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Sunday, November 28, 2021

成田山新勝寺

【11月28日 記】 成田山新勝寺に行ってきた。初詣ならぬラス詣と言うところか(笑)202111284

東京に出てきた時に行ってみたいところが3つあった。

ひとつは熱海。関西からはあまり行く人がいない、有名な観光地である。昔ほどの賑わいはないとも聞いていた。貫一がお宮を蹴飛ばしたという『金色夜叉』の舞台だ。どんなところか一回見てみたかった。

そんなこともあって、結婚してから一度旅行に行った。よくある温泉街だった。悪くない。そして、本当に「お宮の松」があったことに驚いた。

それからアメ横。年末のテレビ中継で必ず紹介されていた。僕はてっきりアメリカ横丁だと思っていた。米軍放出の物資を売っていた闇市だったところだと思いこんでいた。

しかし、実際にはアメヤ横丁だと聞いて、これは本当にびっくりした。上京してすぐに行ってみたりはしなかった(まずは渋谷とか六本木とか銀座とかだ)が、東京に住んでいたらすぐに行けるところなので、何年目かに行ってみた。市場だった。

昔はもっと生鮮食料品や乾物が多かったと聞いたが、今ではいろんな店がある。

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Saturday, November 27, 2021

映画『幕が下りたら会いましょう』

【11月27日 記】 映画『幕が下りたら会いましょう』を観てきた。前田聖来監督。

僕とは長年 twitter の相互フォロー関係にある女優の日高七海さんが出演していた、前田監督の前作『いつか輝いていた彼女は』を観たのが 2018年12月。この監督はとても才能のある人だと思った。

そして、たまたま舞台挨拶の回だったこともあって、日高さんに前田監督を紹介してもらった。1996年生まれだから、当時はまだ22歳。元女優だけあってとてもきれいな人だ。

もらった名刺には、しかし、「映画監督 前田聖来」などとは書いておらず、それは一般企業に勤めるサラリーマンの名刺だった。そう、彼女は会社勤めを続けながら映画を撮っているのである。この映画にはそんな彼女の思いがたっぷりとつまっている。

冒頭、実家の美容院で麻奈美(松井玲奈)と尚(筧美和子)が、何やら意味深な会話をしている。今日家を出て行く尚が麻奈美に向けた言葉の棘の意味がその時は観客には分からない。

麻奈美は30歳になったが、母(しゅはまはるみ)の美容院の手伝いをしながら、学生時代からやってきた演劇を続けている。女優ではなく、作演出だ。しかし、全く芽が出ない。当然彼女たちの「劇団50%」の役者たちも全く食えない。それで、酒の席で醜い言い争いになったりもする。

そして、まさにその言い争いのあった日に、尚が突然死んでしまう。母は見る影もないくらい落ち込んでしまう。そして、いつも明るく天真爛漫だった尚にも秘密があったことが分かる。

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Friday, November 26, 2021

森川美穂『I・N・G』

【11月26日 記】 久しぶりに物理的な音楽ソフト、つまり、CD を買った。森川美穂の『I・N・G』。

森川美穂については、僕はデビュー曲の『教室』と 10枚目のシングル『REAL MIND』ぐらいしか知らないのだが、大好きな歌手である。特に『REAL MIND』については、もう何度聴いたか分からないぐらい聴いた。

1985年デビュー。シングルは30枚出しているが、まだオリコンのトップ10 に入ったことはない。でも、この声と表現力は卓越していると思う。

そして、1ヶ月か2ヶ月ぐらい前にネットで見つけて聴いた『いつかは昔のことになる』がとても良いなあと思っていたら、このアルバムに入っていた。

だが、買ったのはそれだけの理由ではない。twittet で僕ともう 10年以上相互フォロー関係にある作曲家のスキャット後藤さんが書いた『推定無罪』が入っているからだ。

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Tuesday, November 23, 2021

分けて観る?

