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Friday, October 04, 2024

映画『ビートルジュース ビートルジュース』

【10月4日 記】 映画『ビートルジュース ビートルジュース』を観てきた。Img_2416

9/27 に公開したばかりなのに今日から上映回数がかなり減っている。全米では興行収入1位だが、この手のものは日本ではあまり受けないのかもしれない。

めちゃくちゃ面白いのにね。

こんなお馬鹿なギャグをこんなに大真面目に、大規模に、華麗に、そして CG は使わないというマニアックなこだわりを見せながら作ったスタッフには本当に頭が下がる(ブルースクリーンも2つのセットでしか使っていないとのこと)。

うん、ドリフターズなんかより遥かに面白い。ドリフターズと同じようなベタなギャグもあるが、根本的に違うのは、この映画はポップでダークでゴシックであるというところだと思う。

僕は旧作『ビートルジュース』の大ファンだというわけではない(と言うか、映画館では観ていないし、テレビで観たのか観ていないのかも記憶がはっきりしない)。

ティム・バートン監督についてはそこそこファンであるが、僕がこの映画を「観たい!」と思ったのは、予告編でジェナ・オルテガの姿を認めたからだ。同じくバートンが監督した Netflix の『ウェンズデー』で彼女を知り(と言うか、それしか観ていない)、完璧に魅了されてしまったからだ。

この映画のスタッフは『ウェンズデー』のスタッフと同じらしい。

ストーリーはそこそこ複雑で、オカルト番組の司会を務めている霊能者のリディア(ウィノナ・ライダー)は 35年前に、“人間怖がらせ屋”の幽霊ビートルジュース(マイケル・キートン)と危うく結婚させられそうになったことがあり、なんとか難を逃れたが、ビートルジュースのほうはまだ未練たっぷりで、人間界に行ってリディアと結婚したいと考えている。

リディアは当然2度と関わりたくないと思っているのだが、一人娘のアストリッド(ジェナ・オルテガ)が極悪な亡霊に騙されて生命を交換してしまい死後の世界にさらわれてしまったため、彼女を救うために結婚を交換条件にビートルジュースと手を組むというもの。

しかし、そのメインのストーリーでは始めず、映画の冒頭はビートルジュースの元妻ドロレスが自らのバラバラ死体をホッチキスで修復して生き返るシーンである。これが後にサブの流れとして本筋に絡んでくるわけだが、このシーンでもう“つかみ”はバッチリである。

で、もう、いちいち書いても仕方がないが、ほんとにウィットに富んだ、ダークなギャグ連発で、面白いのなんの。

この細部まで徹底して作り込んだホラー・コメディを、バートン組と言われる人たちを中心に、結構びっくりするような名優たちが大真面目に演じているのである。

知らなかったのだが、前作でリディアを演じたのは少女時代のウィノナ・ライダーで、つまり、マイケル・キートンだけではなく、彼女もまた 36年のブランクを経て同じ役を演じたのである。そういうのってとても珍しいし、彼らが如何に監督に買われているかがよく分かる。

パンフレットを読むと脚本家のひとりがバートンのことを「カオスの権化」と呼んでいる。うむ、言いえて妙ではないか。

また、バートンは「この映画を 21世紀のピカピカした映画にしたくなかった」と言っていたという記事もあった。うむ、これもよく解る。

とにかく楽しくて、ぶっ飛んでいて、センス溢れる映画だった。僕はこういうの大好きである。

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