社会の変化を分析するときに着目すべき3つの要因と風邪薬
【8月25日 記】 この話はこのサイトにも何度か書いたと思うが、風邪薬の話である。
一昨日の夜、帰宅したら喉が痛かったので風邪薬を飲んだ。そしたら、寝るまでの間にもう薬が効き始めて、翌朝にはすっかり治っていた。こういう経験は若い時にはしたことがなかったので、そういうことがある度になんだかとても感慨深いのである。
若いころはそんな早いタイミングで薬を飲むなんてあり得なかった。喉が痛い、洟水が出る、風邪かな、と思っても、とりあえずは放置、と言うか、様子見である。
で、翌日か翌々日、もう喉が痛くてたまらないとか、洟水がダラダラ止まらないという事態になって初めて、これはいよいよ風邪に違いない、と風邪薬を飲むのである。で、市販の風邪薬を飲んでもしんどくてたまらないとか熱が全然下がらない、となって、今度は初めて医者の世話になるのである。
それがいつごろからだろう、年を取って体力に自信がなくなって来たからなのかどうか、ともかく風邪かどうか分からない段階で風邪薬を飲むようになると、風邪かどうか分からない段階で風邪かどうか分からない症状が治まってしまうことがあるのを知ったのである。
若いころには決して思いつかなかった治療法である。原因も分からないのに対症療法をするというのは、なんだか不道徳のように思っていた。
そして、これは僕の性格的な問題だとばかり思っていたのだが、昨日の朝、妻と話していたら、妻も全く同じで、昔は症状が重くなるまでは決して薬なんか飲まなかったと言うから、これは世代的なもの、あるいは時代的なものなのかもしれない。
なんであれ、年をとるといろんなことに気づく。これは年代的なものである。
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