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Saturday, August 22, 2020

NTV『今日から俺は!!』一挙再放送

【8月22日 記】 映画公開を機に一挙再放送された NTV の『今日から俺は!!』を見終わった。

本放送の際にあれだけ評判になったにもかかわらず、僕は全く見たことがなかったのだが、80年代のツッパリのドラマが、当時のことなんか全く知らない高校生や大学生に大受けに受けたのを不思議に思っていた。

放送当時、とあるイベントで、このドラマについて女子大生たちが目を輝かせて言っていたことで憶えていることが2つある。

ひとつは、彼女たちの母親たちが随分と懐かしがって彼女たちと一緒に見ていたらしいということ。もうひとつは、「福田雄一のドラマは面白いから必ず見る」と言っていた子が複数いたこと。

そう、これはそもそも原作の漫画がかなりのヒットで、後に舞台化もされたようだが、ことテレビ版について言えば、これは紛れもない福田雄一ワールドで、そのギャグの成り立ち具合などはまさに福田雄一的なものだと言える。

ムロツヨシが演じた椋木先生がテレビ版オリジナル・キャラクターであるところに、その辺の構造が透けて見える。当然佐藤二朗も赤坂流道場の道場主として出演し、2人揃って非常に“らしい”ギャグを連発している。

最近の福田雄一ドラマはかなりオールスターキャストっぽい魅力があり、例えばこのシリーズでも小栗旬や山田孝之、山﨑賢人、堤真一など福田雄一ゆかりのスターが次々とカメオ出演(と言うには少し濃すぎるかw)しているが、単に有名どころがたくさん出てくるというだけではなく、その全員のキャラが見事に立っているところが面白い。

主人公の三橋(賀来賢人)と伊藤(伊藤健太郎)は、ともに軟葉高校入学をきっかけに、「今日から俺は!!」とばかり、かたや金髪、こなたトンガリ頭にして突然ツッパリになるのだが、突然ツッパリになった割には喧嘩がめちゃくちゃ強すぎるところが設定としては飛びすぎているが、あとはそれほど違和感はない。

いや、決して違和感のないような自然なストーリーではなく、突飛なギャグを撒き散らしながら突飛な話が展開して行くのだが、大笑いして観ていると違和感はないのである(笑)

正義感が強く一本気で、やられてもやられても根性と体力で起き上がるという伊藤に対して、相手に勝つためにはどんな卑怯な騙し討ちでもやってのける三橋の対比が絶妙である。

そして、伊藤には他校のスケバンの京子(橋本環奈)、三橋には同級生で赤坂流道場の娘・理子(清野菜名)という彼女がいるのだが、2人とも喧嘩や武道が強いのを別とすればこれまた対照的、というか、2組のカップルのあり方が対照的でこれまた笑える。

伊藤も京子も相手の前ではお互いにでれでれになる。伊藤は京子に喧嘩なんかやってほしくなくて、京子もそれを知って伊藤の前では完全に猫をかぶっている。空気を読めずにそれにいちいち茶々を入れる明美(これもテレビ版オリジナルの人物、元乃木坂46 の若月佑美)の存在がおかしい。

それに対して、三橋と理子のほうは一見理子の片思いっぽいが、実は三橋もカッコをつけているだけで、しっかり理子に気があって、いろんな奴に襲われるたびに、お互いに助け合う関係にある。卑怯な真似、せこい手ばかりを使う三橋をいちいち理子がたしなめるのがおかしい。

清野菜名は、僕は映画『TOKYO TRIBE』でいきなりヒロインを演じ、激しいアクション・シーンをこなしたのに驚いたのだが、その後あまりメインの役柄は回ってこなかったように思う。このドラマではよくぞ彼女をキャスティングしたと思う。これは大当たりだ。当時を思い出させる聖子ちゃんカットも可愛い。

彼らの他にも、ギャグ満載の三橋の両親に吉田鋼太郎と元・宝塚歌劇トップスターの瀬奈じゅん、紅羽高校のちょっと間抜けな番長・今井と手下の谷川に仲野太賀と矢本悠馬、軟葉高校の教師にシソンヌのじろうと長谷川忍など、上にも書いたように出てくる人物がいちいち過剰なまでにキャラが立っていて面白い。

さらにそこに宿敵・開久高校をはじめとする敵役との対決を毎回あしらって、結構胸のすくアクション・ドラマにもなっている。

なるほどな、こりゃ(とりわけ若い人の間では)当たるわな、と納得できるドラマだった。

しかし、それにしても嶋大輔の『男の勲章』は、ヒットした当時はツッパリの人たちの、と言うかツッパリの格好で売ろうとした似而非ツッパリ・シンガー(本当のところはどうだったのか知らないのだがw)の歌だと思っていたので、それほど何も思わなかったが、ドラマと一緒に改めて聴くと、これはなかなか名曲だったなあと思う。

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