Merry Xmas Show in 1986/1987

【2003年12月 記】 もうすぐクリスマスです。私の大好きな季節です。

この季節になると必ず引っ張り出してきて聴くCDがあります。1989年にポニー・キャニオンから発売された『ワールド・ミュージック・クリスマス PEACE ON EARTH 』というアルバムで、プロデュースはあのスネークマンショーを手がけた桑原茂一がやっています。きっともう廃盤でしょうね。

このアルバムの中でアムリット・ダーラ・インド交響楽団というオーケストラが I Saw Mommy Kissing Santa Claus ほか4曲を演奏しているのですが、このインド風クリスマス・ソングがかなり良いのです。

世にクリスマス・ソングは星の数ほどあります。童謡・唱歌系、賛美歌・ゴスペル系を別にすれば、一番の定番と言えばビング・クロスビーの White Christmas でしょうか?

ワム!の Last Chiristmas は私にはちょっと甘すぎて、ブルース・スプリングスティーンの Santa Claus Is Coming To Town なんかがお気に入りです。

ここで定番と言ったのは、この季節に必ずどこかで掛かっているのを聴くという意味です。どこかで必ず何度か聴くからCDを買うこともない、仮に買って持っていてもわざわざ家で聴く機会は少ない、それほどよく掛かっている曲、という意味です。

日本では何でしょうか? 山下達郎の『クリスマス・イブ』でしょうか?(Kich the Can Crew のバージョンにはぶっ飛びました)。 松任谷由実にも『ロッヂで待つクリスマス』とか『恋人はサンタクロース』とか、たくさんありますね。クリスマスなんてのはユーミンにとっては絶好のネタですからね。

日本でも欧米でも、毎年この季節には誰かがクリスマス・ソングを発表するし、企画もののアルバムもたくさん出るのでクリスマス・ソングは増える一方です。

そんな中で私が一番好きなのはジョン・レノンの Happy Xmas (War Is Over) です。この曲、発売当時はなんとも思わなかったのですが、1987年の『MERRY XMAS SHOW』のオープニング・ナンバーに使われて(厳密に言えば3曲目なんですが、KUWATA BANDがこの曲をやりながら、ゲストを紹介して呼び込んで行きました)、いっぺんに虜になってしまいました。聴いていて涙が出そうになるくらい良い曲です。

『MERRY XMAS SHOW』は NTV が 1986年と 87年のクリスマス・イヴに放送した単発番組です。86年は明石家さんまを進行役に、KUWATA BAND、原由子、ユーミン、アルフィー、アン・ルイス、泉谷しげる、中村雅俊、吉川晃司、BOΦWY、チェッカーズ、石橋凌、鈴木雅之、忌野清志郎、小林克也というオールスター・キャストでした。三橋美智也やクールファイブなどの演歌まで、斬新なアレンジで度肝を抜くクリスマス・ソング集に仕立て上げてくれました。

翌1987年のクリスマス・イヴにも同じタイトルで、さんま、KUWATA BAND、原由子、ユーミン、アルフィー、アン・ルイス、泉谷しげる、中村雅俊、吉川晃司、鈴木雅之&聖美、前田亘輝、小泉今日子、渡辺美里、Char、デカパン、米米クラブ、爆風スランプ、小林克也らのメンバーで放送されました。

