多異常につき放心状態
【1月23日 記】 昨年 12月の中旬から体調がずっと悪かったのだが、漸く回復してきたので少しまとめ記事を書いてみたい。
心臓の痛みと、背中の左半分と左腰にかけての痛みについては前にも書いた。
心臓のほうはやがて治まり、心臓の造影CT検査の結果も異常なしだった。その後痛みは一切再発していない。
それに対して、背中から腰にかけての痛みだが、自分ではてっきり「ああ、一度やっているから、この痛みは知っている。これは尿路結石に違いない」と確信して泌尿器科に行ったのだが、レントゲンと CT を撮った結果、石はないとのこと。
──と、ここまでは前に書いた通り。
しかし、こちらの痛みは引かない。痛い場所は微妙に移動する。左の下腹部まで痛みが回って来た。呻吟するほどの痛みではないが、日常生活に支障を来す程度には痛い。
それで辛抱できなくなって、泌尿器科に電話して紹介状を書いてもらって大学附属病院の総合診療センターに行った。
問診、触診、血液検査などのあと、診てくれた女医さんが出した結論は、「帯状疱疹の疑いがある」とのこと。
た、帯状疱疹か!
「帯状疱疹です」という断定的なものではなかった。「帯状疱疹が自己免疫力によって治りかけているのではないか」とのこと。
病院に行く前にネットでいろいろ調べて、調べれば調べるほど不安になっていた。母も患った胆石だろうか、お腹まで痛いということはひょっとして寄生虫か?などと不安は広がるばかりだったが、帯状疱疹というのは予想もしない診断だった。しかし、そう言われてみると、自分としてはものすごく納得感があった。
で、飲み薬をもらった。大体は4日飲むと治るが、お正月休みを挟むのでということで7日分もらった。
ところが、4日飲んでも治らない。7日飲んでも治まらない。そうこうするうちにお腹の痛みがひどくなってきて、お腹の薬ももらっていたのだが、血便が出た、というか出口付近のどこかが切れたのだと思うのだが、ポタポタ垂れるほど出血して便器の水が真っ赤になった。
それで、正月明けの日曜日に、また同じ大学病院に電話をして診てもらうことに。問診。血液検査。大腸造影CT。結局、腸に重大な兆候はなく、恐らく虚血性大腸炎だろうとのこと。
食事をお粥にしたり消化剤飲んだりして、こちらはその後出血なし。
翌週、最初に診てもらった女医さんの診断。「帯状疱疹ではなかったのかもしれない」と彼女は言ったが、いろいろ話していると、「それならやっぱり帯状疱疹だったのかもしれない」と。ただ、帯状疱疹であったとしても病状は回復してきているので何もする必要はないとのこと。
しかし、その後も暫く腹部と横っ腹、腰、背中の痛みは消えず、今週になって漸く引いてきた。
今回帯状疱疹について身を以て学んだことを以下にまとめておきたい。ただし、病状についてはあくまで僕の場合であり、他の人に当てはまるのかどうかは定かではない。
- 帯状疱疹というのは水疱瘡のウィルスが、水疱瘡が完治した後も体内に潜伏していて、年を取って免疫力が低下してきたりするとそのウィルスが暴れだして起きるものとのこと。
- 自分の体でありながら、痛いのはどこなのか?──肉なのか骨なのか皮膚なのか内蔵なのか神経なのか、自分では意外に的確に指摘できないものだ。ただ、ちょっとひねったとか所謂ぎっくり腰とか、そういう痛みでないことは分かった。チリチリする感じがあるのは帯状疱疹の特徴なのだそうだ。
- 痛みの広さと痛みの中心は日によって時によって、あちこち変わる。それらの箇所を全部繋げると確かに帯状になっている。
- 疱疹が出る前に痛みがやってくる。だから、最初は原因がさっぱり分からないらしい。多くの場合、体の左右どちらかだけに出るらしい。僕の場合は左側だった。
- 僕の場合は疱疹はあまり出なかった。医学書に載っている写真のように真っ赤に爛れたりはしなかった。最初は腰痛だと思った(まあ、腰痛には違いないのだが)ので、湿布薬を貼ったりしており、僕は肌がかぶれやすいので、てっきり湿布薬かぶれだと思っていた。帯状疱疹なのに湿布薬を貼ってしまって見分けられなくなるというのは割合よくあるらしい。
- 薬を4日飲んで完治する人もいるが、僕のようにそうでない人もいるらしい。特に痛みについては、すぐに治まる人もいれば、何ヶ月も引きずる人も珍しくないとのこと。
- ちなみにこれは皮膚病的な痛みではなく、神経がやられるのだそうだ。だから疱疹が引いたからと言って痛みがなくなるとは限らないのである。
- さらに、帯状疱疹と大腸炎を併発するケースもたまにあるらしい。僕の場合がそうなのか、あるいは別々の原因でたまたま同じ時期に2つの病気が重なったのか、どちらなのかは分からない。
ま、なんであれ、治まってきてよかった。
造影CT の結果、念のため肝臓造影MRI と4年ぶりの大腸内視鏡検査を受けることにした。MRI は終わった。結果はまだ出ていない。大腸カメラは来月。
この3ヶ月の医療費と被曝量はかなりのものになった。
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