Sunday, March 31, 2019

故・萩原健一さんに

【3月31日 記】 3月26日に萩原健一が亡くなっていた。近親者で葬儀を執り行ったあと発表された。

世代によってザ・テンプターズだったり、『太陽にほえろ!』だったり、『傷だらけの天使』だったり、『前略おふくろさん』だったりするのだろうけれど、僕が一番語りたいのは PYG である。

隆盛を極めたグループサウンズ(GS)ブームが下火になり、その3大バンドから2人ずつ実力のあるメンバーが結集したのが PYG だった(実は他にもうひとりメンバーがいたようだが)。

音楽と流行の間でどことなくインチキ臭い位置づけだった GS から、漸く本物の音楽をやるグループが生まれた、と僕は熱狂した。

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Tuesday, December 25, 2018

『昭和元禄落語心中』

【12月25日 記】 評判になって賞もいくつか獲ったらしい原作漫画のことは例によって何も知らずに、最初は MBS のアニメイズム枠でアニメになった第1期13話と第2期“助六再び編”12話を観て、物語の中心を貫く深い思想性に惹き込まれた。

画の素晴らしさもある。そして、稀代の名人とも言える八雲と助六という2人の落語家の対照の妙。それぞれの名跡の2代(あるいは3代)にわたる因縁めいた展開。恋と友情、孤独、そして落語への偏愛。その研ぎ澄まされた、完成度高く構築された物語世界に圧倒され、舌を巻いた。

そして、それを NHK が全10回のテレビドラマにした。録画したままかなり遅れて少しずつ観ていたのだが、この3連休でやっと最後まで追いつき、やっぱりこの見事な物語空間に取り込まれて何とも言えぬ感動に包まれた。

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Friday, December 21, 2018

紅白

【12月21日 記】 NHK『紅白歌合戦』を見なくなった。テレビ局に勤務しながら最近めっきりテレビを見なくなったということも背景にないではないが、もっと昔の、まだ人一倍テレビを見ていた時代から、この番組については見なくなってしまった。

それはこの番組が“権威”ではなくなってしまったということなのかな、と思う。

昔は『紅白』の人選にブツブツ言いながら見ていた記憶がある。個人的な体験としては多分1967/1968年辺りのグループサウンズが最初ではなかったかな、と思う。

NHKは長髪でチャラチャラした服を着てやかましい音楽を奏で、女の子に歓声で迎えられ、たまに舞台上で失神して倒れたりする GS を良しとしなかった。だから、ザ・タイガースもザ・テンプターズもオックスも『紅白』には選ばれなかった。

ただ、長髪のメンバーがおらず、髪を七三に分けて、どちらかと言うと背広っぽい衣装で演奏し、日本レコード大賞を受賞したジャッキー吉川とブルーコメッツだけは選ばれた。僕はそれを憎んだ。その優等生的な発想に強い嫌悪感を覚えた。

逆に、もともと GS に反感を持っていた姉は、『青い鳥』や『廃虚の鳩』のような歌を歌い始めたザ・タイガースを「『紅白』に出たいがために教訓的な歌を歌って NHKに媚を売っている」と毛嫌いした。

いずれにしても、あの当時『紅白』に選ばれるというのは歌手にとって大変な栄誉であり、ファンが歌手を評価する基準でもあった。でも、レコードの売上だけではなく、人間の主観が混じる評価軸で出場者を選別して行くのは難しいことだ。必然的に一部の出場者は一部の視聴者の反感を買うのである。

僕は、昔はどれだけ大ヒットしたか知らないが、今は歌番組にも全然出てこない演歌のベテランが出てくるのが許せなかった。あと、水前寺清子をはじめ何人か嫌いな歌手がいて、その歌手の出演時間を狙ってお風呂に入ったりもした。

でも、逆に言うと、番組そのものに対してはそれほどの期待と執着があったということである。嫌いな歌手が出ている間にカラスの行水をして、それ以外はしっかり見たいのであった。「なんであんな奴が選ばれているのか?」と不満を覚える裏には「この番組は日本一の権威であるはずだ」という思いがあったはずだ。

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Saturday, October 14, 2017

プロのネタ

【10月14日特記】 小中学校のころ、クラスに1人か2人はおもしろいことを言ったりやったりする人気者がいたものだ。

関西では特にひょうきん者(この表現自体は東京的で関西のお笑いにはそぐわない感じがするが)がスターになる傾向が強い。クラスの人気者がその後吉本興業に入って人気お笑い芸人になったなんてこともよくある。

でも、最近思うのは、クラスの人気者がクラスメイトに受けていたネタを、プロになってからもそのままやっていてはいけない時代が来たのではないかということ。

例えば、去年大きな騒ぎになった替え歌ネタ。

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Thursday, May 05, 2016

【5月5日特記】 世の中には姉妹で歌手や俳優やタレントをやっていたりする人たちがいます。あんまり新しい人たちは知りませんが、私の思いつくところをざっと並べるとこんな感じです。

  • 安倍なつみ/安倍麻美
  • いしだあゆみ/石田ゆり
  • 石田ゆり子/石田ひかり
  • 石野真子/いしのようこ
  • 市川実和子/市川実日子
  • 岩崎宏美/岩崎良美
  • 荻野目慶子/荻野目洋子
  • 熊谷真実/松田美由紀
  • 倖田來未/misono
  • 古手川祐子/古手川伸子
  • 五月みどり/小松みどり
  • 平愛梨/平祐奈
  • 戸川純/戸川京子
  • 中山美穂/中山忍
  • 倍賞千恵子/倍賞美津子
  • 原田貴和子/原田知世
  • 久本雅美/久本朋子
  • 広瀬アリス/広瀬すず
  • 真野響子/眞野あずさ
  • 森泉/森星
  • 安田祥子/由紀さおり

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Monday, March 16, 2015

スター

【3月16日特記】 今日、三原じゅん子が国会で変なことを言って物議をかもしたらしい(ちゃんと読んでいないので詳しいことは知らないのだが)。

それで急にデビュー当時の「三原順子」のことを思い出した。僕にとっては忘れられないほど鮮烈な印象だった。

まず、ものすごく綺麗だった。──と言うと、「そうかぁ?」と言う人もきっといるだろう。人間の価値観や嗜好性は多様だから、それは仕方がない。

しかし、それに加えて、なんか圧倒的なカリスマ性があった。──ということに関しては、もう少し同意してくれる人が増えるのではないだろうか?

