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Saturday, October 15, 2022

Grammarly

【10月15日 記】 今日から Grammarly を使っている。Grammarly は宣伝も含めて Web上でよく見かける無料アプリなので知ってはいたが、実のところあまり興味はなかった。

それが今日ふと使ってみようかなと思って PC にインストールしてみて驚いた。いやはや、これはすごいアプリである。

僕がネット上で公開している英文の記事は一応ネイティブ・チェックは終えているのだが、そのうちのひとつ記事の一部分だけを Grammarly にコピペしてみたときには、ふーん、なるほどね、という程度だった。

で、その7つの英文原稿は実は1つの Microsoft Word ファイルに保存されているのだが、新しく記事を書き足そうとしてそのファイルを開いたら、Grammarly  のマークが出てきて、65箇所も訂正すべきところががあると言う。

皆さんご存知の通り、Word にも訂正機能はあって、英単語の綴りの間違いを指摘してくれたり、ここにはカンマを打ったほうが良いと提案してくれたりはする。

だが、Grammarly はそれに留まらない。

単語の綴りのミスは当然訂正してくれる。コピペした時に選択しそこねて、例えば冒頭の Have が ave になったりしていてもちゃんとそれは Have だろう?と教えてくれる。

それから Word と同じように Punctuation の指導もしてくれる。ここにはカンマが要るのか、ないほうが良いのか?──日本人には却々難しいポイントである。ピリオド、カンマだけならいざ知らず、コロンやセミコロンとなると実はほとんど分かっていない。そういう日本人にとっては非常に心強いツールである。

それから冠詞。これも日本人の悩みの種。a なのか the なのか、それとも何も付けなくて良いのか…。僕はどうも the を使いたがる傾向があるみたいで、結構訂正されてしまった。

上にも書いたように、これらの文章は一応はネイティブに見てもらっているのだが、やっぱり人間がやると見落としはあるもので、そこを Grammarly は厳しく問い質して来る(笑)

で、そう言われるとそこは確かに複数形にすべきだったよな、とか、あ、それは過去形でないとおかしかったよな、とかいろんなことが発覚する。

つまり、ある程度意味的なところまで見ているということだ。単数形でも文法的にはおかしくなくても、たとえ2つの節の時制が一致していても、そこは違うでしょ?と言ってくれるわけだ。

さらにすごいのは、こいつはどこにでも出てくるということだ。

Word の校閲機能は当たり前だが Word上でしか機能しない。しかし、Grammarly は Word を開いたら Word に、僕みたいにワードパッドで原稿を書いていたらワードパッドに、いや、それどころか Web上、例えば twitter にも出てくるし、この cocolog や note の記事作成ページを開いて新規の執筆や過去記事の編集などをしようとすると、そこにも出てきていろいろ言うのである。

まあ、おせっかいと言えばおせっかいなのだが(笑)

ただ、ひとつだけちょっと過剰感があるのは、これは Word もそうなのだが、とにかく冗長な表現を嫌うということ。例えばアメリカ人がやたらと使う actually などというあまり意味のない副詞を使うと、Wordさんにも Grammarlyさんにも大抵は消されてしまう。

いや、基本的にはそれはそれでありがたくて、お陰で元の文よりずっと締まった表現に書き改めることができたりもするのは確かだが、僕が冗長になるのは承知の上で、強調しておこうとして、わざと誇張して同じような意味の動詞や形容詞を重ねて使っていると、「いや、1つで良い。1つだけのほうが意味がクリアになる」などとのたまうのである(笑)

そういう指摘も今回たくさん受けて、そのほとんどの提案を僕は受け入れて、すでに公開した文章を訂正してアップし直したのであるが、そのうちの2箇所だけは、「別に文法的には間違っていないわけだし、わしゃここではこういう表現にしたいんじゃ! ままよ!」とばかり dismiss ボタンを押したりもした。

しかし、いずれにしても、こいつは途方もなく優秀な校閲係である。今後とも仲良くやって行きたいと思っている。

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