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Monday, August 31, 2020

最近の女優さんから

【8月31日 記】 最近、いいな、すごいな、と思っている女優さんについて。

一人目は江口のりこ。なんと言っても今は『半沢直樹』の白井国土交通大臣だが、日テレの今年1月クールのドラマ『知らなくていいコト』の中華料理屋も面白かった。

かたや元ニュースキャスターで、新進気鋭の国会議員であり、与党箕部幹事長(柄本明)に重用されて異例の若さで大臣となった、上昇志向丸出しの女性。こなたたどたどしい日本語を駆使して中華料理屋をひとりで切り盛りし、時には客に説教する中国人。

役者としてのこの変わり身がすごい。

去年の春に公開された映画『愛がなんだ』(今泉力哉監督)では、マモル(成田凌)がテルコ(岸井ゆきの)を捨てた後に交際するすみれの役。もちろんすみれのほうがずっと年上だろう。て言うか、あんなに体裁ばかり気にしているマモルが、岸井ゆきのを捨てて江口のりことつきあうか!?

でも、そういう意外性の中になんだか否定しきれないリアリティがあり、リアリティがあるがゆえにテルコに対するあてつけになっていて、テルコの悲しみを増幅するような不思議な効果(映画作りの上で)がある。

まさに変幻自在。

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Saturday, August 29, 2020

映画『青くて痛くて脆い』

【8月29日 記】 映画『青くて痛くて脆い』を観てきた。狩山俊輔監督。

全く知らない監督だったけど、結構良かった。画が良い。

常に横断歩道の白い部分だけを踏んで渡る寿乃(杉咲花)を、最初は横から映し、そのあと真上からの画になるきれいな構図。

校舎の3階か4階の教室の窓から月に向かって叫ぶ寿乃と脇坂(柄本佑)を地上の暗がりから見上げる田端(吉沢亮)。

田端と寿乃の会話、そして、もみ合いになっている瑞希(森七菜)と大橋先生(光石研)──少し離れた場所で同時進行しているこの2つの場面を、交互に細かく繋いで行く手法(大橋先生が怖い!)。

誰もいない階段教室で言い合いになる田端と寿乃を、引き画の長回しと画面いっぱいのクロースアップの組合せで見せていくシーン。

ちゃんと頭の中に絵がある人だと思う。撮影監督は花村也寸志という、これまた僕は聞いたことない人──と思って調べてみたら、なんと、これまで4本も観ていた。

『ビリギャル』とか『チア☆ダン』とか、結構 TBS出資作品が多い。監督は今まで日テレの仕事が多かったみたいだし、却々面白い組合せだ(ちなみにこの映画は日テレ出資)。

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Wednesday, August 26, 2020

聴き分ける耳の機能

【8月26日 記】 石川啄木も「ふるさとの訛りなつかし停車場の人ごみの中にそを聴きにゆく」と歌っているが、確かに生まれ育った土地の言葉を聞くとほっとすることがある。

僕の場合は最初の転勤からかなりの期間、東京に、と言うか、東京での仕事に馴染めなくて精神的に結構キツイ日が続いたので、とりわけそうだったのかもしれない。

電車の中でふと大阪弁を耳にすると、「あ、関西人がおる!」とびくんっと反応した。そして、少しほっこりした。

そのうちに東京での暮らしが嫌ではなくなって、結局生涯で5回転勤して大阪と東京の間を2往復半した。東京に行くのも大阪に行くのも「~に帰る」と言うようになった。

そして、大阪本社と東京支社の間を何度も出張で行き来しているうちに、ほんとうに自分が今どこにいるのか分からなくなる瞬間が出てきた。

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Tuesday, August 25, 2020

『辞書を編む』飯間浩明(書評)

【8月25日 記】 ある日 twitter 上に、言葉についていろいろ面白いことをつぶやいている人を見つけてフォローした。それが飯間浩明さんだった。そして、辞書の編纂者であるその人が、まさに辞書の編纂作業について書いている本があると知ってダウンロードしたのがこの書である。

もうちょっと新しい本かと思って読み始めたのだが、実は 2013年末に発売された三省堂国語辞典(三国)の第7版の編纂過程について書かれ、辞書より早く 2013年の 4月にに出版され、6月に電子書籍化された本だった。

タイトルは、ご本人が「おわりに」に書いておられるように、と言うか、そんなあとがきを読むまでもなく明らかに、辞書編纂を題材にした三浦しをんの小説『舟を編む』を踏まえている。そういうことが一瞬にして分かる(もちろん『舟を編む』は読んでいる)“言葉好き”の人こそが喜んで手にする本だろう。

