ゴミ考
【9月12日 記】 人に聞いた話だからどこまで正しいのか定かではないが、プラスティックのゴミを燃やすかどうかは焼却炉が高温タイプかどうかによるとのことだ。
プラスティックを低温で燃やすとダイオキシンだか何だか、要するに有毒のガスが出るので、かつてはプラスティックはどこでも分別ゴミだった。
しかし、昨今では高温焼却炉がかなり整備されてきて、特に東京都の焼却炉は全て高温タイプになったので、都内はどこの区でも(この「全て」や「どこの区でも」という辺りがどこまで正確なのかは分からないが)、プラスティックは一般ごみになっているとのことだ。
そのことを知らずに最近都内に越してきた僕の友人は、プラスティックはあくまで資源ゴミだと思い込んでいて、しかし、燃えないゴミの日をよく失念してしまうのでついつい溜まってしまい、それが嫌なので、燃えるゴミの袋の内側に隠して入れ、外側を古新聞などでガードして見えないようにして捨てていたと言う。
一種の笑い話であるが、分からないでもない。
特に彼は「燃えるゴミ」「燃えないゴミ」と言っていて、それで僕も上の段落ではその表記を踏襲していたのだが、今は多くの自治体で「燃やすゴミ」「燃やさないゴミ」と言い換えている。
つまり、ゴミを燃やすかどうかはそれが本当に燃えるか、つまり典型的な酸素還元反応を示すかどうかとは無関係で、ゴミを捨てる人がそれを燃えると思うか思わないかなんて知ったこっちゃなくて、要するに当局が燃やすのが「燃やすゴミ」であって、当局が燃やさないのが「燃やさないゴミ」なのである。
だって、燃えるからと言って燃やしていると有毒物質を発生させてしまうわけだから。
だから、どんなに考えても、それが「燃やすゴミ」なのかどうかは分からないのであり、それを知りたければお上に訊くしかないのである。我々一般庶民はただお上が決めた通りに生きていれば良いのである。
そう考えるとなんだか情けない気がするが。
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