鎌倉アルプス
【2月1日 記】 昨日、友人に誘われて「天園ハイキングコース」にハイキングに行ってきた。「鎌倉アルプス」などという素敵な別名を持つコースである。
途中、何箇所かのポイントから富士山をきれいに望むことができる、素晴らしいコースだったのだが、日頃の運動不足もあって、まずは下山してしばらく歩いていたら突然右足の太ももが攣って歩けなくなったり、帰宅してから足も腰も筋肉痛で、一晩明けた今も続いていたりと、結構大変だった。
しかし、それにしても、最高地点である大平山の頂上は海抜わずか 159m である。
そんなものあっという間だろうと高を括っていたのだが、これが結構しんどい。
まっすぐな坂を 160m の高さまで登るのであれば、たとえ山道であっても、確かにどうってことないだろう。現にそんなイメージでいた。
しかし、実際に行ってみると、急な勾配を登ったかと思うとそこからしばらく下り坂が続いたり、また上りまた下りの繰り返しである。
せっかく必死で昇った高さが、下り坂でチャラにされてしまうことの切なさを何度も痛感した挙げ句、ようやく頂上にたどり着くのである。
それで自分の空間把握能力のなさにはたと気づいた。
帰宅してから調べてみると、歩行距離は 4km しかない。そのちょうど中間地点に山頂があるとすれば 2km 進んで 160m 上がって、次の 2km でまた 160m 下ることになる。そんな坂ならめちゃくちゃなだらかな坂で楽勝のはずだが、しかし、登山ってそんなもんじゃない。
実際にはその 4km の間に昇ったり下ったりが無数に繰り返されるのである。そこに思い当たらなかったのである。
僕は数字だけを見て底辺 4km、高さ 160m の極めて平べったい、ぺちゃんこな三角形を頭に描いていたわけだ。なんということか!
体力の敗北よりも空間認識の敗北感を強く抱いたハイキングだった。
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