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Saturday, November 06, 2021

風街オデッセイ2021

【11月6日 記】 松本隆作詞活動50周年記念オフィシャル・プロジェクト!『風街オデッセイ2021』に行ってきた。於:日本武道館。2時間半の予定がほぼ3時間半やった。Img_1021

まず、何と言っても音が悪い。全体的に割れるし、ドラムスとベースの音ばかりバカでかく響いて他の音がよく聞こえない。ギターは時々聞こえる。キーボードは鳴っているのは分かるが個別の音が聴き分けられない。

そう、一つひとつの楽器の音が聴き分けられないのである。ブラス・セクションはたまにしか聞こえない。コーラスはほとんど聞こえない。ストリングスはほぼ聞こえてこない。

でも、帰り道で隣を歩いていた女性2人組は「音も良かったしね」「そう、クリアに聞こえたね」などと言っていた。僕の座った席が悪かったのか? しかし、座る席によって音が悪いようでは良い会場とは言えない。僕の耳が完璧にぶっ壊れているなら話は別だが。

2日間連続の開催だったが、僕が今日の第2夜を選んだのは、今日の出演者のほうが僕好みだったからであり、出演者から予測される選曲も多分僕好みだろうと思ったからだ。そして、その予想はある程度当たっていた。

しかし、これだけ音響が悪いと、知っている曲なら頭の中の記憶がハーモニーを補うから良いのだが、聞いたことがない曲の場合はメロディしか解らなくて曲想が掴めない。困ったものである。

出だしが小編成だったりすると割合聞きやすいのだが、サビで全楽器が乗っかって来ると途端にただやかましいだけになってしまう。

それでも終盤になってくると、ひょっとしたら僕の耳が漸く慣れてきたのかもしれないが、少し聞きやすくなってきた。終盤のほうが独自のアレンジが多くて面白かったのは確か。ちなみに音楽監督(兼キーボード)は井上鑑。

バンドは、すぐに「あのすごいソロ弾いてる長髪の爺さんは今剛に間違いない!」と気づいたギターの今剛をはじめ、中西康晴、高水健司、吉川忠英ら錚々たるメンバーである。

松本隆がドラムスを叩くことは前もって聞いていたので、それは最後(多分アンコール)だろうと予想して、ではその前の部分を最後に締めるのは誰だろうと思っていたら吉田美奈子だった。

この吉田美奈子のパートもすごかったが、そこまでの部分で僕が今夜の白眉だと思ったのは、中川翔子本人が歌った『綺麗ア・ラ・モード』と、さかいゆうが圧倒的な弾き語り(途中からフルバンド)で歌った『SWEET MEMORIES』だった。

で、セッティングのあと鈴木茂が出てきて「こんばんは、はっぴいえんどです」と。

ドラムスには松本隆、ベースには細野晴臣、死んでしまった大滝詠一の代わりには、ギターではなくキーボード&ボーカルで鈴木慶一が入り、サポート・メンバーで井上鑑と吉川忠英が加わった。

鈴木慶一が入るというのが、これはめったにない組み合わせではないか? もちろん面識はあるだろうし、昔は同じフェスなどに出たことはあるだろう。でも松本隆作詞・鈴木慶一作曲という作品は多分ないだろうし、他のムーンライダーズとの共演もないはずだ。

このメンバーで『花いちもんめ』をやり、『氷雨月のスケッチ』をやった。鈴木慶一が「大滝さん、ごめんね」と言って『氷雨月』を歌った。

松本隆の、重くて、一打一打がしっかり止まった感のあるドラムスを久しぶりに聴いて嬉しかった。やっぱり僕は歌謡曲の作詞家になってからの松本隆よりも、はっぴいえんど時代の松本隆が好きなのだ。

で、「多分次の曲が最後だろうな。だったらあの曲だろうな」と思ったら案の定、細野さんがベースからアコースティック・ギターに持ち替えた。もちろん『風をあつめて』である。鈴木茂が「初心者です」と言いながら、誰かから借りてきたベースを弾いた。松本隆はポーカー・フェイスで叩いていた。

音響に不満は残ったが、とても楽しいコンサートだった。

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