Play Log File on my Walkman #139
【11月28日 記】 前回は随分間が空いてしまったので、今回はあまり空けずにプレイログ披露。いつもどおり5曲。
- 男の子女の子(郷ひろみ)
- サマータイムブルースが聴こえる(吉田拓郎)
- 池にゃ鯉(和幸)
- 接吻KISS(Fried Pride)
- 恋のダウン・タウン(平山みき)
1)先日このブログに書いた、筒美京平の 30曲には含めなかったけれど、これもまた筒美京平の名曲である。1972年。詞は岩谷時子。この人もすごい作詞家だ。
この当時のアイドルは、歌っている合間にファンから「Go Go」とか「ヒデキー」などと黄色い声がかかるのだが、実はそのためにわざと休符の多いスカスカな曲を作っていたという話もある。
編曲は誰がやったのか知らないが、フィルインを含めてとても良い感じだなあと思う。
2)1981年、僕がもうあまり拓郎を聞かなくなったころの曲である。しかし、改めて聴くと拓郎節の完成品のような気がする。いつもの8ビート。そして、いつもの節回し。メジャーの曲だが最後は突如マイナーのケーデンスに持って行くあたりが如何にも吉田拓郎。哀愁がある。
若い頃を苦々しく、でも、肯定的に思い出している感じの名曲だと思う。
3)僕は Walkman をポケットに入れて聴いているので、イントロが始まった時点ではまだ何の曲か思い出せないことも多い。この曲も始まってすぐに思ったのは、「このドラムスとアコースティック・ギターの感じははっぴいえんどだな」だった。
しかし、そうではなかった。加藤和彦と坂崎幸之助のデュオ・和幸(かずこう)の作品で、そもそもこの曲は『ひっぴいえんど』(2009年)という、ほぼ全曲がはっぴいえんどに対するオマージュと言うかパロディと言うか、そんなアルバムに収められた1曲である。はっぴいえんどかと思っても仕方がない。
で、タイトルの文字だけ見ると『池にゃ鯉』とは何かと思うのだが、これは『春よ来い』のパロディなのだ。なんじゃそりゃという詞だが、結構完成度が高く、しかもはっぴいえんどを適度に踏まえた作りになっていて、まさに本歌取りだ。サビからの厚いコーラスワークも見事である。
ツイン・リードギターで、終盤長いアドリブがあるのだが、この2本のギターのうちの派手でないほうがなんとも鈴木茂っぽくて泣けてくる。僕ははっぴいえんどのリードギター鈴木茂があまり好きではなかった(若い頃はとかく派手なものが好きだからね)のだが、このアルバムで鈴木茂を再評価するとか思ってもみなかった。
4)Fried Pride というのは調べてみたらホリプロ所属のジャズ・デュオだそうな。一体どこでこの曲を知って、どの音源からリッピングしたのか憶えていないのだが、これはいいぞ。
曲は言わずとしれた田島貴男(オリジナル・ラブ)の代表曲だが、あの粘っこくて張りのある田島のバージョンよりテンポを落として、澄んだゆったりとした声でじっくり聴かせてくれる。まあ聴いてみてほしい。アルバム『musicream』(2006年)所収。
5)平山みきと言うともうみんな条件反射的に『真夏の出来事』となるのだが、『ビューティフル・ヨコハマ』、『ノアの箱舟』、『フレンズ』やこの曲なんかも却々捨てたもんじゃない。この曲もまた橋本淳・筒美京平コンビの佳作である。1973年。なお、この時期は平山三紀だったのか平山みきだったのか自信がない。
何度聴いてもこの鼻にかかったハスキーな声が良いよね。で、橋本=筒美コンビらしい歌謡曲。歌詞を聞いていると、あら、六本木ってダウンタウンだったのね、と思ってしまうが(笑)
ま、今回はこんな感じ。1980年代と 90年代が抜けてた。5曲だとこんなことはよく起きる(以前は 10曲選んでた)。
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