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Saturday, January 18, 2025

Netflix『阿修羅のごとく』

【1月18日 記】 Netflix で『阿修羅のごとく』全7episodes  を見終わった。

いや、もう、面白いのなんのって!

僕は観ていないのだが、最初に NHK で放送されたときの向田邦子の台本を、今回脚色と演出を担当した是枝裕和は多分あまり大きく触っていないのだと思う(確かにそうだという証言もある)。

いやはや、向田邦子って本当にすごい。

「おいおい、そこでそんなこと言うか!?」とか、「でも、いるんだよね、あんなこと言う奴」とか、「流れでそんなこと言っちゃうことってあるよね」とか、「そうそう、往々にしてそんなことになっちゃったりするんだよね」とか、いろんなことを思い、いろんなことを考えさせられる。

そして、脚本もすごいが、四姉妹を演じた宮沢りえ、尾野真千子、蒼井優、広瀬すずの4人が、四者四様で、しかもそのいずれにも確固たる存在感とリアリティがあって、もう4人揃って奇跡的な芝居になっている。

しかし、その4人に優るとも劣らないくらい上手いなあと感じさせたのが尾野真千子の旦那役をやった本木雅弘だった。

他にも共演陣は豪華かつ強烈で、四姉妹の両親を演じた國村隼や松坂慶子が上手いのは先刻承知だが、モッくんがここまで芝居ができるとは今回初めて認識した。

で、見終わってから、もしつきあう(あるいは結婚する)としたら4人のうち誰が良いかな?と、とんでもないことをふと考えてしまったのだが、あまり長く考えるまでもなく、答えは「4人とも嫌だな」だった(笑)

最終話でのモッくんの台詞にあったように、タイトルの「阿修羅のごとく」は四姉妹のことを言ったものであり、つまり阿修羅のごとき女の恐ろしさを描いたドラマなので(確かにここに出てくる男たちは皆頼りなく弱々しいw)、そう考えると4人とも嫌だと思う僕は健全な男子なのかもしれない(笑)

ま、いずれにしても、向田邦子って本当にすごい。よくこんなものが書けるなと嘆息するばかりである。

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