ポスト・アイドル歌謡曲
【6月10日 記】 一昨日書いた記事の続き。
21世紀になってアイドル歌謡というジャンルがなくなったかと言えば必ずしもそうとは言い切れないのだが、しかし、坂道系を最たるものとして、アイドルはかなりグループ化の様相を呈している。ひとりで歌って下手さを露呈する例はかなり少ない。
昔みたいに女優で歌を出している人がいないかと言えばいるのだが、昔みたいに歌が下手くそなのになりふり構わずデビューさせたような例は少なくなっているのだ。
例えば、歌う女優としては高畑充希とか、池田エライザとか、上白石萌歌とか、みんな聴くに耐える歌唱力がある。もうちょっと古いところではフォルダー5のメンバーだった満島ひかりもいる。
高畑充希はミュージカル『ピーターパン』出身だから、そもそもから歌う女優だったわけだ。『ピーターパン』などと言うと、年配の方は「なんだ榊原郁恵の後輩かよ」と言うかもしれないが、いやいや榊原郁恵よりは遥かに巧い(と僕は思う)。
同じピーターパン女優としては、まだ人気はそれほどないが僕が猛烈に推している吉柳咲良などもいる。彼女の歌も良い。
過去に音楽的なキャリアがなくても、池田エライザや上白石萌歌のようにしっかりと歌える女優もいる。これは昔で言えば薬師丸ひろ子や松たか子の線だろうか。
なんであれ、集団で踊って歌うことによってあまり歌の巧拙が分からないグループ・アイドルを除けば、多少下手でもとにかく歌手デビューさせるという路線がなくなってきたのは良いことだと思う。
そして、しっかり歌える女優にはどんどん音楽作品を出してほしいなと思う今日このごろである。
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