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Friday, July 06, 2018

『英会話 ウケる例文練習帳』デビッド・セイン、近藤 祐次(書評)

【7月6日 記】 デビッド・セインの本は何冊か読んでおり、この本も安心して手に取った(いや、正確に言うと、この電子書籍も安心してポチッとしたw)。

この本の良いところは、日本人なら誰もこれがイディオムだとは認識していない用例を集めたところである。

無論読めば凡その意味は解るのだけれど、ああ、なるほど、そういうニュアンスなのか、そういう時に使うのか、ひとまとまりの表現として憶えておけば便利なのか、という日常的な表現を集めてあるところである。

例えば、Don't ... me, I'll という表現。

Don't ask me, I'll just get answer wrong.

という英文を見て訳せと言われれば、大体のところは訳せる。しかし、逆に「私に訊かないで、きっと間違うから」という訳文を見せられて、これを英語にしろと言われると、並の日本人なら、

If you ask me, I think I will make a mistake. So don't ask me.

みたいなとても冗漫な表現になりかねない。しかし、「もしもあなたが私に訊いたら」をすっ飛ばすと、こんなにもスピード感のある英語になるのだ。

そういうことを僕らは憶えておきたい。

同じように「ようし、これから…するぞ」という日本語から Now I'm going to ... というシンプルな英語は却々出てこない( I have made up my mind to ... みたいなビッグな表現にたどり着くのではないだろうか?)

だからこそ、この表現を憶えておきたいのである。

もちろん中には、「いや、それはわざわざそんな風に書き抜いてくれなくても、ちゃんとニュアンスも解るし、ちゃんと自分で使えるよ」という表現も載っている。まあ、それはそれで良いではないか。

つまり、この本の狙いは、「英語表現って日本人が考えるほど小難しいものではなく、米国ではシンプルな表現が好まれ、シンプルな表現がシンプルな事実を伝えるのだ」ということをあまたの日本人に伝えることだったのではないか、と僕は思ったのである。

そういうエッセンスを学校教育で伝えるには一体どうしたら良いのだろうか?と思ったのも確かではあるが、まあ、学校を卒業してからこの本を買っても、手遅れではないような気もする(笑)

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