Wednesday, May 17, 2023

記事「乱丁・落丁本」へのコメント

【5月17日 記】 インターネットというのは恐ろしいところで、書いたことを本人が完全に忘れている何年も前の記事にコメントやリプが付いたりする。

このブログに凡そ8年半前(2014/10/15)に書いた記事「落丁・乱丁本」に昨日突然コメントが付いた。

その記事の内容を要約すると、

僕が買った本の中に、折り畳まれたまま裁断されてその上に印字されたみたいな箇所があり、本には「落丁・乱丁本はお取り替えいたします」と書いてあるが、申し出れば果たして本当に替えてくれるんだろうか?

みたいな感じだ。

それに対して昨日いただいたコメントは、

これは乱丁とは言いません。
印刷機に入る時に紙が折れていて
そのまま印刷してしまった、と言う現象です。

というものだった。

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Sunday, May 07, 2023

私の本棚

【5月7日 記】 かつてやっていた個人ホームページ wise word web はもう閉じてしまったので、今ではネット上のどこにも存在しないのだが、かつてそこに連載していた本のコラムに、僕は

他人の本棚やCDラックを見るのはとても楽しい。
その人の嗜好や人格のルーツを覗き見たような気になってしまう。

と書いた。それは他人の本棚やCDラックだけではなく、自分の棚やラックでも同じである。そこにあるのはあの頃の自分なのだ。

ところが僕はある時期から本はできるだけ電子書籍で読むようにして、かさばる紙の本をどんどん処分し始めた(ほとんどは book off などに売った)。だから、「あの頃の僕」を知る材料はほとんどなくなってしまったのである。

しかし、気づいたことがある。本を処分したと言っても全部を捨てたわけではない。そこには残した本もあるのである。

たとえば僕はクレイグ・ライスの本は全部残してある。それは、彼女の著作を得るのは、紙であれ電子であれ、今後容易ではないだろうと踏んでいるからだ。

たとえば僕は、何度か書いているように、村上春樹のファンで、彼の長編は全部読んでいる。短編集も結構読んだ。そして、彼の本は売れているので、今後紙であれ電子であれ、もう一度手に入れることは容易だろう。だから、その多くを気軽に処分した気がする。

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Saturday, November 05, 2022

Kindle のマーカー(ハイライト)に思う

【11月5日 記】 Kindle で読書していると、本文中の気になるところにマーカーを引くことができる(Kindle での正式名称は「ハイライト」)。

僕もその機能を使っている。これは主に後に書評を書く時に引用するかもしれないところを記録しておくためである。紙ではなく電子デバイスを利用する最大の利点は検索可能性である。マーカーを引いておけば、後から探し出すのはなおのこと楽になる。

そして、Kindle では他の人がラインを引いたところも分かる。もちろん全部ではないだろう。多くの人(というのがどれくらいのところを基準にしているのか分からないのだが)がマークした箇所に(自分がマークした塗りつぶしではなく)点線の傍線が引かれ、そこに「○人がハイライトしました」みたいな註釈がついている。

これを見るといつもびっくりするのである。

僕がマーカーを引く箇所とはほとんど一致することがない。はぁ~、君らはこういうところに何かを感じたのか!と心底驚く。

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Monday, August 08, 2022

名前考

【8月8日 記】 一概にキラキラネームが悪いと言う気はないのだが、でも、やっぱり最近の若い(あるいは幼い)人たちの名前を見ると、いろいろ考えることがある。

一番思うのは、読みにくい、どう読むのか分かりにくい名前が随分増えたということ。

太郎とか花子とか、そこまで極端な例でなくても、僕らの世代周辺によく見られた名前、例えば健一とか克彦とか雅弘とか、優子とか真由美とか薫とか、そういう名前は大抵の人が間違わずに読めたものだ。

ところが最近では本人に確かめないことには本当にそう読むのかどうか確信が持てない名前が多いし、同じ漢字の組み合わせでも読み方がたくさんあったりする。

例えば男の子の名前によく使われる「翔」という字だが、これは音読みのショウが採用されることもあるし、「かける」と読ませることもあるし、「と」と読ませることもある。例えば 2021年に生まれた男の子の名前で多かった第2位は「陽翔」(はると)なのだそうだ。

「と」は「翔ぶ」から来ているのだが、本来この漢字に「とぶ」という読みはなく、これは司馬遼太郎が『翔ぶが如く』を書いて以来定着したと言われていたりする。

しかし、僕らの世代はなんとなくこの字が「と」と読まれることに抵抗感がある。その感じをうまく説明できないなと思っていたら、先日読んだ平山瑞穂の『ドクダミと桜』の中に見事に説明し切った箇所があったので、少々長くなるが引用してみようと思う。

これは主人公の咲良(さくら)が中学時代の同級生である多実に 19年ぶりに再会するストーリーなのだが、以下に引用したのはシングルマザーになっていた多実の娘の萌愛(もあ)が咲良に対して、自分にこんな名前をつけた母親のひどさを語るシーンである。

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Tuesday, March 01, 2022

映画『愛なのに』追記

【2月27日 追記】 映画『愛なのに』はその半分近くが古本屋が舞台なので、そこに置いてある古書を用いた遊びがある。

ひとつは、いつまでも一花(さとうほなみ)のことが忘れられない多田(瀬戸康史)が読んでるのがレイモンド・チャンドラーの『長いお別れ』。

内容は関係なく、ただタイトルだけの言葉遊びだけれど、振られたのに、いつまで経ってもお別れができない多田への皮肉。

ちなみに、村上春樹訳ではなく(あれはタイトルが『ロング・グッドバイ』だし)、昔の清水俊二訳のほうね。ちなみに僕は両方読んでるけど。

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Monday, February 14, 2022

【note】本棚が語れることの限界

【2月14日 埋】 最近ちょっとペースが上がり過ぎのような気もしますが、また長めの文章をアップしました。

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Saturday, January 23, 2021

コロナとコンテンツ

【1月23日 記】 コロナ禍で何が減ったか?

