」と結びつかなかった。痛恨の極みである。

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Monday, November 13, 2017

実話とドラマ

【11月13日特記】 僕は実話に基づくドラマというものにあまり心惹かれることはない。もうちょっと丁寧に言うと、実話が嫌いなのじゃなくて、実話であることを売りにしている作品に反感を覚えるのである。

そもそも実話に基づくと言っても、小説やドラマにしようとした瞬間に、すでにそれは実話ではないのである。

──なんてことを言い出すと、そもそも実話とは何か、事実とは何かという宗教論争みたいなややこしい世界に入ってしまうのであんまり深入りする気はないのだが、とは言え、今見せられているドラマが 100%の事実そのものであるはずがない、ということには誰もが納得するのではないだろうか?

確固たる実話というものがあるとすれば、それは誰も反論できない要約の形でしかないのではないだろうか?

例えば、その時の機長の判断が100人の乗客の命を救った、とか、わずかな水と食糧だけで1ヶ月間生き抜いた、とか。

それをドラマらしく肉付けしようとすると、どうしても必ずしも事実であったかどうか定かでない描写を付け加えることになる。それが歴史小説や実録ドラマであった場合、下手すると読者や観客が一番感動した台詞が実は作者の創作であったりするのである。

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Thursday, May 11, 2017

UDP経営

【5月11日特記】 今日、Akamai のセミナーを聴講していて面白いなと思ったのは、UDP というプロトコルを改良してパケットを漏れなく伝送できるようにしたのが TCP ではなく、TCP のほうが先で、それを改良したのが UDP だという話。

それを聞いていて、

白河の清きに魚も住みかねて もとの濁りの田沼恋しき

という狂歌を思い出した。それはちょっと違うと言われるかな(笑)

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Saturday, April 15, 2017

アポロ

【4月15日特記】 テレビを見ていたらポルノグラフィティの1999年のデビュー曲『アポロ』が流れてきた。

この歌は僕にとって衝撃的な歌だった。

僕らの生まれてくるずっとずっと前にはもう
アポロ11号は月に行ってたって言うのに
(詞:ハルイチ、曲:ak.homma)

君らはアポロ計画も月面着陸も、アームストロング船長の「人類にとっては大きな飛躍」も知らないのか! 僕は大きな世代ギャップを感じた。

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Thursday, February 09, 2017

知的遊戯

【2月8日特記】 今、朝日新聞デジタルの連載で夏目漱石の『吾輩は猫である』を読んでいるのだが、昨日、一昨日の回がとても面白かった、というか、こういうのは僕以外にも面白いんだろうか、こういうものを面白がる文化はまだあるんだろうか、と気になったので書いてみることにした。

一昨日の「192」では迷亭と独仙が対座して囲碁をしている。まず「賭けないとやらない」という迷亭をたしなめて、独仙が陶淵明の詩句を引いてもっとゆったりしないとダメだと言う。

迷亭は「さすが仙人だ」などとテキトーなことを言いながらハチャメチャな碁を打つ。

そのあと、この2人を見た「吾輩」が、なんで人間は囲碁みたいな窮屈なものをするのだろうと深い感慨を述べるのを挟んで、翌「193」では迷亭と独仙の丁丁発止に戻る。

まずは迷亭が司馬遷の『史記』の「項羽本紀」の有名な鴻門之会の場面を引用しながら勇ましく攻め込んで来る。

それに対して独仙は碁石を「こう継いで置けば大丈夫」と言いながら、「継ぐ」からの連想で、唐の文宗の句に柳公権が継いだ連句を引用する。それを受けて今度は迷亭が「継ぐ」を「撞く」に掛けて「撞いてくりゃるな八幡鐘を」と俗謡で返す。

すると独仙は無学禅師の言葉を引いてさらに切り返す。その手に慌てた迷亭は「待った」をする。独仙が「ずうずうしいぜ、おい」と言うと、迷亭は「Do you see the boy か」と来る。これは読んでいても俄に解らなかったのだが、「ずうずうしいぜ、おい」と「Do you see the boy 」がシャレになっている。

そのあと2人のやりとりは、歌舞伎十八番や禅語まで引きながらさらに続いて行く。なんとも凄まじい知的遊戯ではないか?

