キッチンの進化
【10月17日 記】 僕も転勤したり、社員寮を追い出されたり、結婚したり、単身赴任したりと、人生いろいろあったおかげで、今住んでいる家がちょうど 10軒目である。
狭いところも広いところもあったし、持ち家のときも賃貸のときもあったので単純に比較はできないが、この長い遍歴の中で感じるのはキッチンの進化である。住居内の改善ポイントの最たるものはキッチンではないだろうか。
まずは水回りの使いやすさとコンロの進化。そしてシンク下やコンロ下の収納スペースの充実。作り付けの食器棚等。給湯システムやレンジ・ファンの改善。それらは単に使いやすさという点だけではなく、掃除のしやすさといった点でも隔世の感がある。どこを取っても昔の台所とは使い勝手が月とスッポンである。
そして、何よりもレイアウトの見直しがある。僕らの小さい頃には対面キッチンなんてものは見たこともなかった。別に対面キッチンのほうが絶対的に優れているとは言わないが、これは貴重なオプションである。
それらすべてのことで、キッチンは長足の進歩を遂げたと思う。ただし、大きく変わり初めたのは 20年ぐらい前からではないかという気がする。
それはひょっとすると、料理をしない男性たちがまだまだ建築界を牛耳っていて、女性が入って行くことさえできなかったのかもしれない。
ほかに家の中にあるものとしては冷蔵庫や洗濯機も大きく変わったとは思うのだが、それらはそろそろマイナーチェンジの時代に入ったのではないかと思う。つまり、もう大きく変わる余地は残されていないのではないかと。
それに対して、キッチンはまだまだ進化して行きそうな気がする。料理も後片付けも、あるいは料理や後片付けをしながらの家族との対話も、これからはどんどん楽しくなって行くのではないかと思う今日このごろである。
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