何を隠そう僕がそういう人だ。

読み始めて間もないところに「小人数」という表現が出てきて、わざわざ「こにんずう」とルビが振ってある。僕はこういうところに反応してしまう。確かに僕の父母や祖父母は「こにんずう」と言っていたように思う。

しかし、現在の僕はもっぱら「しょうにんずう」と言っている。しかし、そこで「しょうにんずう」は「少人数」なのだと気がつく。現代の日本語では「少人数」が幅を利かせて、「小人数」は廃れつつあるのだ。そんなことをふと考える。

もう少し読み進むと「微に入り細を穿った」という表現が出てくる。これは僕も同じ表現を使う。しかし、世間の人の多くは「微に入り細に入り」という乱れた表現を使う。「微」と「細」、「入る」と「穿つ」が対になっているのに、後半が両方とも「入る」になるとせっかくのカッコいい表現が台無しだなとずっと思ってきた。

などと、読みながらときどき本題から外れて、いろんな言葉について考えてしまう。

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Sunday, August 23, 2020

死にたいと思ったこと

【8月23日 記】 先日、何で読んだのか憶えていないのだが、誰かが「長年生きてきて今までに一度も死にたいと思ったことがない人はほとんどいないだろう」みたいなことを書いているのに遭遇して、心底仰天した。

みんなそんなに死にたいのか? 幸か不幸か、僕は死にたいと思ったことは一度もない。気になったので、すぐに妻にも訊いてみたのだが、彼女もないと言う。

比喩的にであればそういう表現が脳裏に浮かんだこともあったかもしれないし、「ああ、もう、ほんとに死にたいよ」みたいなことを口に出したことも、あるいはあったかもしれない(そんな記憶はないし、自分がそんなことを言いそうな気もしないが)。

でも、それは本気で死ぬことを望んでいるわけではない。

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Saturday, August 22, 2020

NTV『今日から俺は!!』一挙再放送

【8月22日 記】 映画公開を機に一挙再放送された NTV の『今日から俺は!!』を見終わった。

本放送の際にあれだけ評判になったにもかかわらず、僕は全く見たことがなかったのだが、80年代のツッパリのドラマが、当時のことなんか全く知らない高校生や大学生に大受けに受けたのを不思議に思っていた。

放送当時、とあるイベントで、このドラマについて女子大生たちが目を輝かせて言っていたことで憶えていることが2つある。

ひとつは、彼女たちの母親たちが随分と懐かしがって彼女たちと一緒に見ていたらしいということ。もうひとつは、「福田雄一のドラマは面白いから必ず見る」と言っていた子が複数いたこと。

そう、これはそもそも原作の漫画がかなりのヒットで、後に舞台化もされたようだが、ことテレビ版について言えば、これは紛れもない福田雄一ワールドで、そのギャグの成り立ち具合などはまさに福田雄一的なものだと言える。

ムロツヨシが演じた椋木先生がテレビ版オリジナル・キャラクターであるところに、その辺の構造が透けて見える。当然佐藤二朗も赤坂流道場の道場主として出演し、2人揃って非常に“らしい”ギャグを連発している。

最近の福田雄一ドラマはかなりオールスターキャストっぽい魅力があり、例えばこのシリーズでも小栗旬や山田孝之、山﨑賢人、堤真一など福田雄一ゆかりのスターが次々とカメオ出演(と言うには少し濃すぎるかw)しているが、単に有名どころがたくさん出てくるというだけではなく、その全員のキャラが見事に立っているところが面白い。

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Friday, August 21, 2020

日本語は難しい。

【8月21日 記】 日本語は難しい。いや、日本語に限らず、言葉によるコミュニケーションは全て難しいのかもしれないが…。

僕はむしろ「共感が湧かない」と言うのに近いニュアンスで「分からない」と書いたつもりだったのだが、それが「理由や仕組みを理解できない」「どうしてそんなことになるのか推察できない」という意味に取る向きもあるようだ。

どうしてそんな風に取られるのかよく分からない。いや、「分からない」と書くとまた誤解を生みそうだ。でも、どうしたら良いのか分からない。いや、「分からない」と書くのはもうやめよう(笑)

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Tuesday, August 18, 2020

映画『思い、思われ、ふり、ふられ』の由奈の制服

【8月18日 追記】 昨日見て記事を書いた映画『思い、思われ、ふり、ふられ』のパンフレットを読んでいて、「なるほど、そんなことをやるのか」と少し驚いたことがある。

