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Friday, October 04, 2019

中国の漢字

【10月4日 記】 最近はインバウンドの増加を反映してか、日本国内でもいろいろな外国語表記を目にする。特に多いのは中国語である。

僕は中国語の知識はまるでないが、漢字というものが共通であるがゆえに知らなくてもかなり意味は解るし、意味が解るだけに表現の違いが面白い。

たとえば、これは前に他のところに書いたことだが、中国語では「手紙」がトイレットペーパーのことらしく、では、手紙のことはどう言うのかと言えば「便」だと言うから面白い。ついつい「ベン」と読んでしまうとトイレット関係かと思うのだけれど、「ビン」あるいは「たより」と読んだらなるほどと思うでしょ?

で、最近なるほどと思ったのは「手机」というのがどうやら携帯電話/スマートフォンのことらしいということ。これには大変感心した。

手帳は手のひらサイズの帳面のことだが、もはや手のひらサイズで机並みの働きをする、と言うか、手の中であらゆるデスクワークができるということか!とひとり得心していたのである。

しかし、ふと気づいたのだが、中国語で空港のことは「机場」と書いてあるではないか。例えば成田空港なら「成田机場」と(もちろん中華人民共和国では「場」も簡体字だが)。

つまり「机場」=「飛行場」であり、これはどう考えても「机」は飛行機の「機」なんだろうということ。即ち、「同音による書き換え」ではないか? 日本でも歴史的に見れば数多くの「同音による書き換え」が行われてきた。難しい字を簡単な字で置き換えるのだ。

たとえば、「障碍」の「碍」を同じ読みの「害」に置き換えて「障害」としてしまったために、障碍を持った人たちから異論が唱えられるというようなことになってしまったのはその代表的な例だ。

同じ読みと言っても中国では「四声」があるので、読みとイントネーションが一致しなければならない。気になって調べてみると、思ったとおり「机」と「機」は音も四声も一致している。やっぱり「同音による書き換え」なのだな、と思いながら、もう少し辞書を読み進むと、あらら、「『机』は『機』の簡体字」とある。

書き換えには違いないが、なんと、中国ではもう「機」という字はないのである。昔「機」と書いていたものは全部「机」に改められていたのだ。

こういうのを知ると、これまた面白い。

で、本日の結論としては、スマホ=「手机」は handy desk ではなく handy machine だったということ。なーんだ、つまらない。

しかし、以上はどれもこれも中国語を知らない僕の推測に過ぎない。中国語に堪能な人がこれを読んだら、「いやいや、それは全然違うよ」という反論が来るかもしれない。

それはそれでまた面白い。

僕は中国の漢字と日本の漢字の共通性を探ろうとして面白がっていたわけだが、たしなめられて今度は多分、中国の漢字と日本の漢字の相違を知ることになるのだから。

国民性ってそういう両面の学習の繰り返しで知ることになるんじゃないかな。

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