Saturday, April 13, 2024

アイドル二代、三代

【4月13日 記】 昨日、映画『変な家』を観ていてふと思ったのである。

川栄李奈の母親役で斉藤由貴が出ていたけれど、僕にとっては川栄李奈も斉藤由貴もアイドルなんだと。

いつの間にか、かつてのアイドルが母親役を演じるようになっているのである。でも、僕にとってはかつてのアイドルと言うよりも、いまだにアイドルに思える。

昨日、この夏に公開される映画『ラストマイル』の記事を読んだ。

この映画は塚原あゆ子監督と脚本の野木亜紀子が以前手掛けたドラマ『アンナチュラル』を踏まえていて、その出演者が同じ役柄で多数登場するのだが、その中に石原さとみがいて、彼女の母親役で薬師丸ひろ子が出ている。

この記事を読んでふと思ったのである。僕にとっては石原さとみも薬師丸ひろ子もアイドルなんだと。

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Wednesday, December 13, 2023

今あらためてキャンディーズ

【12月13日 記】  伊藤蘭がデビュー50周年なのだそうで、最近よくテレビで昔のキャンディーズの映像を見る。

先日も WOWOW だったか NHK-BS だったかでコンサートの映像を放送していて、それを見て改めて、「ああ、彼女たちはこんなにも激しく動きながら歌っていたのか!」と思った。

あの頃はピンク・レディーとキャンディーズが人気を二分していて、ピンク・レディー派とキャンディーズ派の議論がかまびすしかった記憶がある。

また、同じキャンディーズのファンの間でもそれぞれに(今で言う)推しが異なっていて、僕の友だちの中にもランちゃんとスーちゃんのどっちが可愛いかを言い争っている奴がいたが、僕はその当時はちょうどアイドル離れしていた時期で、それほどの思い入れはなかった。

だからかもしれないが、当時の彼女たちのライブを今見て、改めて「こんなに激しく踊っていたのか!」と驚くのである。

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Monday, October 02, 2023

記憶力

【10月2日 記】  最近テレビなどを観ていて思うのは、ミュージシャンにしても舞台俳優にしても、よくそれだけたくさんのものを憶えられるものだ、ということ。

ミュージシャンはライブをやるとなると 10曲も 20曲も歌うわけである。中には譜面台に歌詞を書いたものを置いている人もいるが、全く見ずに歌う人もいる。少なくとも最初から最後まで譜面台から目をそらさない人はいないとだろう。よくそれだけたくさんの歌詞が頭に入るものだと思う。

僕はフォークやニュー・ミュージックが台頭してきた時にその洗礼を受けて育った世代で、一時はシンガー・ソングライターになりたくて、曲もたくさん作った。だが、その中から 10曲選んで空で歌えと言われてもとても無理である。

人によってはそれだけではない。ギターを弾きながら歌ったりもしているのではないか。もちろんこれも、譜面台に楽譜を置いている人もいるが、何もなしで弾いている人もたくさんいる。

歌詞に加えてコード進行までよく憶えられるものだと思う。いや、コードをかき鳴らしているとは限らない。リフやフレーズを弾いていることもある。すごいと思う。

ま、それは「手が憶えている」という状態なのだろうということは、多少楽器をやってきた僕にも分かる。だが、僕の手はそんなに憶えていない。出だしは憶えていてしばらく快調に弾き続けたとしても、どっかで引っかかるともうダメである。何小節か戻って頭から弾き直さないと元のレールには乗れない気がする。

そういうことをさーっと造作もなく、いや、ひょっとするとものすごく練習したのかもしれないけれど、あんな風に歌い、あんな風に弾くのは、僕はとても真似できない。

僕の場合はシンガーやプレイヤー志望ではなくソングライター志望だったので、その道を極めようとはしなかったけれど、本気でシンガーになろうとしたらすぐに挫折していただろうと思う。

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Monday, June 19, 2023

富田望生

【6月19日 記】 富田望生という女優がいる。名前はミウと読む。2000年2月25日生まれ、まだ 23歳だ。

僕が初めて彼女を見たのは映画『ソロモンの偽証』(宮部みゆき原作、成島出監督、2015年)だったが、これがデビュー作とは知らなかった。

ある雪深い朝、主人公の藤野涼子(藤野涼子──彼女もこれがデビュー作で役名をそのまま芸名にした)が同級生の柏木が校舎脇の雪の中で死んでいるのを発見する。それは事故ではなく不良の大出(清水尋也)が殺したのだという嘘の告発状を送ったのが三宅樹里(石井杏奈)と浅井松子で、この松子を演じたのが富田望生だった。

可愛いけれどニキビに悩む樹里や優等生で裕福な家庭の娘である涼子とは違って、松子は極めて庶民的な家庭に育ったちょっと太めの、コンプレックスいっぱいで友だちの少ない女の子である。その役柄は結構強烈だったので印象に残っている。

