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Monday, August 31, 2020

最近の女優さんから

【8月31日 記】 最近、いいな、すごいな、と思っている女優さんについて。

一人目は江口のりこ。なんと言っても今は『半沢直樹』の白井国土交通大臣だが、日テレの今年1月クールのドラマ『知らなくていいコト』の中華料理屋も面白かった。

かたや元ニュースキャスターで、新進気鋭の国会議員であり、与党箕部幹事長(柄本明)に重用されて異例の若さで大臣となった、上昇志向丸出しの女性。こなたたどたどしい日本語を駆使して中華料理屋をひとりで切り盛りし、時には客に説教する中国人。

役者としてのこの変わり身がすごい。

去年の春に公開された映画『愛がなんだ』(今泉力哉監督)では、マモル(成田凌)がテルコ(岸井ゆきの)を捨てた後に交際するすみれの役。もちろんすみれのほうがずっと年上だろう。て言うか、あんなに体裁ばかり気にしているマモルが、岸井ゆきのを捨てて江口のりことつきあうか!?

でも、そういう意外性の中になんだか否定しきれないリアリティがあり、リアリティがあるがゆえにテルコに対するあてつけになっていて、テルコの悲しみを増幅するような不思議な効果(映画作りの上で)がある。

まさに変幻自在。

二人目は清野菜名。

僕は何しろ2014年に観た映画『TOKYO TRIBE』(園子温監督)での彼女の活躍(主にアクションシーンを指す)に心底しびれた。

僕は、若くてまだ芽が出ていない女優をいち早く見出すことが割合多いのだが、しかし、彼女の場合は「この子は将来スターになるぞ」とこの時は思わなかった。むしろ消えるだろうと思っていた。現にそれからはそれほど大きな役はなかったと思う。

そして僕自身も彼女の出演作を見る機会があまりなかったのだが、2018年秋に大ヒットした日テレのテレビドラマ『今日から俺は!!』の一挙再放送を見て、久しぶりにまた驚いた。

主人公の三橋(賀来賢人)に思いを寄せる同級生の理子役。聖子ちゃんカットが可愛くて、常識があって常に真面目な女子高生だが、道場の娘であるだけに武道に長け、ツッパリの三橋の危機を救ったりもする。

めちゃくちゃ良いではないか。生田斗真が惚れるのもむべなるかな!

そうしたら、多分、僕と同じように「この子いいわ」と思った人が多かったのだろう、その後次々にいろんな会社の CM に起用されているではないか。

スズキ自動車、ダイドードリンコ、クリーム玄米ブラン、丸亀製麺、ユニリーバAXE、Amazon Prime…。枚挙に暇がない。

売れ始めるということは、みんなが良さに気づき始めるということなのだろう。一気に出演が増えるのはファンとしても嬉しいところである。

三人目として清原果耶について書こうかと思っていたのだが、これ以上書くとやや長くなるので、今回はこの辺で。

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