キネマ旬報ベストテン発表&表彰式
【2月1日 記】 2022年公開映画に対する僕の「『キネマ旬報ベストテン』の20位以内に入ってほしい邦画10本」とキネマ旬報ベストテンの選考結果についての総括記事は、例年通り『キネマ旬報』2月下旬号を実際に手にして、全投票結果が載っている採点表をチェックしてからにするが、今日の「発表&表彰式」の無料配信を観てしまったので、先に少し書いておきたい。
まず、授賞式の模様がライブ配信され、それを自宅のテレビの大型画面で見られる時代が来たことを本当に嬉しいと思う。
で、選考結果であるが、これまた本当にキネマ旬報らしい選考結果で、なんだか嬉しくなってしまう。「らしさ」を維持していることも嬉しいし、その「らしさ」を作り上げているセンスの良さも、僕が他のどの賞よりもこの賞を信頼している所以である。
壇上の三浦友和も言っていたように、低予算映画や単館系映画にもちゃんと目を向けている姿勢をとても正しいと思う。
作品・主演女優・助演男優・読者選出監督賞の4冠を達成した『ケイコ 目を澄ませて』は、残念ながら僕は今年になってから観たので、当然年末に書いた「『キネマ旬報ベストテン』の20位以内に入ってほしい邦画10本」には入っていない。
でも、まあ、これが来るんじゃないかという予感はあった。そして、沢田研二の主演男優賞受賞もなんとなく予感があった。一方、監督賞と脚本賞を獲った『夜明けまでバス停で』については、もちろん良い映画だとは思ったが、ここまで高い評価が与えられるとは予想していなかった。
キネ旬に限らず、この1年間はマイノリティと言うか、抑圧されている側に焦点を当てた映画やドラマが多かったように思う。そして、そういう傾向をしっかりと受け止めて見届けたのがこのキネ旬の審査員たちだったということではないだろうか。
今日の表彰式ではベストテンの第2位以下については発表がなかった。2月下旬号を買ってそれをチェックするのが待ち遠しい。
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