【11月23日 記】 「最近の若い人は2時間の映画を、例えば 20分ぐらいずつ、6回ぐらいに分けて観る」という話を、携帯/スマホ向けに映画を配信していた会社の偉い人から聞いたのは多分もう 10年くらい前だ。

「データを見ると2時間一気に観てるのは 40代以上だけですよ」と言われてショックを受けた。2時間でひとつのまとまりをなしている作品をそんな風に細切れに観て、よくも気が散ったり興醒めしたりしないもんだと驚いた。

テレビで観るのであれスマホで観るのであれ、僕には到底そんな見方はできないと思っていたのだが、でも、最近その見方が少しできるようになってきた。いや、もちろんドラマは無理だ。

ただ、音楽モノ、最近で言えば WOWOW から録画した『MOONRIDERS LIVE 2020』とか『ザ・ヒット・ソング・メーカー 筒美京平の世界 in コンサート』とかだと、あまり抵抗なくそれができたのだ。前者は2時間、後者は3時間半の番組だった。

ここのところリアルタイムか見逃しか録画視聴かは別として、ともかく観ている番組が多いので忙しく、まとまった時間が却々取れない(1時間が限度の感じ)。それで、仕方なく何曲かずつに分けて観たのだが、うん、これなら大丈夫。曲単位だから。

CDアルバムだっていつもいつも1枚まるごと、最初から最後まで全曲聴いているわけではない。それと一緒だ。

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Sunday, November 21, 2021

Play Log File on my Walkman #146

【11月21日 記】 いつものプレイログ披露。今日も5曲。曲が終わるまでに書き終えるというのは、前回一度っきりでやめにします(笑)

  1. イニシャルはK(やまがたすみこ)
  2. PRIDE(今井美樹)
  3. 知りたくないの(菅原洋一)
  4. 戻ってきた恋人(吉田拓郎)
  5. 教室(森川美穂)

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Saturday, November 20, 2021

映画『リスペクト』

【11月20日 記】 映画『リスペクト』を観てきた。

僕はアレサ・フランクリンのことをそれほど知っているわけではない。

『ブルー・ブラザーズ』で歌った Think には度肝を抜かれたし、A Natural Woman は大好きな歌だ。しかし、それ以外に何曲知っているかと言えば、I Say A Little Prayer はディオンヌ・ワーウィック版しか知らなかったし、ゴスペルの定番曲を除くとほとんど知らないと言える。

でも、好きな歌手ではあるし、何よりも音楽の力は大きい。

まず意外だったのは映画の冒頭10歳の設定で出てきた黒人の少女が Re リーと呼ばれていたこと。なるほどと思った。カタカナではアレサと書いているけど、Aretha アリーサ(この「サ」がまたインチキ臭いけど)だもんね。Elizabeth が Liz になるのと同じようにアクセントのある音節を抜いたのだ。

ま、そんなことはどうでも良いとして、今さら書くまでもないが、これは3年前に亡くなったアレサ・フランクリンの伝記映画だ。タイトルの Respect はオーティス・レディングをカバーしたアレサの全米No.1ヒットだ。

アレサが存命中から企画が進んでいて、主演のジェニファー・ハドソンはアレサ自身に指名されたのだそうだ。

バプティスト教会とゴスペル、人種差別と公民権運動──いずれも僕の人生とはほど遠く、それがどんなものなのか想像するのも難しい。それでも音楽の力は莫大だ。知識や体験の壁を越えて、彼らのようなグルーヴ感を体内に持ち合わせていない僕まで、引き込まれ揺さぶられる。

フェイム・スタジオでのセッションで、所謂ヘッド・アレンジで曲が完成して行くシーンの何という楽しさ! 初めて姉と妹がコーラスに加わったときの溌剌とした感じ! 教会での怒涛のライブ!

僕は Ain't No Way のところで涙がボロボロ零れてきて、Amazing Grace でまた泣いて、最後にアレサ本人による(オバマ大統領の就任式の時の映像か?)A Natural Woman が流れてきて不覚にもまた落涙した。

同じ映画で3度も泣くなんて、今まであっただろうか?

