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Wednesday, January 13, 2021

従わない場合は公表というやり口

【1月13日 記】 「要請に従わない場合は店名/社名を公表する」という政府のやり口が気に食わない。

それって「政府としては言うだけは言ったので、それに従わないやつについては、どうぞ世間の皆さんで私刑(リンチ)に処してください」と言っているに等しいではないか。政府はやるべきことはやったというアピールのつもりなんだろうか。

そもそも波風が立っても要請に従わないというのはある種の確信犯に近い(犯罪ではないが)のだから、もしもその人たちが強い意志を持って「店名公表されるのは逆に宣伝になって都合が良いくらいだ」と開き直ることが出来たら、政府の狙いは完全に瓦解する。

すぐに法律で取り締まる形には持って行けない、というのは分かる。だからといって、どうしてそれが「店名公表」という安易な策に繋がるのか。まずは「要請に従っていただけない場合は何度でもお願いに行く」ぐらいのことを言ってみろ、そして、やってみろよ。

そして、時間がかかっても将来に向けて立法措置を講ずるべきなのである。もしもそれが本当に必要なのであれば、合理的な判断に基づいて、強制力を発動し、罰則を設けるのが本来の政府の仕事である。それが非常時のリーダーシップではないか。

「不要不急」などという、何を基準に誰がそれを判断するのかも定まらない出来損ないの踏み絵を踏ませて、みんなをなんとなく不安な気持ちに追い込んで、あとは皆さんの自主性の問題──というやり口は本当に薄汚いと思う。

「政府はちゃんとやることやったよ」 ⇒ 「従わないのは、その人たちが悪いのであって、政府のせいではないから」 ⇒ 「あとは自粛警察の皆さん、よろしくね」ってウィンクしているみたいな感じで、非常におぞましい。

単に自由な生活が却々戻らないのでいらいらしてこんなことを書いているのではないつもりだ。政府が機能していないのだと思う。

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