政府広報
【8月13日 記】 映画を観に行ったら、上映前にこれまで見たことがない CM が流れた。
若い男女が大麻について肯定的に語っている。曰く、大麻には依存性がない、自然のものだから安心、海外では合法、等々。
するとそこに別の人物が出てきて、そんなことはない、騙されるな、仕方なく合法にしている外国の真似をすることはない、みたいなことを言う。
これを見ていてむかっ腹が立った。
大麻が有害か無害か、あるいは有益か無益か、という議論はここではとりあえず措くことにする。
問題は、いやしくも政府広報(正確に言うと警察庁の広報)であるにも関わらず、その根拠をひとつも示していないことである。
一方に大麻は有益で安全で合法化しても問題ないという立場があって、それを覆そうというのであれば、その根拠を示さない限り説得力はどこにもない。頭ごなしに否定するのは単なるマウンティングである。それが政府のやることなのかと情けなくなった。
「仕方なく合法化している」なんてほとんど言いがかりではないか。合法化している国は根拠を示して合法に転じている。外交チャンネルを通じて質問してみれば良い。はい、仕方なく合法化していますなんて答える国はないはずだ。
重ねて書くが、それを覆そうというのであれば根拠が必要である。近所のおっさんが近所でくっちゃべっているわけではなく、国が国民に広報しようというのであれば、ちゃんとしたデータを提示すべきである。
調べてみたらこのシリーズはいくつかのバージョンがあるようだ。
ただただ今ある法律を決して変えることなく、大人しく従わせることしか考えてない輩の言説だ。
ヘドが出そうだ。
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