【1月3日 記】 昨夜、BS日テレの笑点ドラマスペシャル『笑点を作った男 立川談志』を観た。
12/30 に妻が見つけてきて「これ観よう」と言うので、なるほど面白そうだと録画しようと思ったら、「第4弾」と書いてある。それはどういうことかと調べてみたら、このシリーズは以下のような構成になっていた。
- 桂歌丸(尾上松也)
- 五代目三遊亭圓楽(谷原章介)
- 初代林家木久蔵(柄本時生)
- 立川談志(駿河太郎)
4人とも長寿番組『笑点』のレギュラーを務めていたメンバーである。括弧内はそれを演じた役者名である。第1弾が放送されたのは 2017年だ。第2弾は 2019年の民間放送連盟賞の優秀賞を受賞している。
ならば、この3本を観てから 1/2 放送の第4弾を観たいところだが、どっかでやってないか?と思って探したら、果たせるかな、よく採られる手法なのだが、第4弾の番宣を兼ねて TVer で配信していた。当然視聴期限は第4弾の放送が始まる 1/2 19:00 である。
それで 12/30 日から毎日1本ずつ、1/2 の第4弾本放送まで4日連続で一気見してしまった。非常に面白かった。
中身を見ると、これは第1弾の評判が良かったから第2弾を作り、それがまた受けたから第3弾をというような形で制作されたものではなく、恐らく最初からこの4部構成で考えていたのだろうと思う。これは却々良いアイデアだった。
4人の群像劇として時系列で描くことも可能だが、そうすると第1弾では誰一人まだ真打ちになっておらず、『笑点』の放送開始ははるか先である。視聴者は飽きてしまって見るのをやめるかもしれない。
その点このように、誰か一人に焦点を絞って一気に描いてしまうことで各話のダイナミズムは保たれる。
当然この4人のうちの誰かと誰かが絡むシーンは、それぞれの話の中で繰り返し出てくる。しかし、視聴者にとっては回想シーンのような位置づけになって、抵抗なく観られるのだ。
そして、それぞれの話で巧みに部分的に抜いてきて部分的に描いているので、各話が進み一度観たシーンがもう一度出てくるたびに、「あ、それはそういうわけだったのか」「その後こんなことになってたんだ」「ああ、そこに繋がっていくのか」と、点と点が結ばれてくる。巧い構成だ。
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