リマインダー
【3月16日 記】 前にもどこかに書いたと思いますが、初めて iPhone を買ったときに、僕は「あ、これは電話じゃないな。手帳だな」と思いました。
そこにはスケジュール帳も住所録もメモ欄も地下鉄路線図も全部揃っていました。
何よりも、例えば住所録などで誰かの電話番号が変わったとか、引っ越したとか、あるいは結婚して名字が変わったとかして書き換えようとすると、それが手帳の場合はめちゃくちゃ汚くなっちゃうんですよね。
かと言って、後で書き直せるように鉛筆で書いたりすると、大学ノートの裏表紙のさなえちゃんみたいに消えてしまいますし。
もちろんそれは携帯電話の登場で概ね払拭されたのですが、ガラケーでは画面も小さく機能も制限されていたので、iPhone の登場によって初めて手帳を捨てても大丈夫なレベルになった気がしました(そして本当に手帳を捨てました)。
で、あれから 14年4か月にわたって iPhone を使い続けてきて、今一番重宝しているのは「連絡先」でもカメラでもソーシャルメディアでもなく、僕の場合それはリマインダーです。
「ああ、なるほど、年を取ってきて物忘れすることが多くなったからか」と思われるかもしれませんが、いやいや、僕は日常の細かいことは昔から結構忘れていました。それをリマインダーは阻止してくれるんです。
何が便利かって、1年以上先のことでも設定できることです。1年以上先となると、大抵の場合は来年の手帳はまだ持ってない、と言うか、まだ売ってないし、どこかにメモっていても忘れるに決まっています。でも、リマインダーならどんな先でも設定できます。
そして、例えば毎月とか3か月に一度とか、定期的にやらなければならないことだって、一度設定したらずっと有効なんですよね。
そういうわけで、税金の支払いやサブスクリプションの解約みたいに期限のあるものとか、ある時期が来ないと予約や購入ができないものとか、単発番組や新番組の録画予約とか、粗大ごみを出す日とか日常の掃除のスケジュールとか、流星群の予定とか、妻にちょっと頼まれた用事とか、もう何でもかんでも僕は設定しています。
だから、20年前のほうが、何かを忘れていて失敗することが今よりはるかに多かったように思います。
良い時代になったもんです。
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