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Thursday, November 18, 2021

久しぶりの出張

【11月18日 記】 今週月火で実に久しぶりに大阪の本社に出張した。至極当たり前と言うか、月次なことを書くが、たまに出張するのも良いものである。それは人と話をするからだ。

今でも会社に行けば人と話をする機会はあるのだが、コロナでテレワーク主体になり、会社に行くのは週に1~2回になっているし、平均すればみんな似たような出社率だから会社ではあまり顔を合わせないし、ついつい黙々と仕事を片付けて帰ってしまったりもする。

その点、本社に行くと、まず勤務者の絶対数が多いし、何故なのかは知らないが東京支社より出社率は高そうだし、何しろ遠方から、久しぶりに来ているだけに、すれ違っただけでも「ご無沙汰」「久しぶり」「元気?」などと会話が生まれる。

元気かと問われると、僕も病気自慢の年代に入ってきたので何かと報告することはある。「へえ」「怖ぁ」などと言いながら結構笑ってくれたりもする。

僕のマスクを指差して、「あ、それ、ダチョウ・マスクですよね」などと気づく人もいる。

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Monday, November 15, 2021

大阪観光 | 細野観光

【11月15日 記】 細野晴臣デビュー50周年記念展「細野観光」を観に行ってきた。Img_1026

東京で開催していたのを全く知らなかったのだが、今大阪で開催していると聞いて、大阪出張のついでに行ってきた。グランフロント大阪北館B1 のナレッジキャピタル・イベントラボ。

展示会だからそれほど派手なものではない。細野さんの小さい頃からの写真や年譜、自分で描いた漫画や、音楽的な資料や、使ってきた様々な楽器などが展示されているだけ。とは言え、ファンにとっては却々のものである。

展示されている楽器は多くがギターであり、あるいはシンセサイザー系の電子楽器や世界各国の珍しい弦楽器や打楽器などで、ベースがほとんどなかった(ひょっとしたら全くなかったかも)のが意外だった。ま、結局のところベーシストに留まる人ではなかったということだけれど。

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Sunday, November 14, 2021

映画『ボクたちはみんな大人になれなかった』

【11月14日 記】 映画『ボクたちはみんな大人になれなかった』を観てきた。NETFLIX と映画館での同時公開である。

僕の twitter のタイムラインには原作者の燃え殻さん周辺の人が多くて、この映画に関しても頻りに呟かれていたのだけれど、なんとなく内輪で褒めている感じがして、実はあまり観る気はなかった。

でも、伊藤沙莉が出るのであれば観たいなと思ったのは確かだし、何よりも高田亮が脚本を書いているというのが決め手になった。

冒頭、ゴミ置き場に倒れ込んだボク/佐藤(森山未來)と七瀬(篠原篤)をかなり上から捉えたカメラがスルスルッと降りてくる。とても面白い構図。

この映画、他でもボクと彩花(片山萌美)が東京タワーが見えるホテルの窓際にいるところを斜め上から狙ったり、カラオケでデュエットするスー(SUMIRE)とボクをちょっと下からあおったり、アパートの廊下の先で公衆電話をかけているボクにカメラがゆっくりゆっくり寄って行ったり、結構頑張ったカメラワークをしている。

監督は森義仁。日本映画学校を出て阪本順治、犬童一心、林海象らの助監督を務めたあと、MV や CM の世界に転じ、たくさんの賞を獲っている人で、映画監督はこれが初めてとのこと。そのキャリアを聞くと、この映画の画作りに納得が行く。

映画は 2020年から 1993年まで時代を遡って行く(しかも、その順番で撮って行ったらしい)。この構成は森監督と高田亮が議論を重ねて組み立てたものだそうだ。このアイデアは秀逸だった。

テロップやフリップなどを制作するデザイン/CGの会社に務めてちゃんと食えるようにはなってきたが、思いとしては今もって何者にもなれていない現在のボクを先に観客に見せておいて、そこからその少し前の時代、少し前の時代と逆に辿って行く。

