Saturday, November 17, 2018

駄洒落

【11月17日 記】 facebook に書いた記事でちょっとことば遊びをしたら「オヤジギャグ」とコメントされた。いや、別にそんなことに腹を立てたり根に持ったりはしないのだが、とても奇異な感じを受ける。

昔やっていたホームページで同じようなことを、2003年の3月に書いているのだが、今はオヤジギャグと言われるものは僕らの小さい頃には単に駄洒落(ダジャレ)と言われていた。

で、今オヤジギャグと言われているものを僕がいつごろから熱心に言い続けている(笑)かと言えば、それは小学校時代からである。小学生が既に言っていたものをオヤジギャグと言われる不思議。

で、その文章の中にも書いたのだけれど、例えば和歌における掛詞や序詞などは全てこの駄洒落の発展したものだと思っている。ああいうのって、見ようによっては単なる洒落ではないか。そして、英語や中国語の詩で韻を踏むのも駄洒落の親戚だと思っている。

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Wednesday, November 14, 2018

ファースト・ネーム

【11月14日 記】 日本人がお互いをファースト・ネームで呼び合わないのは、名前が「姓・名」の順番だからだという説を聞いた。欧米人も日本人もともに姓名の前半部分で呼ぶだけのことで、日本語の名前では姓が言わばファースト・ネームだと言うのである。

それはどうも根拠が乏しいような感じがする。でも、その一方で不思議に説得力もある。

「日本人は名前より苗字が先  → だから先に来ている苗字で呼び合う」という理屈があまりに単純すぎて論理の流れに無理があるのは確かだが、ただ、「名前の成り立ちとして名ではなく姓が先」というのと「名前ではなく苗字で呼び合う」という2つの事柄の間には同じ根っこがあるような気がするのである。

そして、その同じ根っこは中国人や韓国人にもあるような気もするのである。それは、なんか、儒教と言うか、東洋思想と言うか、もっとざっくりと言ってしまうと東アジア人の気質に通じるものがあるような感じがあるのである。

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Thursday, November 01, 2018

Halloween

【11月1日 記】 Halloween の日本語表記にはハロウィンとハロウィーンがある。僕は今までハロウィンを使っていた。

最近知ったのだが、放送局ではハロウィーンを採用するところが多いようだ。英語の発音としては w の後は短母音ではなく長母音であるからハロウィーンが正解だということだろう。それはそれで正しいのだが、ただ、英単語をカタカナに移すときには注意すべきことがある。

以前やっていたホームページでも確か書いたと思うのだが、日本語においては、3音以上の外来語が長音を含む場合、自動的にアクセントがその長音の部分に行きがちなのである。

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Sunday, August 12, 2018

『ドリーム』(と邦題)

【8月12日 記】 会社の同僚が貸してくれた DVD で『ドリーム』(セオドア・メルフィ監督、2016年、アメリカ合衆国)を観た。

とても面白い良い映画だった。下世話に言うと、黒人差別版「細うで繁盛記」なのだが、これをひとりの物語にせずに互いに友人である3人のストーリーに編み込んだのが正解だと思った。

すでに公開が終わってから長く、いくつか賞も獲って評価の固まった作品なので、こういう場合僕はあまりくだくだと映画評めいたものは書かないのだが、ひとつだけ、タイトルについて書いておきたい。

以前自分のホームページをやっていたときにも、「考えられなかった邦題を考える」「アバウト・ザ・タイトルズ・オブ・ムービーズ」などと題して、近年の邦題の無策とレベルの低さを嘆いたことがあったが、この『ドリーム』がそのとき例に挙げた映画と同じぐらいひどいと言うのではない。

『ドリーム』というタイトルは、原題をカタカナにしただけの芸のないものではなく、フンイキだけでテキトーな日本語を持ってきたものでもなく、ちゃんと映画の中の台詞から拾っているからだ。

だが、原題を知ると少し残念な気分になる。

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Tuesday, July 24, 2018

お疲れ様の行方

【7月24日 記】 若い人が「お疲れ様です」を乱用するのは気持ちが悪いというような話は、これまですでに数えられないくらいの人が数えられないくらいのところに書いているし、僕自身も(このブログではなく、すでに閉鎖した)自分のホームページに何度か書いている(ちなみに初めて書いたのは2002年だった)。

やっぱりある年齢以上の世代にとってはとても違和感のある表現なのだ。

昔は「お疲れ様でした」というのはひとつの仕事に区切りがついた時しか使われない表現で、従って、せいぜい一日に一度しか(何日もかかる仕事であれば、その仕事にケリがついた時しか)聞けない台詞だった。

それが今では、下手すると朝イチでかかってきた電話で言われることになる。

しかし、それに対して「バカ野郎、まだ会社に来たばっかりだ。疲れてなんかねえよ」と言っても仕方がない。それは「おはようございます」と言われて、「バカ野郎、俺は今日は7時から会社に来て働いてるんだ。何がお早うだ。ちっとも早くなんかねえ!」と管を巻くようなものである。

使っているうちに元々の字義から離れてしまう言葉はたくさんある。全てが元々の字義でないとおかしい、と言い出すと、僕らの世代でも途端に使えなくなる言葉が山ほどある。

若者たちの「お疲れ様」を観察していると、しかし、彼らもやはり「お疲れ様でした」は一日(あるいはひと仕事)の終わりにしか使っていないのに気がつく。

だから、「お疲れ様でした」の意味は昔とそれほど変わっていないのである。

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Wednesday, July 04, 2018

辞書を引く

【7月4日 記】 ことばの意味を間違って憶えて使っていた、というようなことは多かれ少なかれ誰でもあるだろう。

そして、正しい意味を知ったときに、「そうだったのか。じゃあ、これからは正しい意味で使おう」と素直に思えるものと、「えー、その言葉そんな意味で使うのか」と納得が行かないものがある。

