映画『バスカヴィル家の犬』
【6月19日 記】 映画『バスカヴィル家の犬』を観てきた。
(今回はこの文章の最後の部分で、この映画の結末について少し触れるので、ネタバレを避けたい方はここで読むのをやめてください)
普段はそんな映画の見方はしないのだが、今日は買ったズボンの裾上げができるまでの暇潰しに観た(もちろん、映画が終わるよりも先に裾上げは終わるのだが)。
西谷弘という監督は共テレから CX に転じた人で、もう何本も映画を撮っていて、当然僕も名前は知っているが、調べてみたら映画館で観たのは 10本中2本だけだった。
この作品はアーサー・コナン・ドイルの『シャーロック・ホームズ』を原案としたテレビドラマ『シャーロック』の映画化だそうな。
テレビドラマの劇場版は下手すると映画だけ見てもさっぱり分からなかったりするものだが、なんとなく「まあ、大丈夫だろう」と踏んで観たら、大体は分かったのだが、ディーン・フジオカと岩田剛典の関係性が今イチ分からない。まあ、その程度で済んだのは幸いである。
映画は良い俳優たちを揃えて、大掛かりな音楽と、大掛かりなカメラワークで、如何にも頑張ってますという感じだった。撮影監督は山本英夫。
ディーン・フジオカが扮する誉獅子雄が傍若無人な感じの探偵で、常に余裕をかましていて、周りの人間のやることにいちいち点をつける“上から目線”が面白く、多分テレビではこの辺が受けていたのかなと想像する。
ちなみに、シャーロック・ホームズのイニシャル S.H. から誉獅子雄(ディーン・フジオカ)、ジョン・ワトソンのイニシャル J.W. から若宮純一(岩田剛典)という名前にしたらしい。
僕は新木優子のファンなので、この映画で彼女がかなり大きな役をもらっていることを大変喜ばしく思っている。
ところで、この手の映画、つまり探偵もの、推理もの、犯罪ものの作品にあってはよくあることなのだが、どうも僕には作り物感が強い。作り物感が強いということはリアリティに欠けるということであって、つまり、あまり没入できない。
これはこの映画の脚本家が悪いというのではなく、このジャンルではよく起きる現象である。ああ、みんなこういうのを楽しんで観てるのかな、という感じ。
まあ、しっかり作り込んであるし、面白いと言えば確かに面白いんだけれど(あらすじは書かないでおきますね)。
しかし、それにしても、最後の最後で地震が起きて容疑者は全員死んでしまいました、というのは、いくらなんでもあまりに安易ではないか。これ、コナン・ドイルの原作でもそうなのかな?
まいっか。しっかり暇潰しできたから、それで良かったということにしておこう。
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