僕は『金八先生』を観ていなかったので、最初に観た三原順子は女優ではなく歌手だった。そう、忘れもしない、『ザ・ベストテン』でデビュー曲『セクシー・ナイト』を聴いたのだった。

歌も悪くなかった。そして、すでに『金八』で培われた不良っぽい、やばい雰囲気と、それと真向からぶつかるような、いや、それをすっぽりコーティングするような、息を呑むほどの美少女性を、僕は感じた。

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Tuesday, November 25, 2014

憧れの芸能人の結婚

【11月25日特記】 高倉健が亡くなったニュースの翌日に西島秀俊の結婚発表があり、twitter で「昨日は男たちが高倉健を失ったことを嘆き、今日は女たちが西島秀俊を失ったことを哀しんでいる」みたいなことを書いている人がいて、うまいこと言うもんだと関心した。

すると、その翌日には今度は向井理婚約のニュースが入ってきた。今度は twitter で「向井理が結婚するので、きょうは会社休みます」と、現在大ヒット放送中のドラマのタイトルを入れ込んで呟いている女子がいて、これまたうまいこと言うと関心した。

しかし、こういうのって女子特有なんだろうか?とちょっと考えた。

好きなタレントが結婚するのが残念とか悔しいとかいう気持ち自体は頭で理解することはできる。哀しんでいる女子に対して「じゃあ何か? お前本気で西島秀俊と結婚できると思ってたのか?」と嗤うことは簡単だが、まあ、そういうファン心理はあるんだろうな、とも思う。

しかし、僕自身はどうかと言えば、そういうのは全然ない。

それは僕が年を食っているからだと言うかも知れないが、若いころから今に至るまで全くない。

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Tuesday, December 03, 2013

ふと思い出した落語の話

【12月3日特記】 僕は子供の頃、創作落語をやる噺家を軽蔑していた。

別に古典落語のファンだったわけではない。

当時タレントとしてラジオやテレビに出ていた若手落語家は、大人たちにはあまり好意的には受け止められてはおらず、芸人ではなく芸のない「芸No人」であるなどと揶揄されていた。

僕もその大人たちの物言いを真似ただけかもしれない。

いずれにしても、古典落語のほうが習得するのは困難だというイメージがあって、創作落語なんぞをやっている落語家は、稽古もしていなくて古典ができないものだから、安易なお笑いに逃げているのだと思っていた。

それが、あれはもう15~16年前だろうか、仕事がらみで桂三枝(現・文枝)さんの創作落語の会を観に行って、あまりの面白さに自分の思い込みを恥じた記憶がある。

ああ、この人は創作落語をここまでの高みに持ち上げたのだ、と脱帽した。

しかし、それをきっかけに僕は創作落語が大好きになり、今ではしょっちゅう高座を聴きに行くようになった、というような話ではない。

それどころか、古典も含めて、それ以来僕は落語を聴きに行ったことは一度もない。

いや、それで良いのである。

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Sunday, June 09, 2013

僕が見初めた女優たち

【6月9日特記】 僕は昔から、他人とは違う視点で物や人を見て、他人が気づかない物や人の魅力に気づくのが好きだし得意だと思ってきたのだが、最近他人と同じ観点から魅力のある物や人を見出す能力も却々棄てたものではないと思い始めた。

それは将来人気の出る女優、主演級にブレークする女優を見極める目である。

他の皆よりも僕のほうが早くに彼女たちの魅力に気がついていた、ということでは必ずしもないのだが、初見でちゃんと「この娘は将来出てくるぞ」と見抜いていたということである。

宮﨑あおいはまだ彼女が中学生の時に『EUREKA』で観て、すごい!と思った。「この娘は出てくるぞ」ではなく「出てこい。早く出てこい」という思いで見守っていたら、クノールカップスープのTVCMで見つけて、「やっと来た!」と思った。(宮崎あおい)

ちなみに、このCMについて触れている人があまりに少ないので僕は驚くのである。多分映画『害虫』の少し後だったと思う。

2001年の初見から、2005年の映画『NANA』と2006年のNHKの朝の連続テレビ小説『純情きらり』でその地位を不動のものにするまで、僕はずっと彼女を見守ってきた。

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Saturday, January 12, 2013

なんばグランド花月『吉本百年物語』 again

【1月12日特記】 昨日、誘われてまたなんばグランド花月で『吉本百年物語』を観てきた(前作の記事はここにあります)。今回は第10弾。MANZAI ブームの頃の話である。

トーンは前作と同じなので、もうあまり細かくは書かないが、やっぱり愉しい。やっぱり「よしもと新喜劇」にはない“演劇的高揚感”がある。観客も愉しいが演ってるほうも楽しいのではないかな。

今回は芸人ではなく裏方に焦点を当てた話なので、芸人はあまり登場しない(例えば横山やすしなどは名前が語られるだけで、出てきはしない)。

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