実を食わず根(地下茎)を食う
【7月17日 記】 実の成る植物は実を食べるのが一般的だ。リンゴでもスイカでもキュウリでもトマトでもそうだ。
一方で、根(あるいは地下茎、以下同じ)や茎や葉を食用にしている植物もある。大根とか玉ねぎとかニラとかフキとかキャベツとか…。よく考えてみるとこれらの植物の実というのは見たことも聞いたこともない。大根や人参の花は見たことがあるが…。
しかし、そんな中、ちゃんと実が成るのに実ではなく根を食べる植物があることを知った。それが右の写真の植物である。
これが何か分かるだろうか? 大きさや形状はミニトマトに近いが、ミニトマトではない。これはジャガイモの実なのである。
ジャガイモに実が成るってご存知だったろうか?
妻の職場の仲間で家庭菜園でジャガイモを栽培している人がいて、その人が去年、今年と連続して、数種類のジャガイモを大量に送ってきてくれた。そして、去年もらったイモの切れ端を妻がベランダのプランタに植えておいたら、芽が出て茎が伸びて花が咲いて実ができた。
最初は妻も「あれ? ここに植えたのはジャガイモじゃなくてトマトだったっけ?」と思ったそうだ。
調べてみたら、ジャガイモの中には実が成るものがあるらしいことがわかった。それがこのジャガイモだったのだ。
しかし、考えれば考えるほどなんだかなんとなくすっきりしない。
我々人間は植物のうち、一番栄養価が高くて美味しい部分を食べており、それが植物によって実だったり根だったりするということだと思う。しかし、実が成っているのに根を食べるというのは、なんかすごい効率が悪いことをやっているような気がするのだ。
いや、別に植物は人間に食べられるために成長しているわけではないのだろうが、しかし、我々としては「そんなにあちこちにエネルギーを分散させないでよ。一体どっちを食べれば良いの? 実? それとも根?」などと思ってしまうのだ。
調べたところ、食べられないことはないようだ。しかし、多分美味しくないのだろう。
もうちょっとしたら茎を引っこ抜いて、イモができていたらそれを食べてみる。きっとかなり小さいイモだろうが、この実よりは大きく育っていることを願う。
しかし、それにしてもジャガイモに実が成るとは知らなかった。
ひょっとしたら大根にも人参にもゴボウにもレンコンにも実が成るのに、我々が知らないだけ、あるいは、食べていないだけなんだろうか?
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