« 映画『あした世界が終わるとしても』 | Main | 「キネマ旬報」2月下旬号(2) »

Tuesday, February 05, 2019

「キネマ旬報」2月下旬号(1)

【2月5日 記】 キネマ旬報は、毎年の例で言うと、1月前半でベストテンの発表をするので、その時点で僕は自分が書いた「『キネマ旬報ベストテン』の20位以内に入ってほしい邦画10本」との突き合わせ記事を書いて、そのあと2月上旬発売の2月下旬号(キネマ旬報ベストテン発表特別号)を見ながら、去年自分が観た邦画のランキングを追って行く記事を書いていました。

ところが今年から(なのか今年だけなのかは判りませんが)1月中には何の発表もなく、2月下旬号発売の前日になって漸く、しかも、邦画/洋画の第1位と個人賞だけを発表するという、出し惜しみをしてきました。

そのほうが雑誌が売れると踏んだのでしょうか? 仮にそれで雑誌が売れたとしても、なんだか僕は時代に逆行したマーケティング手法だなあと思えてならないのですが…。

ま、でも、個人的には何も不利益を被っていないので、例年と同じ振り返り記事を書きます。ただし、例年だと2回に分けて書いていることを、今年は1回で一気に書いてしまうことになりました。

まずはキネ旬ベストテン(2018年、日本映画)を見てみましょう:

  1. 万引き家族
  2. 菊とギロチン
  3. きみの鳥はうたえる
  4. 寝ても覚めても
  5. 孤狼の血
  6. 鈴木家の嘘
  7. 斬、
  8. 友罪
  9. 日々是好日
  10. 教誨師

なんと、ここまでだと僕の推した映画はゼロ!

第1位は予想通り。カンヌ獲っちゃったしね。

第2位は正直「何やったっけ、その映画?」と思ったのですが、ああ、あの女相撲とアナーキストとの話か!と思い出しました。うーん、これ、何となくスルーしちゃったんですよね。監督がそれほど好きな人でもなかったんで。

第3位、4位は、「ああ、これが来るか」という感じ。如何にもキネ旬らしい。この2本が選ばれることに僕も異存はありません。そして、第5位も(僕はそれほどでもなかったけど)ものすごく評判が良かったので入ってくるかなとは思っていました。

第6位も見逃したんですよね。一応マークはしてたんですけど。

第7位は塚本晋也監督なので観ようかなと思いながら、いつものことですが時代劇というのに腰が引けてしまって観に行きませんでした。

第8位も観てません。これも2位と同じく瀬々敬久監督ですしね。

第9位も入ってくるだろうと予想はしていた作品。樹木希林の遺作ということもあったし。

第10位も観ていません。マイナーな公開だったし、監督も知らない人だったし、そうこうしているうちに終わってしまいました。これも大杉漣の遺作でしたね。

というわけで、今回は半分の5本しか観ていないのですが、この5本が選ばれていることについて意外な感じは全くありません。強いて言えば、僕なら『孤狼の血』は10位以内には選ばないな、という程度。

では次に、僕が「『キネマ旬報ベストテン』の20位以内に入ってほしい」とした10本が、一体どの辺りにいるのかをチェックしてみましょう:

上から行くと、まず第11位に僕が10本を選ぶ過程で落とした『モリのいる場所』が入りました。

続く第12位に『愛しのアイリーン』。惜しかった。もうちょっとでベストテンだったのにね。でも、木野花が助演女優賞を獲れて良かったです。僕も日本インターネット映画大賞では彼女に投票しましたから。

第13位に『素敵なダイナマイトスキャンダル』。この辺は本当にキネ旬らしく、良い映画をちゃんと評価してくれているなあと嬉しくなります。

そして第20位に『来る』

ということで、今年は去年に引き続いてワースト・タイの3本だけ。しかも全部ベストテン圏外という悲しい結果になりました。

残りの7本はと言うと、『ハード・コア』が第25位タイ、『羊の木』が第33位タイ、『リバーズ・エッジ』が第59位、『blank13』が第88位タイ、『榎田貿易堂』が第97位タイ、『センセイ君主』『ANEMONE/交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション』は1点も入らず、選外となりました。

『blank13』と『榎田貿易堂』は、下位とは言いながらよくぞランクインしてきたな、という感じ。

『ハード・コア』『羊の木』『リバーズ・エッジ』については、いずれももっと上位でもおかしくないんじゃないかな、というのが僕の感想です。『羊の木』と『リバーズ・エッジ』は公開時期が早かったから、やっぱり不利なんですよね。

『センセイ君主』は、まあ、前の記事にも書いたけど、青春恋愛モノは賞レースでは却々厳しいから予想通りとは言え残念。『ANEMONE』は観た人が少なかったんでしょうね、としか思えません。それにこれはテレビアニメシリーズ全編と映画3部作の1本目を観た人でないと評価できないでしょうしね。

さて、あとは僕が去年観た(けど「『キネマ旬報ベストテン』の20位以内に入ってほしい邦画10本」には選ばなかった)映画が何位にいるのかを見ます(今年は2回分の記事を1回で書いているため非常に長くなっているので、さらっと行きます):

第16位は『止められるか、俺たちを』。これも良い映画でした。第17位は『カメラを止めるな!』。20位以内から少しこぼれるかとも思ったのですが、結構評価高かったですね(ちなみに読者選出では第2位でした)。

第19位は『パンク侍、斬られて候』。これ、なんか異様に評価が高いですね(笑) こういう映画が評価されると、なんだかこっちまで嬉しくなってきます。24位が『犬猿』。吉田恵輔監督は去年撮った映画が2本とも25位以内という立派な成績です(ちなみに、もう1本は『愛しのアイリーン』です)。

続いて『焼肉ドラゴン』が第25位タイ。これは大体予想通りの線。『響 -HIBIKI-』が第28位タイ。月川翔監督は『センセイ君主』ではなく、こちらのほうが高く評価されました(これも予想通りですが)。

『生きてるだけで愛』『銃』が第30位タイ。『ギャングース』が第37位タイ。『SUNNY 強い気持ち・強い愛』が第39位タイ。

『ここは退屈迎えに来て』『ちはやふる -結び-』が第50位タイ。『いぬやしき』が第52位タイ。『嘘を愛する女』『娼年』が第54位タイ。僕は『娼年』には強い嫌悪感を覚えましたが…。

『人魚の眠る家』が第62位タイ。『海を駆ける』『終わった人』が第76位タイ。へえ、そんなのが入ってくるんですね。『恋は雨上がりのように』が第78位タイ。この映画に投票した審査員、僕はなんか憎めない気がします(笑)

『未来のミライ』が第85位。この映画は米国アカデミー賞にノミネートされていますが、ま、日本ではこんなところでしょう。僕としては非常に納得感があります。

第97位タイに『スマホを落としただけなのに』。第107位タイに『四月の永い夢』『のみとり侍』。後者にはびっくり(まあ、1人の審査員が1点入れただけの最下位ですが)。あ、ということは、『億男』も1点も入らなかったんですね。

てな具合に、今回も人の感じ方はさまざま、というのがいつもと変わらぬ総括でして、毎年それを確かめるのも悪い作業ではないと僕は思っています(笑)

|

« 映画『あした世界が終わるとしても』 | Main | 「キネマ旬報」2月下旬号(2) »

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)


Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.



TrackBack


Listed below are links to weblogs that reference 「キネマ旬報」2月下旬号(1):

« 映画『あした世界が終わるとしても』 | Main | 「キネマ旬報」2月下旬号(2) »