で、僕はそれをものすごく面白く思ったのだが、僕以外の読者もおんなじように面白がって読んだのかな、と気になったのである。

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Wednesday, December 07, 2016

変化

【12月7日特記】 最近の僕のネット上の生活の変化:

  1. note を退会した。

近年はコンテンツの分散化ということが言われており、多くの人に読んでもらうためには、確かにひと所ではなく何箇所かに分散して置いたほうが良い。

それは確かにそうなのだが、でも、ひとりでやっている僕らの場合は出先が増えるとしんどくなる。

僕は生まれて初めて自分のホームページを持とうとした時に、どうやったら他人のサイトと差別化できるのかを一生懸命考えた。次にブログを始める際には、今度はどうやったら自分のホームページと差別化できるかを考えた。

そして、その後 twitter や facebook などのアカウントを開設するときにも、それまで自分がやってきたこととどうやれば差別化できるかについて考えた。

そんな中で note にもコンテンツを出していくのは差別化の意味でもしんどいし(もっとも「分散化」を考えるのであれば差別化の必要はないのだが)、作業量も負担になる。

note に登録しながら、最近は自分のコンテンツを上げるのが精一杯で、お金を払って他人のコンテンツを購読するようなこともついぞなかった。つまり、個人で使える時間は限られているということなのだ。

ならば、まいっか、と突然思って note をやめた。

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Tuesday, May 24, 2016

随想その2:サラリーマン川柳

【5月24日特記】 第29回「サラリーマン川柳」コンクールの発表があった。

実は僕は9年ほど前にこのブログに、このコンクールで選ばれた川柳が面白くないと書いた。それは「発想の面白さだけで選考されていて、表現の巧みさがないがしろにされているから」である。

今日また発表の結果を初めて(ニュースではなく)ホームページで読んで、何故このコンクールが面白くないかが分かったような気がする。これはプロの審査員が選んでいるのではなく、一般人の投票によって決まっていたのだ!

一般人の投票となると表現の面白さよりも発想の面白さに寄ってしまうのは、ある程度仕方のないことかもしれない。

しかし、申し訳ないけれど、僕としてはやっぱり今年も面白くない。

他人様のお書きになったものを、しかも、第1位に選ばれたものを悪し様に書くのは本意ではないが、投票した皆さんと僕の感覚の違いを説明するために、申し訳ないけれど少し引用して具体的に書いてみたいと思う。

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Saturday, May 21, 2016

シミルボン再稼働

【5月21日特記】 4/16 の記事に書いたように、シミルボンという読書サイトの正式オープンに際して 10編の書評を掲載してもらった。

その後はほったらかしにしておいたのだが、ここ数日また新たな書評をここにアップしている(と言っても、基本的にこのブログに発表したものの転載であるが)。

何故また追加し始めたかというと、理由は単純である。

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Sunday, May 01, 2016

本を売る(CD は売らない)

【5月1日特記】 本を売った。いや、まだ売れてはいない。本を売った時にはいつもこのブログで何冊いくらで売れたかを書いているが、まだ申し込んだばかりなので、今回はそういう記事ではない。

僕は「本棚1架分しか本を所有しない」主義で、読み終わった本が本棚から溢れそうになると本を売ってきたのだが、最近は本を読むペースが落ちたので、実はまだそんなに焦るほど溜まってはいない。

なのに何故売ることにしたかといえば、ま、心境の変化である。

前は残したい本を残してきた。しかし、何をもって残したいと判定するかどうかはともかくとして、果たして残してどうする?と改めて思ったのである。

読み終えた後もう一度手に取る本があるだろうか? もちろん、辞書、教科書、参考書、教則本などは何度も手に取る書物であるが、例えば小説は二度読むか?

僕の場合は、間違って読んだものを別とすれば、同じ小説を二度読むことは極めてまれである。ならば置いておいても仕方がないではないか──という単純な思いに至ったのである。

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