以下に参考までに曲目を一覧表にしておきます。

1986年

  1. Come Together(全員)
  2. MERRY X'MAS IN SUMMER(KUWATA BAND)
  3. ママがサンタにキスをした(KUWATA BAND)
  4. TELEGRAM SAM(ロッケストラ)
  5. 赤鼻のトナカイ(泉谷しげる、チェッカーズ)
  6. 達者でナ(中村雅俊、SET)
  7. セッションだっ!(忌野清志郎、桑田佳祐、山下洋輔、今野多久郎)
  8. 名前のない馬(KUWATA BAND、アルフィー、チェッカーズ)
  9. 長崎は今日も雨だった【Beach Boys 風】(Beach Five=桑田、吉川、中村、泉谷、高見沢)
  10. 【2曲+αごっちゃに】Black Magic Woman+別れても好きな人(鈴木雅之、桜井賢)
  11. 年下の男の子【Chordettes 風】(アン・ルイス、松任谷由実、原由子)
  12. さんまのまんま(明石家さんま、KUWATA BAND)
  13. I wish I was in New Orleans(小林克也、石橋凌、桑田佳祐)
  14. 一緒に暮らそう(松任谷由実)
  15. HELP!(BOΦWY、吉川晃司)
  16. Let's spend the night together(ロッケストラ)
  17. ベートーベン 交響曲第九番(忌野清志郎)
  18. Kissin' Christmas(全員)

1987年

  1. Come Together(全員)
  2. Merry Xmas in Summer(KUWATA BAND)
  3. ハッピー・クリスマス(戦争は終った)(KUWATA BAND)
  4. Twist And Shout(ロッケストラ)
  5. 【4曲同時に】青い影+竹田の子守唄+Let It Be+Falling In Love With You(前田亘輝、坂崎幸之助、鈴木聖美、鈴木雅之)
  6. セッションだッ! DEATH MATCH(桑田、忌野、山下、今野、忌野、泉谷、古館伊知郎)
  7. 愛のさざなみ(アン・ルイス、小泉今日子、松任谷由実)
  8. 2人のFOUR SEASONS(泉谷しげる、渡辺美里)
  9. りんご追分(中村雅俊、スーパー・エキセントリック・シアター)
  10. 【2曲ごっちゃに】I Feel Good+函館の女(鈴木雅之、桜井賢)
  11. 【2曲ごっちゃに】Jumpin Jack Flash+星降る街角(Char、米米クラブ)
  12. きよしこの夜(吉川晃司、明石家さんま)
  13. Take Five(桑田、中野、河合、坂崎、桜井、新田、河内)
  14. 恋人がサンタクロース(松任谷由実、高中正義)
  15. Wonderful Tonight(石橋凌、小林克也、桑田佳祐)
  16. ベートーベン交響曲第九番(忌野清志郎)
  17. Kissin' Christmas(全員)

この番組のプロデューサーのひとりがアミューズ(当時)の横山さんで、そうとは知らずたまたまお会いした際に、私がこの番組の話をしたら大いに盛り上がりました。

横山さんにも言ったのですが、このとき録画したビデオは私の宝物です。そして、その中でも特に『ハッピー・クリスマス(戦争は終った)』は何度聴いても涙が出そうになるのです。

先日、オリジナルのジョン・レノン版を買い求めて聴いてみたのですが、やっぱり涙が出そうになりました。平和への願いをクリスマスに託した、ジョン・レノン不朽の名作だと思います。

Very Merry Xmas!


【2003/12 追記】

改めて 87年版のビデオを見てみたら、上のリストでは何曲か抜け落ちているのに気づきました。そもそもビデオからダビングしたテープをMDにダビングしたものを基に書いていたので、ダビングする際に何曲か落としていたようです。

しかし、見直してみるとそれにしても凄い番組ですね。上記以外にもけっこう凄いミュージシャンが参加してて、小林武史なんかはアレンジだけの参加で、ビデオ部分の演出はハウフルス(当時はフルハウス)の菅原さんだし、いやいや見直してみてまたまたノックアウトされてしまいました。

え? そんなこと言ってる間に早く完全なセットリストを載せろって?

【2005/12 追々記】

という訳でセットリストを修正して完全版を掲載します(上記の表が既に修正済み完全版になっています)。クリスマスに間に合って良かった(って、2年も経ってしもとるがな)。

【2012/12 追々々記】

書き忘れていましたが、今年の 7/18 に発売になった桑田佳祐の『I LOVE YOU -now & forever- 』(完全生産限定盤)に 『Kissin' Christmas(クリスマスだからじゃない)』が初めて収録されました(もちろん新録です)。

そのことはブログにも書いたのですが、クリスマスを前にまた思い出したので、ここにも書き加えておきます。