これはなかなか痛々しい。希望や楽観を持ってストーリーを追うことができないのだ。

そして、あるシーンで今イチ意味が分からなかった台詞や謂われが、次のシーンで明かされ、そこで分からなかったことがそのまた次のシーンで明かされ、という具合に繋がって行く。

だから、例えば2015年に facebook の「知り合いかも?」で現在のかおり(伊藤沙莉)を見つけたボクが言う「普通だね」という言葉が、時代を遡るごとに意味が塗り重ねられてどんどん痛々しくなってくる。

「キミは大丈夫だよ」も同じである。ものすごく巧い脚本だ。

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Saturday, November 13, 2021

『知識ゼロでも楽しく読める!統計学のしくみ』佐々木彈監修(書評)

【11月13日 記】 この本はタイトルが『統計学のしくみ』で、「知識ゼロでも楽しく読める!」が肩タイトルということになるのだろう。まあ、その通り、楽しく読める。それは嘘ではない。

表紙には他に2つのキャッチフレーズめいたことが書いてあって、ひとつは「『むずかしくて無理!』だった人もこれならわかる!」で、もうひとつが「明日話したくなる統計学の話88」である。

後者のフレーズは、まあ、読者の資質にも依るけれど、あながち誇張ではないと思う。しかし、前者はどうだろう? 各項目の説明は大体が見開き2ページで完結していて、確かに平易な表現にはなっているが、2ページで解れと言われるとちょっとしんどい。

つまりこの本は読み物寄りの専門書ではなく、純然たる読み物に近い。

あまり数式を使わず、言葉と図式で説明しようとする意図はよく分かるが、それで達成できるのは、まあ、このぐらいかな、という感じである。

だから、例えば何かの資格試験に統計学の知識が必要だから勉強しなければ、という人の教科書になり得るかと言われると、この本はそういう本ではない。ただ、サブ・リーダーにはなる、と言うか、そういう読み方が一番ふさわしいのではないかな。

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Friday, November 12, 2021

仕事のスピードの変化とスピード感の変化の認知について

【11月12日 記】 昨日とあるセミナーを聴講しました。こういうご時世なのでリアル開催ではなく配信でした。

そこで登壇者がたまたまウチの会社に言及して、数字を紹介したりしたのですが、その数字が間違っていたのです。関係者が見たら誰でもあれっ?と思うような、言ってみれば「1桁違ってる」みたいな間違いでした。

口頭で述べただけなら良かったのですが、スライドにグラフが表示されていて、そこに数字が明記されていたのです。

登壇者は仕事で何年もつきあいのある人で、facebook で繋がっていたので、僕は facebook メッセンジャーで「間違っていたような気がする。調べてほしい」と連絡しました。

その時点ですでに次の登壇者に席を譲っていた彼からすぐに「マジっすか? 至急調べます」との返事がありました。

やがてメッセンジャーで音声通話がかかってきて「確かに間違っていた」とのことでお詫びがあり(途中で同席していた社長に替わって、社長からもお詫びがあったのには驚きましたが)、イベントの最後の部分で訂正もしてもらいました。

僕がその時強く感じたのは、「昔だったらこうは行かなかったな」ということでした。

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Tuesday, November 09, 2021

『雲』エリック・マコーマック(書評)

【11月9日 記】 全然知らない作家だった。読んだのは柴田元幸が訳していたからだ。

一時期、柴田の訳した小説を片っ端から読んでいた時期があったが、そのうちに自分の好みと少し離れてきた感じがあって、少し縁遠くなった。

何故この本を読んでみようと思ったのかは思い出せないのだが、恐らく誰かが書いた書評か解説文を読んだのだと思う。柴田元幸との久しぶりの再会となった。

この本を読み始めて、僕の乏しい読書経験に照らしてすぐに近いものを感じたのはエドガー・アラン・ポーだった。ゴシックな文体。ポーほど不吉でもなく、悲惨な破滅に襲われるわけでもないのだが、物語全体を覆っている落ち着かない感じがよく似ている。

