« テレビ買い換え記 ~その4~ | Main | 映画『HOKUSAI』 »

Friday, June 04, 2021

映画館とテレビ

【6月4日 記】 僕は長年、映画とテレビドラマの違いということに関して、自分なりの感覚を抱いてきた。Popcorn1085072_1280

それは、「モニタやスクリーンに映し出された人物のサイズが、自分より大きいのは映画、小さいのはテレビ」ということだ。

いや、言うまでもないが、もちろんそれは構図による。そして、テレビモニタや映画のスクリーンのサイズにもよる。

小さなテレビ画面であっても、カメラが出演者の顔に極限まで寄ったカットであれば、多分現実の人間の顔より大きく映っているだろう。だが、テレビがそういうカメラワークをするのは、何か特別の一瞬を伝えるための手法である。

そうではない、普段のと言うか、ドラマを進めるための大半のカットでは、テレビの中の人間はテレビを見ている人間より小さいのだ。

それに対して、もちろん映画の中の人物が現実の人物より小さく映し出される引いた構図もあるにはある。しかし、こちらもドラマを進めるための大半のカットでは人物は観客より大きいのである。

──みたいなことをずっと思ってきた。だからこそ、テレビではなく映画館で観たいという欲求も強かったのである。しかし、テレビが高精細化して大画面化するにつれてその差異は縮まり、区別は曖昧なものになってきた。

今や家電量販店に陳列してある一番大きなテレビ画面は、ひょっとしたらかつて吉祥寺にあった定員50名のジャヴ50 という名前の映画館のスクリーンと同じぐらいの大きさかもしれない。映画館とテレビ画面の境界線はだんだんとぼやけてきているように思われる。

──新しいテレビを買って、このことを改めて感じた。テレビの中の人物は、「普段の」シーンからして僕や妻よりも大きいのである。

それでも映画館での鑑賞体験が、いろんな点で、依然としてテレビでは得られない特別なものである感じはしっかり残ってはいる。

でも、この先映画館は、たゆむことなく、映画館の優越性を訴える新たなポイントを見つけてアピールして行かなければならないのではないか、という気もする今日このごろである。

|

« テレビ買い換え記 ~その4~ | Main | 映画『HOKUSAI』 »

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)


Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.



« テレビ買い換え記 ~その4~ | Main | 映画『HOKUSAI』 »