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Saturday, April 27, 2019

映画『キングダム』

【4月27日 記】 映画『キングダム』を観てきた。例によって原作漫画は読んでいないのだが、これだけ長く続いていてこれだけヒットしている作品となると、さすがにその存在は知っている。

今回はダイジェスト版でほんの少しだけ予習して行ったのだが、取り立てて予習は必要なかった。ちなみに、全く知らない人のために書いておくと、秦の始皇帝に仕えた信という架空の武将(元々は奴隷)の生涯を描いた作品である。

監督は佐藤信介。ここんところのラインナップを見ると見事な活劇屋さんと言って良いのではないだろうか。

始まって最初の時間帯こそ、「奴隷の身分で果たしてこんなに自由に剣術の稽古をする時間や環境があるだろうか」などと思いながら見ていたのだが、そのうちにそういういろんなことが気にならなくなってきた。

これは長大な原作漫画のほんの書き出し部分と言っても良いぐらいのところを映画化したものだが、これを作り続けたら間違いなく日本版の STAR WARS になると思った。面白いのである。

それは登場人物それぞれに魅力があるからである。

あたかもルークがいてレイア姫がいて、オビ=ワン・ケノービがいて、ハン・ソロとチューバッカがいて、R2D2 & C3PO もいて、さらに敵役ダースベイダーがいたように、嬴政(吉沢亮)がいて楊端和(長澤まさみ)がいて、昌文君(高嶋政宏)がいて、信(山﨑賢人)と壁(満島真之介)がいて、河了貂(橋本環奈)もいて、さらに敵役の左慈(坂口拓)がいる。

これらの人物(いや、本当はもっともっと大勢いる)が2時間という短い時間の中で極めて効率的に生き生きと描かれているので話から目が離せなくなるのである。

もちろん CG や特撮の絶大なる効果もある。広大な王宮のオープン・セットがあって、どこまでも続く地平線が見えて、馬も100頭用意できる中国ロケの威力も大きい。でも、やっぱり役者の魅力がすごい。

とりわけネット上でも絶賛の嵐になっているのが長澤まさみである。山の部族の女王であり、めちゃくちゃに強い武将・楊端和の凛々しい姿には心を奪われた。そして、体重を増やし強靭な筋肉をつけて役作りに臨み、人を喰ったような喋り方で強烈な個性を残したのが王騎を演じた大沢たかおである。

この2人に加えてこの映画の時点ではまだ少年だと思われている河了貂に扮した橋本環奈の可愛さには正直萌えたし、口を歪めて悪役(秦王・嬴政に対して反乱を起こした弟の成蟜)を演じた本郷奏多も良かった。

もちろん作り変えた部分は少なからずあるらしいが、原作者も脚本に参加しているだけに、これは原作の世界観をかなり忠実に再現しているのだろう。ほとんど戦闘シーンしかない映画と言ってしまえばその通りなのだが、逆に余計なエピソードがないのでスピード感があって面白いのである。

映画もこれだけの大ヒットになると多分続編が作られるだろう。続編ができたら、これは間違いなく見てしまうな。ああ面白かった。堪能した。

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