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Sunday, March 14, 2021

『あのこは貴族』の貴族が行きそうもない居酒屋のシーン

【3月14日 追記】 昨日観た映画『あのこは貴族』で、主人公の華子(門脇麦)が多分生まれて初めて入ったであろう庶民的な居酒屋で、大きな声の関西弁で連れの女とワーワー言ってる男の役を、僕は原田泰造だと思って観ていた。

こういうことって時々ある(皆さんはないだろうか?)

まあ、似てると言えば似てるというレベルなのだが、どれくらい似ているかはあまり大きな要素ではなく、言わば出会い頭の思い込みである。

しかし、台詞の量は少なくないとは言え、こんなところに結構名優である(と僕は思っている)原田泰造を使うのはもったいないし、そもそも原田泰造は関西出身ではなかったはずで(ネプチューンでは関西人は名倉潤だけだったはずだ)、あんなに流暢な関西弁が喋れるはずがない。

そう思って調べてみると、彼は吉本興業所属の漫才コンビ“井下好井”の好井まさおだった。最近僕はお笑いタレントについてはものすごく疎くなっているから仕方がない。

で、では相方の、これまたけたたましい関西弁使いの女は誰かと思ったら、この人は瑛蓮。お笑いの人ではない。テンカラット所属の女優である。出身が京都なので、ああいう芝居ができたのだ。ちなみに名前はエレンと読むらしい。

東京で生まれ育った(最近の流行りの言葉で言えば)上級国民と、地方から東京に出てきた庶民を、東京というひとつの大きな街を背景にしながら対比したこの映画の中で、このシーンでは突然そこに純然たる異物の大阪が混入してきたわけで、ちょっとした“味変”になっていて面白いシーンだった。

これは原作にあるシーンなんだろうか? いずれにしても(つまり、山内マリコなのか岨手由貴子なのか、どちらにしても)なかなかのセンスであると思う。

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