床暖房と食洗機
【1月20日 記】 冬は本当に床暖房がありがたい。
今入っているマンションには標準で付いていた。まだ関西にいたとき、1999年に生まれてはじめてマンションを買ったときには床暖房はオプションだった。で、僕ら夫婦はそのオプションを選ばなかった。
オプション購入の資金の有無の問題ではなくて、2人とも「床暖房なんて贅沢」「入れなくていいよね」という思いだったからだ。
そのマンションを買ったとき、不動産業者が「サービスで食洗機付けておきました」と言ってくれた。ま、マンションが出来上がりかけてから床暖房にするのは大変だが、食洗機ぐらいだったら簡単につけられるということもあったのだろう。
僕らは食洗機についてはそれほど贅沢だという思いはなくて、これは家事が楽になるぞ!と思ったのだが、1~2回使ってみて、その汚れの取れ具合、食器の傷み具合を確認してからは2度と使わなくなった。
機種にもよるし、それを使う人にもよるのだろうけれど、我が家では全く重宝されない設備だった。そこで17年住んだ。
使わない食洗機はあっても床暖房のない我がマンションは、最上階で三方角だが南にだけ面していないということもあって、僕の実感としては「自分の知る限り世界で一番寒い場所(そして、夏は世界で一番暑い場所)」だった(笑)
さて、僕らが引っ越してから何年か後に母が引っ越したマンションを訪ねてみると、そこは床暖房付きで、そこで初めて床暖房の威力を思い知ったのであった。
下からポカポカ暖かくなる。腰掛けて膝から床まで長いひざ掛けをかけていると炬燵に入っているのと同じような暖かさだ。
そして、足裏を温め続けると体全体が暖かくなる。床暖房の部屋を出て冷たいフローリングの上を歩いても依然としてポカポカしている。
今や、最近建ったマンションならば多くの場合床暖房がついている。そして、サッシも二重になっていて、寒さ対策としてはこれも非常に大きい。
床暖房も二重サッシも、もう大して贅沢品ではないのだ。贅沢品でなくなったおかげで僕らはその恩恵に浴している。贅沢だと思うとついつい我慢してしまう昭和気質なのかもしれないが。
そして、我が家には依然として食洗機はない。
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