最初に思いつくのは外食。昨年4月以降で、僕が自分で憶えているのは6回しかない。しかも、誰かと一緒だったのは2回だけで、いずれも昼食。あとはひとりっきりの外食だ。

まあ、僕のことだから忘れてしまっている分もあるだろう。でも、それでも合計でせいぜい 12~13回ではないだろうか。

営業マンやライン部長だった頃と比べると所謂会食は随分減っているし、そもそも元々多いほうではなかったが、この減り方はちょっとすごい。

そして昼食に関しても、少なくとも会社に行った日の昼食はほぼ全て外食だったのが、まずあまり会社に行かなくなって、たまに行った日も決して外食しなくなった。

あと減ったと言えば映画鑑賞。昨年は一昨年比でマイナス 17本。この 10年間では最低で、この 10年の平均と比べるとマイナス 13本。

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Wednesday, January 20, 2021

ぼったくり書店

【1月20日 記】 妻に頼まれて彼女の仕事の専門分野の雑誌を買おうとして、Amazon で検索したら何故か最新号だけ出てこない。

いろいろ検索の仕方を変えてみたらマーケットプレイスで1件ヒットしたのだが、定価税込 1430円の雑誌を 2950円の中古品として売っているぼったくりである。

それで他を当たってみたのだが、楽天ブックスも紀伊國屋書店ウェブストアも honto も品切れである。

今号は先日行われた国家試験の問題と解答を掲載した号のようなのだが、多分それで売れると当て込んで大量に買い占めて値段を釣り上げている高い値段をつけたのだろう。元の値段を知らず、「随分と高い雑誌だなあ」とうっかり買ってしまう人もきっといるんだろうな。

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Monday, November 30, 2020

映画、本、テレビ

【11月30日 記】 今年はコロナのせいで映画館で映画を見る回数が減った。仕方がない。一時期はほとんどの映画館が閉まっていたのだから。

しかし、今年は読んだ本の冊数が増えている。これは不思議。

僕は従来、仕事で読む本を除いては、会社の行き帰りの電車の中でしか読書をしなかった。いや、行きは新聞の電子版を読んでいることが多いから、ほとんど帰りだけだ。

コロナ禍によって、出勤は週に1回、多いときでも2回になり、つまり、電車に乗る回数と時間が圧倒的に減った。なのに読んだ本が増えているのである。

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Tuesday, June 02, 2020

読了:「本で元気に」企画

【6月2日 記】 文藝春秋の“本の話”というアカウントが note で展開していた「本で元気に!文春文庫人気シリーズ 期間限定1話無料公開中」のシリーズが終わった。

と言うか、毎日1篇ずつ読んでいて、あれ?続きが出てこないぞ?と思ったら、いつのまにか終わっていたのだ。

期間限定の企画だからいずれサイトも消えてしまうかもしれないのでリンクは貼らないが、僕が読み始めたときの記事のリンクを置いておこう。

本で元気に! 文春文庫人気シリーズ 期間限定1話無料公開中

連作短編の第1話のみ、全部で17作。そのうち既に読んでいた奥田英朗の 『イン・ザ・プール』を除いて、僕は公開スケジュールに従ってほぼ1日1作のペースで読み進んでいった。

公開された作品のリストを書いておく:

  1. 伊坂幸太郎 『死神の精度』より 「死神の精度」
    5月15日〜6月14日
  2. 三浦しをん 『まほろ駅前多田便利軒』より 「多田便利軒、繁盛中」
    5月16日〜6月15日
  3. 誉田哲也 『増山超能力師事務所』より 「初仕事はゴムの味」
    5月17日〜6月16日
  4. 平岩弓枝 『御宿かわせみ』より 「初春の客」
    5月18日〜6月17日
  5. 奥田英朗 『イン・ザ・プール』より 「イン・ザ・プール」
    5月19日〜6月18日
  6. 横山秀夫 『陰の季節』より 「陰の季節」
    5月20日〜6月19日
  7. 畠中恵 『まんまこと』より 「まんまこと」
    5月21日〜6月20日
  8. 石田衣良 『池袋ウエストゲートパーク』より 「池袋ウエストゲートパーク」
    5月22日〜6月21日
  9. あさのあつこ 『燦 風の刃』より 「野分/日方」
    5月23日〜6月22日
  10. 千早茜 『西洋菓子店プティ・フール』より 「グロゼイユ」
    5月24日〜6月23日
  11. 池波正太郎 『鬼平犯科帳』より 「本所・桜屋敷」
    5月25日〜6月24日
  12. 湊かなえ 『望郷』より 「海の星」
    5 月26日〜6月25日
  13. 柚月裕子 『あしたの君へ』より 「背負う者(17 歳 友里)」
    5月27日〜6月26日
  14. 夢枕獏 『陰陽師』より 「玄象といふ琵琶鬼のために盗らるること」
    5月28日〜6月27日
  15. 若竹七海 『依頼人は死んだ』より 「濃紺の悪魔」
    5月29日〜6月28日
  16. 山本兼一 『千両花嫁 とびきり屋見立て帖』より 「千両花嫁」
    5月30 日〜6月29日
  17. 藤沢周平 『よろずや平四郎活人剣』より 「辻斬り」
    5月31日〜6月30日

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