ある種、幻想的な小説である。でも、例えばラヴクラフトほどおどろおどろしくないし、怪奇的ではない。だから、むしろポーだと思った。

でも、いずれにしても、今にもラヴクラフト的な怪奇的なことが、あるいはポーが描くような恐ろしい結末がやってくるのではないかという不安に襲われる。ポーの小説よりもずっとずっと長いので、その不安もいたずらに長引かされる。

主人公の揚水機会社社長が出張先のメキシコで急な雨に襲われ、雨宿りに入った古本屋で一冊の分厚い本に目が行く。そこには19世紀に、スコットランドのある町に現れたという不思議な「黒曜石雲」についての記述があった。

それだけなら驚かないのだが、そこに書かれていた地名ダンケアンは、実は自分が若い頃に短期間滞在していた町であり、傷心の思いを抱いて逃げるように出てきた町だったからだ。主人公はその本を店主の言い値で買って自宅に持ち帰る。

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Sunday, November 07, 2021

風街オデッセイ2021追記

【11月7日 追記】 昨夜『風街オデッセイ2021』に行ってきて、その記事を書いたが、僕自身は松本隆のことを、無論優れた作詞家だとは思っているが、好きで好きでたまらないというわけではない。202111061

作詞家としては、岩谷時子や安井かずみ、有馬三恵子、阿木燿子、男性なら橋本淳やなかにし礼、千家和也のほうが切れる言葉の使い手だと思う。

僕にとって松本隆は、はっぴいえんど時代は非凡な作詞家だったが、作詞家専業になってからは巧い作詞家になったような気がする。うまく言えないが、僕の中では阿久悠に対比する位置にあって、つまり尊敬するヒット・メーカーという感じだ。

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Saturday, November 06, 2021

風街オデッセイ2021

【11月6日 記】 松本隆作詞活動50周年記念オフィシャル・プロジェクト!『風街オデッセイ2021』に行ってきた。於:日本武道館。2時間半の予定がほぼ3時間半やった。Img_1021

まず、何と言っても音が悪い。全体的に割れるし、ドラムスとベースの音ばかりバカでかく響いて他の音がよく聞こえない。ギターは時々聞こえる。キーボードは鳴っているのは分かるが個別の音が聴き分けられない。

そう、一つひとつの楽器の音が聴き分けられないのである。ブラス・セクションはたまにしか聞こえない。コーラスはほとんど聞こえない。ストリングスはほぼ聞こえてこない。

でも、帰り道で隣を歩いていた女性2人組は「音も良かったしね」「そう、クリアに聞こえたね」などと言っていた。僕の座った席が悪かったのか? しかし、座る席によって音が悪いようでは良い会場とは言えない。僕の耳が完璧にぶっ壊れているなら話は別だが。

2日間連続の開催だったが、僕が今日の第2夜を選んだのは、今日の出演者のほうが僕好みだったからであり、出演者から予測される選曲も多分僕好みだろうと思ったからだ。そして、その予想はある程度当たっていた。

しかし、これだけ音響が悪いと、知っている曲なら頭の中の記憶がハーモニーを補うから良いのだが、聞いたことがない曲の場合はメロディしか解らなくて曲想が掴めない。困ったものである。

出だしが小編成だったりすると割合聞きやすいのだが、サビで全楽器が乗っかって来ると途端にただやかましいだけになってしまう。

それでも終盤になってくると、ひょっとしたら僕の耳が漸く慣れてきたのかもしれないが、少し聞きやすくなってきた。終盤のほうが独自のアレンジが多くて面白かったのは確か。ちなみに音楽監督(兼キーボード)は井上鑑。

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Friday, November 05, 2021

映画『ほんとうのピノッキオ』

【11月5日 記】 映画『ほんとうのピノッキオ』を観てきた。1883年にイタリアで出版された『ピノッキオの冒険』をイタリア人のマッテオ・ガローネ監督が映画化したもの。