映画を見た人か原作を読んだ人なら分かると思うが、最初のほうで由奈(福本莉子)は、いつもうつむき加減の引っ込み思案の少女だった。それが理央(北村匠海)に背中を押され、朱里(浜辺美波)に背中を押されして、少しずつ芯のある、前向きな少女に成長して行く。

そんな彼女の成長を表すために、前半での彼女の制服はジャスト・サイズよりも大きめで、わざと「制服に着られている感じ」にしてあるのだそうだ。

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Monday, August 17, 2020

映画『思い、思われ、ふり、ふられ』

【8月17日 記】 映画『思い、思われ、ふり、ふられ』を観てきた。敬愛してやまない三木孝浩監督。

『ストロボ・エッジ』『アオハライド』と並んで咲坂伊緒の青春三部作と言われる少女コミックの最終作であるらしい。それにしても、この年齢の男性で、この映画を3本とも観ている人も珍しいのではないか(笑)

ちなみに 2015年の『ストロボ・エッジ』は廣木隆一監督、そして、2014年の『アオハライド』は三木孝浩監督である。

三木孝浩監督は山田康介カメラマンとのペアが多いが、他にもいろいろなカメラマンと組んでおり、今回の撮影監督は『ちはやふる』3部作や『君の膵臓をたべたい』などの柳田裕男である。

今回は僕が大好きな直交アングルの構図は少なかったが、三木監督の映画は誰が撮影を担当していても本当に画作りが素晴らしいと思う。今回はクロースアップが多く、とりわけ浜辺美波の表情の変化を堪能させてもらったが、それ以外でも印象的なシーンが多い。

例えば、赤楚衛二が学校の下駄箱の前で立ち尽くすシーンでカメラが微妙に動く。微妙に引いて、微妙にパンする。それがどうだと言われるとよく分からないが、僕にはこういうカメラの動きがなんだか染みるのである。

さて、ストーリーは、身も蓋もないようなまとめかたをしてしまうと、高校生の四角関係である。やや複雑な四角関係であり、それぞれのひとつの恋ではなく、その変遷が描かれる。

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Sunday, August 16, 2020

人混みの効用

【8月16日 記】「人混みは苦手だ」と言う人がよくいます。私にはあれが今イチ分かりません。

もちろん私も満員電車は嫌です。それは体と体の物理的な接触、と言うか、むしろ圧迫があるからです。でも、それがなければ、つまり、体と体が密着したり、間近に体臭を感じたりするほどでなければ、電車に大勢乗っていても別になんとも思いません。

あるいは、渋谷のスクランブル交差点みたいな人混みだと、(まあ、コロナ禍の今は人が減っているのでそれほどでもないでしょうが、少し前までの状況を考えると)確かに歩きにくいなとは思います。でも、それだけです。

都会には人が大勢います。街に出れば、当然そんな大勢の人たちとすれ違い、行き来することになります。でも、その人たちはほぼ全員が、私の知り合いでもなんでもなく、私とは何ら関わりのない人たちです。

そんな人たちであるなら、それがたくさんいようと少ししかいなかろうと、そんなに違いは感じません。体の接触がない程度の人混みは、私にとっては言わば強い風のようなものです。

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Friday, August 14, 2020

『熱源』川越宗一(書評)

【8月14日 記】 買ったまま長いこと放ってあった直木賞受賞作。

読み始めてすぐに思ったのは、この人はアイヌの末裔なんだろうか?ということ。もし僕が作家なら、そうでなければ怖くて書けない気がする。アイヌでない人がアイヌの物語を綴ると、間違いなくアイヌやその末裔から「それは違う」とのクレームが来るだろうから。

しかし、名前を見る限りそれっぽくない。もし、そうではないとしたら、 そこに至るまでには、興味の強さもさることながら、書くための調べ物も半端ではなかっただろう。何が彼をそこまで至らしめたのだろう?

いや、別にアイヌに興味を持つのが変だとか悪いとか言うわけではない。ただ、例えばマラソンに興味を持ったとかエレキギターに興味を覚えたとかいうことであれば、なんとなく想像がつくのだが、アイヌとなるとどういうシチュエーションでそうなったのかが思い浮かばないということだ。

よほど強烈なきっかけと動機があって書き始めたのだろうと推測するのだが、しかし、その割にはこの作品は、ひたすらアイヌに焦点を当てた小説ではなく、一方でロシア占領下にあるポーランド人を描いていたりもする。

アイヌ→樺太→ロシア→ポーランドという、いわば複雑な占領の構図及び歴史から必然的に導かれたのかもしれないが、しかし、2人の主人公は途中からストーリー上ではほぼ枝分かれしてしまっており、そのため印象がやや散漫になっているきらいもある。