例えば「あざとい」は辞書を引くと「あくどい」という意味が出てくる。でも、この言葉は「こざかしい」という意味で使う人のほうが多いのではないか? あるいは「わざとらしい」という意味で使っている人もいる。

でも、「あざとい」の意味として、「あくどい」は大抵の辞書が載せているが、「こざかしい」はまれに載せていない辞書がある。そして、「わざとらしい」と説明している辞書は、少なくとも僕は見たことがない。

僕は初めて辞書を引いたときに、「んー、『あくどい』はなんか違う」と釈然としない気持ちになった。

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Sunday, June 24, 2018

ミレナの鐘

【6月24日 記】 東京に出てみると、全国共通の言葉だと思っていたものが実は方言だったというようなことは結構ある。しかし、逆に方言だと思っていた言葉が実はそうではなかったというようなことはないだろうか?

方言でなければそれは何かと言うと、それはある地方でしか通じない言葉である方言ではなく、我が家でしか通じない妙な言葉である。

小さい頃、母方の祖母が隣に住んでいた。祖母は徳島出身である。だから、よく徳島弁(阿波弁)の語彙を持ち出した。

でも、僕が徳島弁だと思っていたものが実はそうではなく、ひょっとしたら世界中で祖母だけが使う独特の表現であったかもしれないと気がついたのである。言うならば「うちのおばあちゃん語」。

例を示そう:

  1. あくちが切れた
  2. あほらし屋の鐘が鳴る
  3. あんずあんずする
  4. うちゃもういやいや
  5. ええ年かきもそげて
  6. えくそいき
  7. 風邪はゴキの風邪
  8. ミレナの鐘の音

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Sunday, June 03, 2018

【6月3日 記】 「神対応」ということばが気持ち悪い。

そもそもここ10年くらいの間に「神」が随分安売りされるようになった気がする。家出少女が自分を泊めてくれる男が現れるのを待つことを「神待ち」と言ったりするのもそれ。「神ってる」という動詞もそれ。

ただし、物事を誇張する際に神が持ち出される、神になぞらえられるのは昔からあったことではある。

例えば「神業」。でも、これは軽々しくは使われなかった。とてもじゃないが人間にはできそうにないような“わざ”に触れて驚嘆したときに思わず口をついて出てくることばだった。

例えば「神の手」。これは指圧などの施術師や考古学の発掘調査をしている人などへの賛辞だが、決してその人たち自身が神だとは言っていない。あくまで手だけが神で、頭や体の他の部分は人間なのである。人間が人間の手で信じられないようなことをするので、手だけは神なのではないかと言ったのである。

例えば「神通力」。これもその力を発揮した人が神だと言うのではない。人間なのにまるで神に通じるような力なのである。

じゃあ、「神対応」という表現は対応した人間のことを神だと言っているのかと言うと、必ずしもそうではないかもしれない。単に「神のような対応だ」と言うにすぎない。ただ、軽々しすぎる、安すぎるという印象はある。

仮にも相手は神だぞ。

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Monday, May 28, 2018

「アメフット」考

【5月28日 記】 日本大学のアメリカン・フットボール部の事件が世間を騒がせているが、この問題をテキスト・メディアが報じるに際して、「アメリカン・フットボール」の2つの略し方を目にする。

「アメフト」と「アメフット」

そして、僕の周りの少なからぬ人が「アメフット」は気持ち悪いと言う(もっともある年代以上の人だけかもしれないが)。

ホームページをやっていたときに何度も書いたことだけれど、それは日本語において多くの略語が「前半後半から2文字ずつ4文字」あるいは「前半後半から2音ずつ4音」という原則に従っているからだ。

ただし、音を基準にする場合、二重母音や長音、撥音、促音などは全て2音と数える。アメフットは5文字5音だから気持ち悪いのだ。

もちろん、古くはベア(ベース・アップ)とかモガ(モダン・ガール)みたいに前後半から1文字ずつ、あるいは1音ずつ持ってきて構成された略語もある。

しかし、かなり以前から2+2形式は主流である。

泥縄とか学割とか──それって「2文字」とか「2音」とか言うよりもむしろ「漢字1文字ずつ」じゃないかと言われるかもしれないが、そうではない。たまたま漢字の切れ目が2文字、2音であったというだけのことである。

鰻丼(うなぎどんぶり)をうなどん、「モーニング娘。」をモームスと略すように、漢字の読みがどこで切れるのかはあまり関係がない。

モームスの例からも分かるように、この略し方は固有名詞にも使われる。無声映画時代のスター阪東妻三郎がバンツマ、木村拓哉がキムタクと略されるのもこの例である。

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Tuesday, May 22, 2018

音頭

【5月22日 記】 深夜ドラマの『やれたかも委員会』が好きだ。ものすごくデトックスになる。で、このエンディングで流れているのが shiori によるカバー『君のひとみは10000ボルト』だ。

この曲、1978年に堀内孝雄が発表したときから思っているのだが、リズムとの兼ね合いを考えると区切れがおかしいのだ。

つまり「きみの・ひとみは・いちまん・ボルト」ではなく「きみのひ・とみはい・ちまんぼ・ると」になっているのである。

特に「き」から「い」までは同じ高さの音なので、メロディラインでアクセントをつけることができない。そうするとどうしても強拍・弱拍でことばが区切れてしまうのだ。

こんな風に切れ目のおかしい歌は時々あるのであって、僕が昔大いに気になったのはイルカの『なごり雪』である。

こちらは「なごり雪も 降る時を知り」とは聞こえずに、「なごり雪も 降る時 お尻」と聞こえてしまう。みんなあんまり気にしていないかもしれないが…(笑)

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