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Saturday, June 20, 2020

Play Log File on my Walkman #136

【6月20日 記】 今年5回目のプレイログ披露。今回も5曲:

  1. だれかが風の中で(上條恒彦)
  2. うた(大塚まさじ)
  3. LEFT BANK(鈴木慶一)
  4. ワダツミの木(元ちとせ)
  5. 悲しみジョニー(UA)

いつもながら総じて古い(笑)

1)上條恒彦と言えば唯一若くなかったヤング101 の元メンバーであり、六文銭と組んで『出発の歌』で世界歌謡祭グランプリを受賞した、という辺りが有名なのだろうが、この曲は『出発の歌』の翌1972年に発売された。ドラマ『木枯し紋次郎』のエンディング・テーマだった。

作曲は『出発の歌』と同じく小室等、作詞は『木枯し紋次郎』の製作総指揮を務めた市川崑の奥さんである和田夏十だった(ちなみに『木枯し紋次郎』の脚本もこの人が書いている)。

このスケール感と言い、上條恒彦にピッタリの曲想と言い、こんな曲を書けるのは多分小室等以外にはいないだろう。「あっしにゃあ関わりのないこって」と楊枝を咥える紋次郎のイメージともぴったりな詞と曲を得て、これは昭和に残る名作だと思う。

2)大塚まさじは関西フォークの歴史を語る上で絶対に外せない歌手である。僕らは全国的な知名度の低さにむしろ仰天するのである。ザ・ディランⅡからソロへ。良い曲がたくさんある。

最近は俳優としての出演も増えてきたが、僕らは彼のシンガー・ソングライターとしての力量に常に魅了されてきた。

僕が持っているのは 1980年に発売された THE LIVE Best of Masaji の音源だが、これが最初のレコーディングなのかどうか知らない(多分違うと思う)。曲はまさじだが、詞は、これまた関西フォークを牽引してきた音楽評論家の田川律が書いている。編曲は今は亡き石田長生である。

♪くたばってもいい 死んでもいい という歌詞が僕の血管の中をかけめぐる。

3)MOONRIDERS ではなく鈴木慶一が 1991年にソロで出したアルバム『SUZUKI白書』の5曲目。詞は鈴木慶一だが、曲は THE BEATNIKS 名義になっている。THE BEATNIKS は言わずと知れた高橋幸宏とのユニットである。

転調を含むこのコード進行には本当にとろけそうになってしまう。泣けてきそうなほどの名曲である。

♪左岸を風に向かって僕は歩く

4)元ちとせの 2002年のデビュー曲である。この琉球の“こぶし”には随分驚いた。ナイチャーにはこんな歌い方は絶対にできない──とずっと思ってきたのだが、実は沖縄ではなく奄美大島の出身だということを、つい先ほど知った(笑)

だが、この微妙な“こぶし”が微妙に心地良いことには変わりがない。作詞作曲は上田現で、この人は沖縄でも奄美でもなく兵庫県の人だと言うから驚きだ。オリコン年間チャート第3位の大ヒットである。

5)は 1997年の UA 8枚目のシングル。詞曲ともお馴染みの朝本浩文の作品なのだが、これがまたしびれるような名曲である。囁くような変化の小さいメロディラインで始めておいて、伸びやかな大サビの盛り上がりがものすごく心を震わせる。

この曲が収められているアルバム『アメトラ』は僕の宝物である。歌唱力と言うか、UA の表現力は本当に半端ない。切ない気持ちになる。
ま、今回はこんなとこ。

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