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Wednesday, May 08, 2019

床屋談義

【5月8日 記】 行きつけの理髪店でいつも僕の髪を切ってくれている女性技術者がいる。

こういう仕事の人って、多分お客さんと1時間くらいは同じ時間を過ごすことになるので、何を話そうかと考えたりするのだろう。それで、多分彼女の場合は僕といろいろ話すうちに、「あ、この人は映画が好きなんだ。映画の話をしよう」と思ったのだろうと思う。

とは言え、客の趣味に追従して自分があまり詳しくない話をしているのではないのだ。彼女自身そこそこ映画が好きで、そこそこ映画を観に行くみたいだし、僕に合わせて話題を探る感じでもなく、自分の気になることを喋ったり、僕の身の周りのことを尋ねたり、他にもいろいろな話をする。

それがとても自然なのだ。

昨日お店に行ったら、開口一番「こないだ『キングダム』を観てきたんですよ」と彼女は言う。そして、すぐに僕に「観ました?」と訊くのではなくて、「すごく面白かったです」とまず自分の感想を述べてから、「観ました?」と訊いてきた。

僕も観ていたので、結構会話が弾む。彼女も僕と同じく原作漫画は読んだことがなかったらしいのだが、その後1巻から読み始めたと言う。

おお、そこまで嵌ったか! 僕は既発売の巻数の多さに恐れをなして手を出していない。『ジョジョの奇妙な冒険』のときと同じだ。ところが彼女は『ジョジョ』も1巻から読み始めていると言う。却々根気のある娘だ。

その後、彼女がこれから観たい映画の話になる。

1本は7月公開の『ダイナー』。僕がリストアップしていない作品だったが、蜷川実花監督とのことで、「『ヘルター・スケルター』を撮った監督で(それは僕も知っている)、あんまりおもしろくないかも知れないけれどきっと画はとても綺麗だと思うんです」と言う。うんうん、それは想像がつく。よく解ってるね。

そして、もう1本は既に公開中の『愛がなんだ』──映画に対して素晴らしい嗅覚を持っているね。岸井ゆきのが気になっているとも言う。僕と趣味が合う。

さらにもう1本、『名探偵ピカチュウ』。

いずれも僕が観た映画だったので、僕が少し内容と感想を語ると、僕が絶賛した『愛がなんだ』も、少し馬鹿にしながら、でも面白さを語った『名探偵ピカチュウ』も、「もう絶対見たくなってきた」と声を弾ませる。

僕は髪を切ってもらいに来たのだが、こういう会話は楽しい。彼女がちっとも無理をしていないから楽しい。もてなそうと頑張っていない感じが良い。素敵な1時間が過ごせた。

7月から彼女は他の支店に変わるのだそうだが、僕は彼女について行こうと(つまり、その支店に鞍替えしようと)決めている。もちろんそれは彼女のカットの技術が優れているというのが一番の理由だけれど。

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Comments

散髪はいまだに年3回ぐらい、皇居周辺にある昔ながらの理髪店に行きます。3〜4か月に一度ですが、予算の関係もあって30分未満コースです。1時間かかると聞くだけでめげます。定年後しばらく、自宅近くの安い理髪店に行きましたが、少ない回数ながらこだわりがあるようで、ここ数年はJR、地下鉄を乗り継いで通っています。ついでに都内でしか見ることができない映画館に行ったりもします。うーん、理想的な定年後の時間の過ごし方、かもしれない。

Posted by: hikomal | Sunday, May 12, 2019 17:35

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