予告編を観て、これは是非とも観たいと思い、妻も気に入るだろうと思ってチラシを持ち帰ったら、彼女も一瞥して即観たいと言った。

「美しくも残酷なダークファンタジー」という宣伝文句が想起させるほと怖いシーンはないし、怖い映画でもなかったが、その一方で『ほんとうのピノッキオ』という邦題はよくつけたものだと感心した。

ここにあるのはディズニーが良い子ぶって美化した小ぎれいなおとぎ話ではない。こちらがほぼ原作通りのピノッキオなのである。僕はディズニー版を観たわけではないが、それでもディズニー版がちゃんちゃらおかしくなる。何が When you wish upon a star だ!

ジェペット爺さんは貧乏だけれど品行方正な木工職人ではなく、知り合いを騙してでも何とかタダ飯を食おうとする、さもしい貧乏人である。爺さんが彫ったピノッキオは良い子なんかじゃなく、親や先生の言うことを聞かない、如何にも子供らしい嘘をつきまくる悪ガキである。

でも、ジェペット爺さんはピノッキオがいきなり喋りだしたのを聞いた途端、嬉しさのあまり外に出て、街中に「子供ができた」と騒ぎまくる。奥さんもいないのに、である。その変な無邪気さが狂気のようでもあり、しかし、観客の心を惹きつけるのである。

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Wednesday, November 03, 2021

映画『草の響き』

【11月3日 記】 映画『草の響き』を観てきた。作家・佐藤泰志の5本目の映画化。

最初の『海炭市叙景』は観ていないが、『そこのみにて光輝く』『オーバー・フェンス』『きみの鳥は歌える』の3本は観てきた。いずれも素晴らしい映画だった。そして、この作品も上記のどれにも劣らない、極めて完成度の高い作品だった。

そういうわけで舞台は当然函館であるが、原作では神戸だったそうだ。

冒頭、若者がスケートボードで函館の街を走る。それを移動撮影のワンカットで延々と追って行く。美しいシーンだ。そしてそれはそのまま、観客にとっては、その後に出て来る主人公・和雄が土手を走るシーンと重なって来る。

それにしてもスケボーがあまりに巧い。これは撮影のために練習したというレベルではないと思ったのだが、やはりスケボークルーに所属している Kaya という俳優だった。

映画では最初2つのグループによる別々の物語が語られる。ひとつは和雄(東出昌大)と純子(奈緒)の夫婦と和雄の高校時代からの親友・研二(大東駿介)。もうひとつは高校生の彰(Kaya)と遊び友だちの弘斗(林裕太)と弘斗の姉・恵美(三根有葵)。

和雄と彰に似た雰囲気があって、彰のシーンは和雄が若かった時の回想シーンではないかと思ったりもしたのだが、途中で名前が違うことに気づいた。だが、明らかに2人のイメージは重ねられている。

そもそも原作では和雄と研二がプールで出会ったエピソードが、ここでは彰と弘斗の出会いに変えられている。だから、原作を読んでいる者(僕は読んでいない)にはなおさら脚本家の意図が見えただろう。原作では彰はスケートボーダーではなく暴走族で、その人物像はあまり描かれていないらしい。

そして、映画では土手を走る和雄が公園(と言うか何もない広場だ)の横に差し掛かった時に、手前に和雄、奥にはバイクとスケボーで走る彰らの姿を平行に捉えた移動撮影になる。これも美しいシーンだ。

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Monday, November 01, 2021

11月

【11月1日 記】 11月になった。

カレンダーにもいろいろあるが、2か月で1枚のパタンなら最後の1枚だ(そして、まさにその形式のカレンダーが我が家のダイニングに貼ってある)。

コートや暖房器具や羽毛布団などをいつ出して来ようかと考える季節。インフルエンザの予防接種をするのも大体この月。

我が家は年賀状を出さずクリスマスカードにしているが、そろそろ今年のデザインを考え始める時期。来年のカレンダーも手配しなければ。

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