SML を考える
【10月5日 記】 妻がいつだったか米国に旅行したときに買ってきたTシャツが Sサイズなのにブカブカで、結局僕がもらいました。「男物の S だったのかな?」と妻は言うのですが、男の僕が着てもピッタリか、むしろやや大きいくらいです(特に丈が長い)。
僕は米国で衣服を買うときは大体 Mサイズで行けるので、このTシャツは一体何なんだろうと思いました。
それでふと思ったのですが、この SMLスタイルのサイズって何が基準なのでしょう? アメリカだから当然アメリカ人が基本なのでしょうが、じゃあ M は平均的アメリカ人のサイズなのでしょうか?
しかし、アメリカは人種の坩堝です。全人種の平均値でしょうか?
いや、この SMLスタイルは随分昔からあるので、歴史的に考えれば、当然コーカサス系(つまり白人)を念頭に置いて作られたのではないかと思います。しかし、それにしても白人の平均は本当にこの Mサイズなのでしょうか? そこがちょっと疑わしい気がします。
ただ、日本の有名スポーツ用品メーカーの人に昔聞いた話があって、男物は小さめに、女物は大きめに作ったほうが喜ばれて売れるのだとか。男性は自分の体が思ったより大きければ(肥満は別として)一般的に喜ぶし、逆に女性は自分が思っていたより下のサイズが入ると喜ぶのだそうです。
まさか、それを考えて白人の平均より少し小さめに Mサイズを決めたわけではないでしょうね。
しかし、アメリカにはアジア系や中南米系の、あまり体が大きくない国民も少なくないわけで、いずれにしてもデカイ白人やデカイ黒人を標準にサイズが決まっていると、そういう人たちは「それのどこが Mサイズよ」などと思ったりしないのでしょうか?
で、そういうことをつらつらと考えてみると、一応世の中が昔よりは平等になってきたことでもあるし、特定の人種を基準にしたような考え方/決め方は避けるようになるはずだから、今後 SML のスタイルは廃れて行くのではないかと思ったりもするのです。
例えば日本の女性服の9号とか7号とか、あるいはヨーロッパでも、国によって微妙に違いはありますが、女性服のサイズは 38 とか 40 とかいう風に数字で表されており、それを言うならアメリカでも男性服でも同じようなサイズ表記はあって、例えば僕は 39 だったりするわけですが、そういうのに変わって行くのではないでしょうか。
と、ここまで考えてふと気づいたのは、そんなに細かくサイズを設定して洋服を作り分けたくない、あるいはその必要がない、例えばTシャツやカジュアルな普段着や部屋着だからこそ SML のスタイルを採用しているのであって、それは急には変わらんかなと思ったりもします。
それよりも、数字で表したときのサイズが国によって全然違うほうがよっぽど問題かもしれません。
ここまで書いて、今日の文章は結論もオチもなしです(笑)
Comments
靴のサイズも当然ながら各国まちまち。私は、日本とアメリカでしか買ったことがない。問題は、15年ぐらいまで買っていたアメリカ式サイズの数値をどうしても思い出せない。ま、必要があれば試履すればいいのだが。でも、昔はここまであぶら足じゃなかったからなぁ。
Posted by: hikomal | Monday, October 05, 2020 22:22