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Tuesday, August 11, 2020

『映像研には手を出すな!』マスコミ試写会

【8月11日 記】 映画『映像研には手を出すな!』のマスコミ試写会に行ってきた。

すでに撮り終わっていたのだが、コロナのおかげでほとんどの映画館が開いていない時期に公開日がぶつかったため、4か月以上延期して 9/25 の公開となった。

僕は原作は読んでいない。が、湯浅政明監督が撮った NHK のアニメ版には正直言って嵌った。映像研の3人のキャラが見事だった。そして、恐らく多くの人がそうであったと思うのだが、とりわけ浅草みどりの VC を担当した伊藤沙莉の声に魅了された。

あれほどキャラの立った漫画/アニメを実写化すると聞いて「随分果敢なことを」と思ったのだが、あの3人を乃木坂46 の3人が演ずると聞いて、「それはないだろう。それは違うだろう」と思った。

特に浅草みどりが齋藤飛鳥というのはいくらなんでも違いすぎる。そして、いくらなんでも可愛すぎる。浅草みどりは外見的には可愛いキャラではない。それを少しばかり可愛い女優が演じるのでさえ違うと思うのに、齋藤飛鳥が演じるとなると、それはもう言語道断である。

浅草みどりを齋藤飛鳥が演じてしまうと、女子高生にして人気モデルでもあるという設定の水崎ツバメよりも可愛くなってしまう。それはいくらなんでもないだろうと思った。

まあ、あれだけの CG や VFX を駆使したわけだし、クオリティ には定評があるがそれなりに高いと言われる ROBOT が制作するわけで、結構なお金がかかったはず。それを回収しようとするなら、確かにファンの動員が読み込める乃木坂46 からまとめて3人というブッキングは考えられる線ではある。

ただ、いくらなんでも齋藤飛鳥はダメだろう。いくらなんでも可愛すぎる、と思った。

しかし、映画に先立って放送されたテレビ版(出演者も監督も同じ。そりゃそうだ、いっぺんに撮ったんだからw)を見て、なるほどこんな可愛い浅草みどりもアリなのだと感服した。

齋藤飛鳥はちゃんと猫背にして、ガニ股で歩いて、「ワシ」という一人称で喋り、帽子を目深にかぶって造形的な可愛さを薄めながら、極度の人見知りにしてヲタクの女子を見事に演じた。

そして、同じ乃木坂46 のチームメイトである山下美月と梅澤美波も、アニメのイメージを全く崩すことなく、とっても素敵な水崎ツバメと金森さやかを演じてくれた。

英勉監督はこう言っている:

で、齋藤さんはね、(中略)やるといったらやるし、腹を括ったときのカッコよさは、まだ 21歳とは思えないものがある。

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Monday, August 10, 2020

各局ドラマの時期ズレに思う

【8月10日 記】 この4月クール、7月クールは各局のドラマのスケジュールがバラバラになった。新型コロナ・ウィルスのせいだ。

局によって、作品によって、出演者によって、収録スケジュールによって、それぞれのケースでのコロナとの関わり合いが異なることによって、対応はバラけた。

クランクインできなかったり、あるいはすでに始まっていた撮影を中座せざるを得なくなったりして開始を遅らせたものもあるし、その遅れ方もそれぞれに異なっており、あるいは何話か放送した後に中断するはめになったドラマもある。

で、申し訳ないが、それが視聴者としては大変ありがたい状況になっている。

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Saturday, August 08, 2020

『七つの会議』その2

【8月8日 記】 WOWOW から録画しておいた映画『七つの会議』を観た。と言っても、今回は映画評を書く気はない。1回目に観た時にすでに書いているから。

妻が観たいと言ったから録画したのだが、しばらく放ったらかしになっており漸く2人で観た。妻は僕に「これ、観たの?」と一応は訊く。観た映画をもう一度つきあわせるのを心苦しく思っているフシが全くないわけではない。でも、ほとんど気にしていない。

何故なら僕が一度観た映画でもほとんど憶えていないことを知っているからだ。このブログにも何度も何度も書いているように、僕は読んだ本でも観た映画でも大部分を忘れてしまう。それがどの程度なのかを今日は書いてみようと思う。

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Friday, August 07, 2020

イヤフォン入れ

【8月7日 記】 僕は煙草をやめてもう 10年以上になるのだが、皆さん、ご記憶だろうか? あるいは今でも使っている人はいるんだろうか?