ちなみに同じ小説が今度は WOWOW で 2021年にドラマ化されたが、ここでも富田望生が同じ松子役を演じたので、その印象はますます強くなった。ちなみにこの時の藤野涼子役は上白石萌歌、三宅樹里役は山本舞香だった。

僕は映画版で富田望生を初めて見た時に、印象は強かったがあくまでこういう特殊な役柄を演じただけであって、そのうちに消えてしまうだろうと思った。

ところがその後、彼女はちょっと太めの女の子役で、次々と映画やテレビに出始めたのである。考えてみればクラスに(あるいは近所に)ひとりぐらいはこういう太めで気立てが良くてちょっとトロい感じの女の子はいるもので、そういう役柄では他に人材がいなかったこともあって引っ張りだこになったと言える。

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Wednesday, February 22, 2023

浪曲事始め

【2月22日 記】 twitter で相互フォロワー関係にある毎日新聞の文化芸能担当記者の方のツイートで知って録画した『NHK浪曲特選』を観た。

実は僕は小学生時代に浪曲にかなり興味を持っていた。そう、「熱心に聴き始めた」というレベルには達しなかったが、かなり興味を持っていた。

小学生がなんでそんなじじむさいものを?と思われるかもしれないが、僕らが子供のころには日本の文化はいろいろなところで浪曲との接点があった。

例えば歌謡曲では三波春夫や村田英雄と言った浪曲師出身の歌手が数多く活躍していた。浪曲師出身でなくても、例えば畠山みどりなど「浪曲歌謡」というジャンル名で括られた歌手も大勢いた。

もう少し時代が下って、たとえば初期の水前寺清子なども完全にその路線で、市川昭介が作った『涙を抱いた渡り鳥』の冒頭の4小節

〽 ひと声ないては旅から旅へ
(『涙を抱いた渡り鳥』、星野哲郎作詞、市川昭介作曲)

なんかは完全に浪曲の節回しだ(5小節目から徐々にフツーの演歌になる)。

そんな歌手たちが好きだったかと言うと全然そんなことはなかった。特に水前寺清子は大嫌いで、あのころは大晦日には 19時から『日本レコード大賞』、21時から『紅白歌合戦』と、全くテレビの前から離れる暇がなかったのであるが、僕はいつも水前寺清子の出演する時間帯を狙ってササッと入浴していた記憶がある。

でも、なんか浪曲には興味があったのである。

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Friday, January 13, 2023

ジャニーズ事務所歴代アイドル・グループ・メンバー名ゲーム

【1月13日 記】 あなたはジャニーズ事務所の歴代スーパー・アイドル・グループのメンバーをどれだけ、どの時代まで言えますか?あるいは、名前は思い出せなくても、この人はこのグループのメンバーだと識別できますか?

──これは今となっては完全に高齢者向けのゲームですが、僕はこのゲームを 20代の後半からやってきました。

僕らはジャニーズ事務所ができた頃にはすでにテレビを観ていたので、ジャニーズ、フォーリーブスの時代から知っています。ただ、ジャニーズの頃はまだ小さかったので、飯野おさみと青井輝彦(のちのあおい輝彦)しか憶えていません。

フォーリーブスの4人は当然4人ともフルネームで言えましたし、今も言えます。

そのあと郷ひろみや豊川誕らソロのトップ・アイドルが続きましたが、80年代に入ってまず“たのきんトリオ”が順にデビューします(ただし、これは後付けの愛称であってグループ名ではないですね)。そして、そのあとがシブがき隊、少年隊、男闘呼組と続きます。

僕らはこの頃からこのゲームを始めていました。僕の個人的な経験としては男闘呼組までは全員の名前をすんなり言えたのですが、80年代後半になって光GENJI が出てくると、メンバーが多すぎて7人全員の名前を憶えきることはできませんでした(名前や写真を見たら「あ、そうそう、こいつ」と思うんですけどね)。

でも、その少し前に、会社の同期に「シブがき隊のメンバーを全員言える?」と訊いたら「シブガキタイって何?」と言われて、ああ、20代男性でもすでにこういう人はいるのか!と驚いたのでした。

そう言えば高校時代、郷ひろみの全盛期に郷ひろみを知らなかった同級生がいたのを思い出しました。わりとガリ勉っぽいイメージの男子だったのですが、「え、郷ひろみ知らんの?」「テレビ見ぃひんの?」などと周りからワーワー言われて、彼は「そんなもん知らなくて何が悪い」と開き直るのではなく、顔を真っ赤にして恥ずかしがっていたのをよく憶えています。

そう言えばもうひとり同じような奴がクラスにいたのを思い出しました。同級生2人が天地真理が可愛いか可愛くないかをめぐって激論しているところを通りがかって、そのうちの1人から「なあ、天地真理可愛いよな?」と訊かれ、彼は「え、何組の子?」と訊き返したのでした(笑)

でも、そんなもん知らなくても何の問題もありません。はい、知らなくても立派に生きて行けます。ただ、僕が驚いたのは、放送局に勤めていてシブがき隊を知らない 20代男性がいるという事実でした。

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Friday, August 20, 2021

演技に関して気づいたこと

【8月20日 記】 以前、演技経験のない歌手が突然俳優になってなんで成功するのか分からない、みたいなことを書いた(→ 『ミュージシャンから俳優』)が、ひとつ気づいたことがある。

演技の経験がなくても上手に演技ができたりするのは、我々が普段の生活の中でも不断に演技を続けているからではないか、ということだ。

映画スターが突然音楽CD を出しても巧く歌えるとは限らないのは、普段の生活の中で歌を歌っていないからではないか?

