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Thursday, July 23, 2020

亜鉛の華と東豊関

【7月23日 記】 特定のクリニックの宣伝をしたいわけではないので、ここでは匿名にしておくけれど、要はやっぱり医者にもピンからキリまであるのだという話。

僕は皮膚が弱い。結構いろいろな疾患に悩んできた。毎日が嫌で嫌でたまらなかった営業マン時代には、いつの間にか首の右側、顎の右下辺りにカチンカチンのアトピー性皮膚炎ができていた。それが何年か掛かっていつしか消えたと思ったら、今度は背中だった。

赤くなって、痒くなる。皮膚科の医者に行くと、「これは脂漏性湿疹です」と言う医者と、「そんな見立てをしたのはどこの医者ですか? これは脂漏性湿疹ではありません」と断言する医者がいたけれど、くれる薬はどちらもリンデロンかニゾラールかマイザー軟膏か、という代わり映えのなさ。

10年以上いろんな医者に通ったが、症状が軽減してはぶりかえす繰り返しだ。

そんなときに妻が、自分の通っている皮膚科が名医だから、1回行ってみたらと言う。そこは青山にあるクリニックで、通っているのはほとんどが女性である。皮膚病の治療に来ていると言うよりも美容/エステ目当ての人が大半である。

そのことは聞いていたので躊躇していたのだけれど、ある日指の股がただれてきた。左手と右手の3箇所。痒くて痒くてたまらない。掻くと皮が剥ける。それで、良い機会だから指と背中をセットで診てもらおうと青山まで行ってきた。

予約できないシステムなので、オープン20分前に行ったらすでに6人並んでいた。全員女性。その後も次々に客(そう、患者と言うより客という感じ)は来たが、僕以外は全員女性。受付も看護師も先生も全員女性。

で、まず、指の股を診てもらう。症状からして僕が「水虫系ですかね?」と訊くと、組織を何箇所から採取して、結構時間をかけて顕微鏡で見てくれて、「いや、水虫菌はいませんね」とのこと。「アルコール消毒とかはよくやってますか?」と。

僕はアルコール消毒液を見るとほぼ必ず消毒している。誰かと一緒にいると「さっきやったばっかりじゃないですか」と驚かれることもあるのだが、さっき消毒してから今までの間にウィルスが付着していないとは言い切れないし。

「はい、よく消毒してます」と言うと、先生は「じゃあ、アルコールにかぶれたのかもしれませんね」と言い、くれた薬がアンテベート軟膏と亜鉛華軟膏ヨシダの混合。

亜鉛華軟膏ヨシダって、なんすか? 長年皮膚科に通ってきたけど、そんな変な名前の薬、もちろん出してもらったこともないし、聞いたこともない。

で、背中については、僕が今までのことを報告して、「お医者さんにはいろいろ言われましたが、くれる薬は決まってリンデロンか」まで言うと、先生から「ニゾラール?」と返ってきた。

そして、実際に背中を診てくれて、「あー、結構掻きむしってますねw 毛穴がふさがってきている感じもあるので、毛穴を開かせる薬も混ぜておきます」と言って、出してくれたのが、これまたアンテベート軟膏と、今度はサリチル酸ワセリン軟膏東豊の混合。

東豊って、なんすか? 相撲取りのしこ名?

で、指の股のほうは「2週間塗って治ればそれで良し。治らなかったらまた来てください」と言われたのだが、一回塗っただけで痒みが治まり、一昨日でちょうど2週間が過ぎ、その2週間で見事にきれいに治ってしまった。

そして、背中のほうもすこぶる調子が良い。

基本的に患者は医者を信頼するしかないのだが、しかし、医者にもピンからキリまであるのだということを身を以て知った次第である。

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