路上で吸い放題だった時代が、次第に喫煙に厳しい世の中になってきて、昔みたいに吸い殻をそこら辺にポイ捨てできなくなってきたときに携帯用の吸い殻入れというのが出てきた。

四角くて、平べったくて、口の部分に鋼が入れてあって、両脇を押したらパカッと開くあれである。

なんで今頃そんな話かと言うと、いろいろ試してみた中で、イヤホン入れにはあれがぴったりだということに気がついたのである。

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Tuesday, August 04, 2020

映画『アルプススタンドのはしの方』

【8月4日 記】 映画『アルプススタンドのはしの方』を観てきた。全国高等学校演劇大会で最優秀賞を獲った戯曲が原作で、後に浅草九劇で上演もされたらしい。

如何にも舞台らしい仕立てである。これ、原作はひょっとしたら一場ものだったのかもしれない。

舞台は高校野球が行われている甲子園球場。だが、グラウンドや選手たちは一切映されず、物語が展開するのはタイトル通りほとんどアルプススタンドのはしの方である。アルプススタンドは野球通が観る席だとも言われるが、高校野球のファンならご存知の通り、そこには応援団が陣取っている。

しかし、この芝居の舞台はアルプススタンドではなく、そのはしの方なのである(笑) 目の付け所としては秀逸である。

映画は野球のシーンは一切見せずに、しかし、打球音や歓声などの音響効果と、アルプススタンドの観客たちの目の動きと台詞で試合展開を伝えて行く。これも面白い進め方だ。

たまたまそのはしの方にいたのは、強制的に野球部の応援に駆り出された県立東入間高校の全生徒の中でも、とりわけ応援に力の入らない4人である。

──元野球部の控え投手で、エースとの力の差に絶望して退部してしまった藤野(平井亜門)。演劇部で、ルールも全然解っておらず興味も全く湧かないあすは(小野莉奈)とひかる(西本まりん)。そして、ガリ勉の優等生で、友だちもいない帰宅部の宮下(中村守里)。

今日の一回戦は、プロのスカウトも目をつける屈指の名投手を擁する甲子園常連の強豪校が相手で、勝てる気がしない。それだけに応援にも熱がこもらない。

この熱がこもらない4人のところに、エネルギー空回り気味の熱血教師・厚木(目次立樹)がしょっちゅうカツを入れに来る。ここは笑うとこであるが、芝居が大げさすぎてあまり笑えないw だが、それを茶化す女子生徒の台詞に笑えたりする。

そして、打って変わってアルプススタンドの真ん中辺には、力のこもった応援を続けるブラスバンドがおり、そのリーダーを務めているのが部活と勉強と恋の3つをしっかりこなしている久住智香(黒木ひかり)である。

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Monday, August 03, 2020

性的なことに触れるテーマ

【8月3日 記】 このブログをはじめとして twitter、facebook、note などいろんなところにいろんな文章を書き散らしてきて、最近実感したのは、性的な問題を扱った文章はどうも受けが悪いということ。

とりわけ、匿名性の低い facebook や note の場だと、性的な問題に触れると「いいね!」も「スキ」も皆無に近い状態になる。

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Saturday, August 01, 2020

映画『君が世界のはじまり』

【8月1日 記】 映画『君が世界のはじまり』を観てきた。

最初に気になったことを書いておくと、カット変わりがちょっと遅い感じがした。人が映っていないドアや手すりや机などの画、あるいは台詞を言っていない(言う前、あるいは言った後の)俳優のクロースアップなどのカットが、もう1秒ぐらい早く切り上げて次のカットに移っても良いんじゃないかなと。

演技(演出?)がまったりしてるから間が長くなるのか、あるいはその逆なのか。序盤はそんなことが結構気になった(役者が下手という意味ではないので念のため)。

ふくだももこという人については僕は全く知らなかったのだが、注目されたのは映画制作のほうが先で、その後すばる文学賞を獲ったらしい。で、この映画は自作の小説2編を合体して映画化したもの。監督はふくだももこ本人である。

これは正調大阪版エモい青春ムービーだと思う。

このテイスト(特に女の子の柄の悪い感じ)が果たして全国的に受け入れられるのかどうか分からないが、青春期のなんとも言えないモヤッとした感じを、弾けているようで弾けきれていない感じを、極めて巧みに、嫌味なく描けた映画だと思う。

台詞がいちいち巧くて、すごいなあと思って観ていたら、脚本を手掛けたのは向井康介だった。原作者も想像がつかなかったという2作の小説の縫い合わせもさることながら、個別の台詞のリアルさとキレ、そして、それらを編み上げて立体的な構成に仕立てた腕はやっぱりすごい。

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