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Thursday, July 15, 2021

ミュージシャンから俳優

【7月15日 記】 北村匠海や浜野謙太を引き合いに出すまでもなく、元々はミュージシャンなのに俳優として活躍している人は大勢いる。しかも、それは最近のことではなく、結構大昔から大勢いる(まあ、北村匠海はミュージシャンの前は子役だったわけだが)。

たとえば、1967~1968年のグループサウンズのブームが去った後、ミュージシャンから俳優に転じた人は多かった。

沢田研二や萩原健一はミュージシャンのまま俳優もやり始めた人だが、岸部一徳などは完全に俳優に転じ、名優の名を恣にした存在である。

他にも、(この人は俳優に転じた後もう一度歌手に戻って大ヒットを飛ばしたが)寺尾聰がいるし、やや小粒だが鈴木ヒロミツや大口広司などもそうだ。

当時小中学生だった僕は、彼らに結構激しい怒りを覚えていた。「そんなに簡単に音楽を棄てて役者に転ずるなんて、お前らの音楽に対する情熱って、その程度のものだったのか!」という、まことに小中学生らしい正義感とでも言うべきものによる怒りだった。

残念ながら、小中学生だった僕には、彼らも何か仕事をして食い扶持を稼がなければならないのだという事実は全く見えていなかったのである。

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Tuesday, October 13, 2020

ジャニヲタのちから

【10月13日 記】 ここでのペンネーム yama_eigh とは別名で、もう 11年以上 twitter をやっているのですが、折に触れてジャニーズ事務所や新しい地図の所属タレントのファンの皆さんの結束力とネットワークに驚かされることがあります。

これまでに私が呟いた粒の中で、一番たくさん「いいね」がついたのが、嵐の大野智さんが主演した映画『忍びの国』 についてのものでした。このときについたのが約1500。

ところが先日、草彅剛さんが主演した映画『ミッドナイトスワン』について呟いたら、今日の時点で 2000超の「いいね」。あっという間に記録は更新されました。

もっとも、『忍びの国』のときは 30万imp を超えましたが、こちらはまだ 2.4万imp ぐらいです。

ただ、これは昨今の twitter の使い方が、かつてはリツイート主流だったのが「いいね」主流に変わってきていることの影響もあるでしょうし、呟いてからまだ日が浅いので、最終的にどこまで伸びるか、予断を許さないところです。

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Sunday, May 24, 2020

無題

【5月24日 記】 時々世の中はいつのまに、どうしてこんなに変わってしまったのか?と思うことがあります。

僕らが大学生になったころ、政治について語れないことはある種の恥でした。最高学府で学ぶ知識人の端くれとして、僕らは政治からエンタテインメントまで、すべてについてなにがしかを語れることが求められました。

教養課程の授業に赤いヘルメットの上級生たちが乱入してきて、「クラス討論会」と称して政治論議をふっかけてきたときに、僕らは一人ひとりがそれにどう答えるかによって、ひとりの人間としての価値を試されている気がしました。

高校時代には政治のことなんて考えたこともなかった僕らは、必死で情報を収集して、必死で考え、必死で議論に参加し、必死で自分の考えをまとめたものです。

それが今ではタレントが「#検察庁法改正案に抗議します」というハッシュタグでツイートすると、「今までファンだったのに、急に政治のことなんかツイートして失望した」などというリプがつきます。「今まで政治的な発言なんかしたことがなかったのに、違和感がある」などと言われます。

今まで政治的発言をしたことがなかったタレントが初めて政治的発言をしたことは本来祝福すべきことである、と僕は思います。

中には、一旦ツイートしながら削除してしまったタレントもいました。それは炎上したからではなく、自分のタイムラインで賛成派のファンと反対派のファンが言い合いになっているのを見ているのが哀しいから、というまことに情緒的な反応でした。こういうのはとても残念です。

小泉今日子は、今まで選挙には行くけど政治的発言はしないという主義で生きてきたけれど、そんな自分が今の政治を作ってしまった、と毅然と抗議を続けました。井浦新もその先陣を切りました。

結果、法案の国会提出は延期されました。これは8年前の「アラブの春」をめぐって津田大介が名付けた「動員の革命」ではないでしょうか。

一方で、あのときの「動員の革命」に対する絶望感が考察の出発点となっていると受け取れるのが宇野常寛の『遅いインターネット』です。宇野は今回の事態をどう見ているのでしょう? 今回の国会提出延期は、宇野が唱える遅いインターネットでは多分実現しなかった姿だと思います。

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