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Monday, July 18, 2022

映画『キングダム2 遥かなる大地へ』

【7月18日 記】 映画『キングダム2 遥かなる大地へ』を観てきた。前作が2019年。いつものことだが、もう僕は内容をほとんど忘れてしまっている。ただ面白かったということ以外は。

それで、自分の書いた映画評を読み返すと、こんなことを書いていた:

これは長大な原作漫画のほんの書き出し部分と言っても良いぐらいのところを映画化したものだが、これを作り続けたら間違いなく日本版の STAR WARS になると思った。面白いのである。

それは登場人物それぞれに魅力があるからである。

あたかもルークがいてレイア姫がいて、オビ=ワン・ケノービがいて、ハン・ソロとチューバッカがいて、R2D2 & C3PO もいて、さらに敵役ダースベイダーがいたように、嬴政(吉沢亮)がいて楊端和(長澤まさみ)がいて、昌文君(高嶋政宏)がいて、信(山﨑賢人)と壁(満島真之介)がいて、河了貂(橋本環奈)もいて、さらに敵役の左慈(坂口拓)がいる。

なるほど、我ながらうまいことを言う(笑) で、少し思い出した。

今回の映画は蛇甘平原での戦シーンがほぼ全編を占めていて、下手するとただ戦っているだけの、悪く言えばウルトラ・ファイトみたいな作品になってしまいそうだが、決してそんなことにはなっていない。

それは個々の人物のキャラが立っているからである。そういう意味では今回脇役として参加した、岡山天音と濱津隆之の巧さが光っている。

そして、やっぱりカメラ・ワークが良いのである。それは必ずしもアクション・シーンだけではなく、例えば終盤の王宮でのシーンで、信(山﨑賢人)と嬴政(吉沢亮)と河了貂(橋本環奈)が歩いてきて最終的にアップの3ショットに収まるところなど、本当にきれいな画作りだと思った。

でも、何と言ってもこの映画の見せ場は戦場。どこからどこまでが合成なのか定かでないが、ともかく軍勢の大集団を捉えた引き画と、歩兵と騎馬が入り乱れる接近戦の画、そして、信や羌瘣(清野菜名)らの超絶アクション・シーン。

初っ端から山﨑賢人のワイヤー・アクション全開で度肝を抜かれたが、今回の白眉は間違いなく清野菜名である。彼女の身体能力の高さは『TOKYO TRIBE』『今日から俺は!!』で実証済みだが、今回も見事にトリッキーなアクションをこなしていた。

山﨑賢人が「映画ってみんなで作り上げる、総合芸術なんだなとあらためて実感しました」と言うように、この集団殺陣の撮影が如何に大変であったかが思いやられる。

そこに豊川悦司や渋川清彦、小澤征悦、大沢たかお、佐藤浩市らが演ずる怪物的なキャラがいっぱい絡んできて、ストーリー的にも本当に面白い。

佐藤信介監督って、こういうの得意だな、と改めて思った次第。来年公開予定の「3」が待ち遠しい。

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