外国語の話し声
【11月9日 記】 僕の住んでいる地域は、果たしてどれくらいの割合が旅行者なのか、はたまた定住者なのか定かではないが、とにかく外国人が多くて、外を歩いていると外国語を耳にしない日はない。
多くは中国語、それから朝鮮語。あとはよく分からないが多分タイ語とかタガログ語とか、たまにスペイン語や英語も聞こえる。
とりわけ中国人が大きな声で中国語を話すのが耳につく。
僕は自分が海外に行ったときにはいつも、同行者と話す際に、ひそひそ話とまでは行かないにしても、不必要に大きな声を出すのは控えて、周囲に聞かれるのを最小限に抑えようとしていた。
なんか、よその国であまり大きな声を出して日本語を話すのは良くないような気がずっとしていたのだ。要するに自分がよそ者であることを強く意識して、その国に、その国の人たちに気兼ねしていたわけだ。
でも、だからと言って、さっきすれ違った中国人が大きな声で中国語を喋っていても、(その音量が極端に大きすぎない限り)別に反感を抱いたりはしていない、そういう自分に気がついた。
しかし、それはひょっとしたら僕の意識が変わったというだけのことなのかもしれない。
「僕の意識が変わっただけ」というのは、2つの意味に解釈できる。
つまり、
世の人々は前からそんなことは全く気にしておらず、そんなことを考えていたのは僕だけだったが、漸く僕の意識も変わって来た。
と言う意味と、
僕の意識が変わっただけで、世の中には「おい、こら、ここは日本だぞ。日本に来たなら日本語で喋れ! 日本語が喋れないガイジンは日本から出て行け!」などと思っている日本人もまだ少なからずいる。
という意味と。
まあ、両方ともあるのかもしれない。
なんであれ、僕はこれから海外に行っても、あまりそんなことを気にせずに日本語が喋れそうな気がしてきた。
海外からの旅行者も、外国籍の人も、みんな怖気づかずに堂々と話し、堂々と歩いているではないか。多分それで良いのである。
Comments