一の酉
【11月8日 記】 酉の市に行ってきた。今日は 11月最初の酉の日、つまり「一の酉」である。
結婚してすぐのころ(1年目か2年目か?)に妻に連れられて行って以来、多分二十数年ぶりという感じではないだろうか?
東京に転勤するまでは酉の市について、ひょっとしたらその名称ぐらいは耳にしたことがあったかもしれないが、それが何なのか皆目知らなかった。
もしかしたら関西のどこかでもそういう風習があるのかもしれないが、少なくとも僕は行ったことがなかったし、僕の両親や祖母や友人知人が行ったという話も聞いた憶えがない。
関西で商売繁盛祈願と言えば、やっぱり十日戎、二十日戎の所謂「えべっさん」ということになるし、いずれにしても僕は小さいころ神社とか祭とかいったものにほとんど親しまずに来たから、なんであれ、東京生まれ東京育ちの妻に酉の市に誘われて行ったのが、こういう行事の初体験みたいなものだった(妻は小さなころから、毎年ではないにしろ、ちょくちょく来ていたと言う)。
とは言え、何でもかんでも片っ端から忘れてしまう僕のことであるから、その日のこともあまりはっきり憶えていない。場所がどこだったのか、どの駅で降りてどう行ったのか…。ただひとつだけ、(今日もそうだったのだが、)「へえ、夜に行くのか!」と驚いたことははっきりと憶えている。
で、今日行ったのはあの時に行ったのと同じ鷲神社である。「わし神社」かと思ったら「おおとり神社」と読むのだということは、今回改めて知って驚いた(多分二十何年前にも一度驚いているのではないかと想像するが)。
前回は「何の酉」の何日目の何曜日だったのだろう? 多分初日ではなかったのだろうと思う。今夜はものすごい人だった。ものすごくでかくて豪華で、多分ものすごく高い熊手に買い手がついて、あちこちで3・3・3・1 のリズムの手締めの音が聞こえる。
我が家も安くて小さい熊手を買った。
僕が関西、妻が関東育ちということもあるが、結婚ってほんとに文化交流だなあと思う。あのときもそう思ったが今日もまたそう思った。
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