続・ネタバレを先に読むことに関する若干の考察
【10月29日 追記】 一昨日書いた「ネタバレを先に読むことに関する若干の考察」と同じ文章を facebook に載せたら、直接の知り合いからもいろいろリアクションがありました。
その中で印象的だったのは、最近は映画の予告編でも“見せすぎ”のもののほうが受けが良くて、事実予告編で見せすぎたほうが観客の入りが良いのだという話です。
ちょっと驚きです。
最近の映画は金曜日か土曜日に公開されることが多いのですが、僕は前からマークしていた映画については、最初の週末(土曜日か日曜日)に観ることが非常に多いです。それはひとつには「誰よりも早く自分自身の感覚で読み取りたい」という意識によるものです。
そして、まだネット上で誰も指摘していないうちに自分が感じ取ったことを発表したいという思いでもあります。
しかし、考えてみると、今の世の中では僕のような観客はかなり減ってきているということになるのでしょうか?
封切って間がなければないほど世の中に出ている情報は少ないはずで、ネタバレ記事も少ないはずです。ネタバレ記事を読んでからしか観ないのであれば、僕のように公開初日や2日目に観に行くということは滅多にないということなんでしょうか?
公開初日に観る場合は、すでに巷に出ているのは試写会等で事前に見た人が書いた記事だけでしょう。それも全てがネタバレを書いているわけではない。となると、そんなタイミングでは絶対観ないということなんでしょうか?
それを考えると、試写会で観るなんてなおさらあり得ないってことになりますよね?
今は公開初週、つまり、最初の土日のみ、あるいは(金曜公開の場合は)金土日のみの観客動員数を見て、最終的な興行収入を予測するのが一般的です。
現在では出だしの入りというのは大変大きな要素で、公開直後の週末で客が入らなければ、その後大ヒットするなんてことはあまり考えられません。
しかし、これからはどうでしょう?
もし、ネタバレを読んでからしか映画を観ないのが主流になれば、僕みたいに公開直後に観る人はどんどん少数派になり、僕らの世代が死んだ後は最初の金土日はむしろガラガラで、その後世の中にいろいろネタバレ情報が溜まって来て初めて動員が拡大して行く、みたいなことになるのでしょうか?
昔みたいに、宣伝のために試写会を開催しても、そんなネタバレなしの状態で観たい人なんてほとんどいないから客が集まらなくて、主催者は頭を抱えるのでしょうか?
それを突き詰めて考えると、ネタバレなしで観たい人がどんどん減ると、先に観てネタバレ記事を書く人も減って、その結果ネタバレ記事も総じて減って、それを読む機会も減るから映画を観る人もどんどん減って、映画界は衰退の一途を辿るって、そんな心配ありませんか?
急に心配になってきました。
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